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> 航空機では粘性力が絶対値として大きいから、種々の問題が起きるのですから。
慣性力と粘性力の比であるレイノルズ数を論じることなく「粘性力の絶対値」を論じること自体が無意味な行為です。
じゃまさんは勘違いしておられるようですが、粘性力は速度に比例するのではなく、速度の空間2階微分に比例します。したがって、速度が大きいからといって粘性力の影響が大きいとは限りません。
粘性応力がどのくらいになるのかを決定するには流れ場を決定する必要があり、流れ場を決定するにはレイノルズ数を考えなければなりません。
> 現代の(っていつごろか、決めませんか?)航空機の粘性摩擦を論じるのに、
> 「初期の複葉機」を持ち出したのは、なんのためでしょう。
>
これはおかしな主張ですね。最初に
> 飛行機の全抗力に対する粘性摩擦力の割合は60%内外ですよ。
といわれたのはじゃまさんですよ。ですから、それは一般的にできる話ではないと申し上げているんです。現代の航空機とは一言もいっていないし、そもそもこの議論の大元は95式水偵でしたね。
> 非粘性で扱うと、時間は関係なくなり、渦は発生も消滅もしませんよ。
これも間違っています。非粘性で扱った場合、渦の発生・消滅は扱えませんが、時間的な変化(翼の非定常運動など)は扱うことができます。ですから「時間は関係なくなる」ということはありません。
> 巡航中の飛行機には渦の作用で抗力が発生して、速度や燃費などに影響
> するのだから、
>
> 「粘性の影響は十分に小さく、非粘性と扱っても十分な近似になり得る」
>
> とは、とても言えない。
>
じゃまさんは前に
> 飛行機に作用する粘性力の影響は極めて大きい。
> 飛行機の全抗力に対する粘性摩擦力の割合は60%内外ですよ。
> 粘性の影響があるから、翼の誘導抵抗が生じて問題になる。
といっていますが、粘性によって渦が発生し、誘導抵抗が発生するとは言っていませんね。粘性摩擦の方を重視するような発言をしていたのに、いつの間に主旨替えをされたのでしょうか。
> 頓珍漢ではないと思いますよ。
>
> 1.粘性摩擦力は速度の一次で増加する。
> 2.ヘルムホルツの定理では、渦は所与です。
>
粘性摩擦力は速度の二階微分で増加するのですから、速度の一次で増加するとは限りません。速度が変化すれば流れ場の状態自体が変わるので、速度の二階微分の値も変化します。
また、ヘルムホルツの定理について、じゃまさんは、
> ヘルムホルツの貢献は大きいが、「渦の不生不滅」というひじょうに大きな仮定を置いています。
といっており、ヘルムホルツの定理の結論である「渦の不消不滅」を仮定と勘違いされています。
これだけ間違えていればとても流体力学やヘルムホルツの定理を理解しているとは言えないでしょう。
繰り返しになりますが、議論の前にまず流体力学とヘルムホルツの定理について勉強しなおして下さい。
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