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陸軍の陸上急降下爆撃? sonic 12/12/10(月) 22:48

双発大型機での急降下爆撃は 12/12/12(水) 10:11
┗ Re:戦略爆撃機でのCASは? 少年タイフーン 12/12/19(水) 20:54
┣ 文字化け失礼 少年タイフーン 12/12/19(水) 21:12
┗ Re:戦略爆撃機でのCASは? BUN 12/12/20(木) 18:52
┗ 地上火力対精密誘導爆弾や無人攻撃機 少年タイフーン 12/12/23(日) 4:38
┗ 近接火力支援への誤解 BUN 12/12/23(日) 9:19
┗ Re:近接火力支援への誤解 少年タイフーン 13/1/7(月) 2:56
┗ Re:近接火力支援への誤解 BUN 13/1/7(月) 5:37

双発大型機での急降下爆撃は
   - 12/12/12(水) 10:11 -
  
> 双発大型機での急降下爆撃機は、技術的に実現は困難であるが

現実のものとして日本海軍の多発急降下爆撃機としては、十五試陸瀑や十六試陸攻(計画)がありますが、いずれも搭乗員3〜4名で考えられています。
これはもちろんドイツのJu88の技術情報を得て初めて立案されたものです。

陸軍ではキ六十七IIに急降下爆撃能力が要求されたことがありましたが、結局、搭乗員を4名程度に絞らなければ実現不可能として、もしこの要求に沿うならば機体規模を変えたキ九十で新規に行うしかないだろう、とされています。もちろんこの「4名」というのはJu88を念頭に置いてのものです。
昭和18年当時ですらこのような状況です。
ましてや同じ要求を8年さかのぼって、しかもJu88という見本のない時期に発想できる背景が存在しません。


付け加えるならば、陸軍が自軍で急降下爆撃機を保有するプランを抱いたのは、昭和13年航空兵器研究方針で「襲撃機」という機種を新設定して以降のことになります。ただし、この場合の襲撃機への要求は50キロ爆弾4発搭載くらいのものでしかありません。
翌年に航空兵器研究方針改訂が行われ、さらに「攻撃機」という新機種が加わりますが、これは500キロ爆弾1発搭載を考えたもので、時期的に見てもドイツのJu87を範としているようです。
このように機体開発に対する要求も、ある一定の経緯があって成り立っているものなのです。
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Re:戦略爆撃機でのCASは?
 少年タイフーン  - 12/12/19(水) 20:54 -
  
> > 双発大型機での急降下爆撃機は、技術的に実現は困難であるが

朝鮮戦争ではB-29が通常爆弾を使って、誤爆覚悟(?)でのギリギリの猛CAS爆撃を行って、やっとこさっとこ、釜山橋頭堡を護り切りましたね。

ベトナムでのB-52によるCASは、有名な割に、どのような編隊で、どんな爆弾を何発使って、前線からどのくらいの距離を開けて爆撃したのかなど、私には詳細はよくわかりません。よい資料があれば、教えて下さい。

湾岸戦争まで下れば、精密誘導爆弾によるB-1やB-52などの、大型(戦略?)爆撃機によるCASの詳細が、かなり公表されてきていますね。これが進んで、現在の、有人小型攻撃専用機(F2も?)の終焉のトレンドに、至っているのだと思っています。

第二次大戦時であっても、ちゃんと無線が通じるFACが機能していれば、爆撃する方に十分な練度と無尽蔵な補給があって、かつCASを受ける地上軍に根性さえあれば、特に急降下爆撃などに特化した小型機などははいらなかったのかもしれないな〜と、&#45796;&#48512;&#46041;の戦いを読みながら妄想をめぐらしております。(日本軍の地上・機上無線機の性能では、どっちみち絶対に無理だったとは思いますが)
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文字化け失礼
 少年タイフーン  - 12/12/19(水) 21:12 -
  
「&#45796;&#48512;&#46041」
は、英語では「Tabu-dong」でした。
日本語ではご存じのごとく「多富洞」

ハングルは、ここはダメだったのかしら?
おさわがせいたしました。
申し訳ございません。
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Re:戦略爆撃機でのCASは?
 BUN  - 12/12/20(木) 18:52 -
  
固定された陣地への近接火力支援は第一次世界大戦でも5分以内、といったレベルが達成されています。
ただでさえ手間の掛かる航空攻撃がこのレベルを下回っては近接支援の意味がありません。
航空機の近接航空支援が意味を持つのは重厚な野戦砲兵火力が望めない場合と、即応性と火力発揮の機動性に価値が見出せる場合で、即応性も火力発揮の機動性もない重爆で賄えるのはいつの世も阻止攻撃だけです。

