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> 米国は、ロンドン条約を成立させることで、日本がワシントン条約から脱退することを間接的に狙ったのではないか、ということが言いたかったのです。
日本がワシントン条約から脱退する可能性は無いです。
日本が脱退すればワシントン条約そのものが無効になりますし、それは米国が避けたかった建艦競争の再開に繋がります。
> メリットが何もないわけではないと思います。「日本に天城1隻の追加建造を認める」ことと、「米国がレキシントン級を2隻追加建造する」ことを天秤にかけ、後者を選択することはそれほど突拍子もないことではないと考えます。
> ワシントン条約交渉の時点で、金剛型の速力は27.5ノット、改装後は25ノットでしたので、天城についていける戦艦、巡戦は日本に存在しません。天城1隻だけ建造されても、その速力が最大限生かされることはないでしょう。
> 他方、米国戦艦の速力不足は明確です。レキシントン級を「強力な巡戦」ではなく「高速戦艦への布石」と認識を変化させてもおかしくはないと考えます。
> 天城建造による日本の戦力増強のデメリットは、レキシントン級を獲得することによる米国の戦力増強、及び高速艦の技術、運用ノウハウ獲得のメリットよりも小さいと思うのですが、いかがでしょうか。
十分に突拍子もないです。
まず、日本がそれを受け入れるとは思えません。天城級1隻を認められたとしても代わりにレキシントン級2隻を受け入れれば主力艦保有量の対米比率が確実に悪化するからです。使い勝手の悪い天城級1隻を得るために、主力艦保有比率を悪化させるのは悪手以外の何物でもありません。
日本は当然レキシントン級2隻に対して天城級2隻の保有を認めるように要求しますし、米国は到底それを承認できません。仮に話がレキシントン級3隻に対して天城級2隻になったとしても同じです。
米国にとっても英国にとってもワシントン・ロンドン両条約は史実の通りの条件がベストなんですよ。それ以上の条件は米英にとっては無いんです。彼らにとって史実以上の好条件は日本が承認できない条件にならざるを得ないんですから、あれらの条約は本当にギリギリのところで成立しているので、ちょっとやそっとのことでバランスを崩すことは先ず不可能です。
また、レキシントン級は天城級に劣る事が明確に理解されている艦です。そんな艦のために米国が天城級の建造を認めることにメリットはありません。レキシントン・サラトガは空母として成立してるのなら、それ以外にワザワザ同じ機関と船体を有する艦を別途建造しなくても技術の蓄積は十分可能なんです。レキシントン級の巡戦を別途建造するのは無駄以外の何物でもありません。
そもそも最大の目的である軍事費削減が達成できなくなります。
何のためにワシントン条約やロンドン条約が成立したのかもう一度確認すべきです。
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