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> すでに交戦状態に入っている場合や、IFFで敵機であることがわかっている場合なら、長距離AAMで対処でき、撃ち洩らした少数の侵攻機だけに戦闘機をあてがえばよく、全体として平時に揃えておく作戦機は少なくて済むだろうと思いました。
交戦状態だからといって防空識別圏に侵入したUnknownは全て撃墜していいということにはなりません。
敵機を奪って逃亡してきた捕虜だったら?
ベレンコ中尉亡命事件みたいなケースだったら?
軍使だったら?
IFFや無線機が雷等で突然故障した味方機だったら?
第三国の機体だったら?
民間機だったら?
いずれのケースでも接近して目視で確認しないと対応できません。
有視界外からの攻撃を前提とした早期警戒機+長距離AAMでは柔軟性が無さすぎます。仮に戦時下であっても、まず迎撃機が確認し、迎撃機が振り切られたり撃退された時に補助的にミサイルを撃つぐらいの運用しかできないでしょうが、フェニックスミサイルの射程距離は最大140kmにもなりますが通常交戦距離は20〜70kmです。早期警戒機を戦闘機による迎撃を突破してみせた敵機にそこまで接近させるリスクを考えると、戦闘機よりもよほど高価で貴重な機体であえてやる必要が本当にあるのか少々疑問です。
また、早期警戒機は任務の性質上長時間滞空しなければなりません。
そして長距離AAMの重量は1発当たり500kg近くあります。パイロンの重量も考えると4発積んだら2t、6発積んだら3t、8発積んだら4tもの重量になります(そしてさらにそこに火器管制システム&ミサイル用レーダーの重量が加わります)。
その重量を増やした分、搭載燃料を減らさなければなりませんから、滞空時間は減少します(空気抵抗も増えますしね)。燃料2tはE-767の推定搭載燃料の5%ぐらいに相当します。
長距離AAM運用任務を付加されたとすれば、レーダー運用に適した空域で滞空するだけでなく、ミサイル発射に適した射点に移動したり射点から退避したりする必要も生じるので、燃料の消費量はさらに増加します。
正直言って、無駄が増えるだけでメリットが少ないと思います。
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