B29クラスの重爆がそれに備えるというのは無理であるという以上に費用対効果で論題です。B52にしても同じです。
近年、有人攻撃機への評価が芳しくないのは大型爆撃機よりも安価な小型機ですら目標に対して高価であり過ぎるためです。
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地上火力対精密誘導爆弾や無人攻撃機
 少年タイフーン  - 12/12/23(日) 4:38 -
  
BUNさま、ご丁寧なメールをいただき、
有難うございました。

> 固定された陣地への近接火力支援は第一次世界大戦でも5分以内、といったレベルが達成されています。

FACの要請で500ノットで急行したとしても、
5分だと40マイルに1機必要ですね。
滞空時間を多めに4時間とすしても、
1日に6機を対空させることになります。
B-29の時代には、補給の問題だけでなく、
実現不可能な妄想なのはよくわかります。

有名な、ベトナム戦争でのB-52のSACは、
本当にまじめにやったのかどうか、
とても、そのままでは信じられません。

時代が下って、湾岸戦争やOEF/OIFで、
精密誘導爆弾を使用できるようになって、
初めて、大型爆撃機によるCASが
可能になったのだと思います。
ダッシュ速度も何倍にもなりましたし、
滞空時間もだいぶ長くなったようです。


> 航空機の近接航空支援が意味を持つのは重厚な野戦砲兵火力が望めない場合と、即応性と火力発揮の機動性に価値が見出せる場合で、即応性も火力発揮の機動性もない重爆で賄えるのはいつの世も阻止攻撃だけです。

武器よさらばの時代ならともかく、
今なら、火力支援をしたとたんに、
敵から、正確な反撃を受けるはずです。

反撃されるのを覚悟で火力支援をするのか、
撃ったら、自走砲ですぐに移動するのか
どちらを優先するのでしょうか?
撃ったらすぐ逃げ回っているだけでは、
次の適切な砲兵陣地を設置するには
かなり時間がかかるように思いますが、
5分で対応は、何度できるでしょうか?


> B29クラスの重爆がそれに備えるというのは無理であるという以上に費用対効果で論題です。B52にしても同じです。
> 近年、有人攻撃機への評価が芳しくないのは大型爆撃機よりも安価な小型機ですら目標に対して高価であり過ぎるためです。


朝鮮戦争でB-29によるCASまで行ったのは
それだけ、国連軍が必死だった証拠の
一つだと思います。
兵站基地としての日本があったからこそ
可能だった作戦だったのでしょう。

ベトナムでのB-52でのCASは有名ですが、
詳細はどこにも見つかりませんので、
どこまで本気でやったのかは
とても疑問が残ります。

時代が下って、湾岸戦争やOEF/OIFで
精密裕度爆弾が使用できるようになり、
ダッシュ速度も何倍にも速くなって、
空中給油で滞空時間もながくなって、
初めて、大型爆撃機を使用しての、
CASが実用の域に達したのかもしれません。


なお、最近のトレンドの無人小型攻撃機ですが、
1)とにかく最初から無人機を開発していて、やっと攻撃用無人機と搭載兵器とのマッチングができようになったのか?
2)有人機用の精密誘導兵器を開発ていたところに、これなら無人機にも搭載できるではないかと、後から攻撃用無人機を開発したのか、どちらが主なのでしょうか?

私は、予算上は、後者だったと思っています。攻撃用無人機を開発して、ポシャったら、UAVの予算はかなりけずられることでしょう。
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近接火力支援への誤解
 BUN  - 12/12/23(日) 9:19 -
  
> ダッシュ速度も何倍にもなりましたし、
> 滞空時間もだいぶ長くなったようです。

そうした方向での進歩では問題は解決しません。
重爆での近接支援は
精度を得るには現代の技術が前提となり、
それが有効な固定した陣地線という支援対象は昔の戦場にしか存在ません。
たとえ存在しても火力発揮のベースをわざわざ空中の大型機に置く意味がありません。
また、近接火力支援は臨機の目標に対してどれだけ短時間に正確かつ濃密な火力送り込めるかが重要で、航空の分野で第一次世界大戦以来、軽武装の小型機が重宝されて来たのはそうした理由です。

そして御説はどうも近接火力支援と阻止攻撃を混同しているように感じます。

> 武器よさらばの時代ならともかく、
> 今なら、火力支援をしたとたんに、
> 敵から、正確な反撃を受けるはずです。

現代の砲兵は対砲兵射撃で簡単に制圧されないように戦います。
分散した砲兵火力を一点に集中できるようなシステムが現代の砲兵戦を支えています。
対砲兵戦が正確かつ効果的に行われていたのはまさに「武器よさらば」の時代なのです。


>攻撃用無人機を開発して、ポシャったら、UAVの予算はかなりけずられることでしょう。

現在、そうはなっていませんね。

そもそも支那事変の頃のお話ですからあれこれと取り上げること自体どんなものでしょう。
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Re:近接火力支援への誤解
 少年タイフーン  - 13/1/7(月) 2:56 -
  
> そして御説はどうも近接火力支援と阻止攻撃を混同しているように感じます。
>
> > 武器よさらばの時代ならともかく、
> > 今なら、火力支援をしたとたんに、
> > 敵から、正確な反撃を受けるはずです。
>
> 現代の砲兵は対砲兵射撃で簡単に制圧されないように戦います。
> 分散した砲兵火力を一点に集中できるようなシステムが現代の砲兵戦を支えています。
> 対砲兵戦が正確かつ効果的に行われていたのはまさに「武器よさらば」の時代なのです。

BUN様、いつもながら明確なご回答を賜り、恐縮しております。
最後に、付け加えさせてください。

一応、戦略爆撃と航空阻止と近接航空支援の3つの言葉は知っております。また、現在米軍では、以前はCASとよく混同されていた戦場航空阻止という概念も使われていないと聞いています。私も昔の戦記を読んでいる時と、現在の論文とで、BAIとCASをよく混同してしまうと自覚しております。しかしながら、今でも、航空阻止と近接航空支援とは、はっきりと区別できる航空作戦なのでしょうか?今も昔もCASとは、陸上部隊のJTACやFACとの密接な連携が保たれているのかどうかがキモだったはずです。攻撃する目標が前線からどれだけ離れているかなど、距離とは無関係だと理解しています。つまり、誰(TACC?)がどのような目的で行われた作戦なのかが、Air InterdictionとCASを分けていると理解しています。現在では、BAI華やかしき時代よりも、衛星から無人機まで、航空部隊の司令部は、へたな地上部隊の指揮官よりも、刻々変化する戦域の状況を、遥かに詳しく把握しているのかもしれません。

荒唐無稽な例え話をさせてください。水面下での停戦協議が行われているせいか、一見、前線が膠着状態となっていた赤軍と青軍の前線をまたいで、突然赤軍から105mm砲の猛砲撃を青軍が受けました。これは赤軍の大規模攻勢の準備射撃だと考えた青軍の前線指揮官は、FACに航空支援を依頼し、FOには暴露された敵砲兵陣地に対して、手持ちの155mm砲を全て暴露させて反撃の猛砲撃を打ち返しました。しかしそれを予想していた赤軍は、遠くに分散して隠しておいた203mm砲で、次々に青軍の砲兵陣地をつぶしにかかりました。残念ながら砲兵の能力では遥かに劣る青軍は、赤軍に対抗できる大砲がないため、次々に潰されていく(前線深くに赤軍のFOが大勢いたのでしょうか?)青軍の砲兵陣地の報告を受けながら、青軍航空部隊に丸投げした、赤軍203砲部隊やそのデポに対する航空攻撃作戦の戦果を待つしか、青軍の前線指揮官には何も対抗手段が無かったとのことでした。

さて、航空優性が両者ほぼ拮抗していたとしたら、どこまでがCASでどこまでが航空阻止なのでしょうか?また、昔のBAIは、どの作戦をさすのでしょうか?
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Re:近接火力支援への誤解
 BUN  - 13/1/7(月) 5:37 -
  
まず、略語の多用をお控えください。
わからない人もいますし、符丁で話すのは、あんまり良い印象を与えません。


> さて、航空優性が両者ほぼ拮抗していたとしたら、どこまでがCASでどこまでが航空阻止なのでしょうか?また、昔のBAIは、どの作戦をさすのでしょうか?


友軍の155mm砲の戦闘は対砲兵戦(CB)ですし、
このような戦いで戦線後方深くにあると考えられる203mm砲に対する対砲兵戦の支援攻撃は一般に近接航空支援(CAS)には含みません。

機動戦の過程で出現する臨機の目標に対する航空攻撃では近接航空支援も航空阻止攻撃も実質的に同じだ、ということを仰りたいのであれば、このような第二次大戦的な戦場ではなく、別の状況を設定されたほうが解りやすいでしょう。
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