Ｐａｇｅ 186 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ ＩＮＤＥＸ ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼軍の独断専行はどのレベルまで認められるか？ 月読 07/3/10(土) 17:25 ┣「独断専行」論じる前に・・ アリエフ 07/3/10(土) 22:13 ┣Re:軍の独断専行はどのレベルまで認められるか？ nahki 07/3/11(日) 0:45 ┣Re:軍の独断専行はどのレベルまで認められるか？ ７３式 07/3/11(日) 10:41 ┗Re:軍の独断専行はどのレベルまで認められるか？ 月読 07/3/11(日) 17:49 ┗Re:軍の独断専行はどのレベルまで認められるか？ ＳＵＤＯ 07/3/11(日) 21:10 ┗Re:軍の独断専行はどのレベルまで認められるか？ 月読 07/3/11(日) 23:15 ─────────────────────────────────────── ■題名 ： 軍の独断専行はどのレベルまで認められるか？ ■名前 ： 月読 ■日付 ： 07/3/10(土) 17:25 -------------------------------------------------------------------------
| 戦前の日本軍における問題点の１つとして挙げられるのが、満州事変に代表されるような「独断専行体質」すなわち、政府レベルでの命令・統制を無視して、現場レベルにおいて勝手に行動を行うこと、があります。（同時にその独断専行に対し、なし崩し的にそれを認めてしまう政府レベルの問題もあるのですが、本論では割愛させてもらいます） しかしながら、例えば満州や中国本土に駐留していた日本軍が、突発的事態から居留民に被害が及ぶと判断された場合、政府の命令なく行動せざるを得ないといった場合も考えられます。 そして厳密に判断した場合、上記の例においても、政府の命令なくして行動したことにより、「独断専行」が問題になると思われます。 私の意見といたしましては、 基本的には軍の行動は、政府（乃至軍中央）レベルの命令・統帥に服するものであり、「独断専行」は（戦争・紛争における戦場レベル以外）認められない。 ただし、突発的事態（居留民保護・あるいは自軍の生命等に関わるような事態）に直面し、尚且つ政府や軍中央から対応への指示を受ける余裕がないときに限り、現場レベルでの独自行動は認められる。（無論、その行動は無制限ではないし、事態の沈静、あるいは政府や軍中央の対応指示があり次第、その統制に服する） と、考えるのですが、皆様の意見はどうでしょうか？ |
| 日本軍に限らずどこの軍隊組織でもそうですが、「独断専行」と「裁量権の範囲内での行為」とを区別して考えるべきでしょう。前者が軍内部での個々の部隊等、組織に与えられた権限、あるいは指示・命令に違反して勝手に行うもの、すなわち権限濫用に当るのに対し、後者は権限濫用に当らない、一見、権限・指示の範囲を超えるように見えるが正当行為、正当防衛ないし緊急避難的対応として容認される範囲内ということになります。 実際のところ、この何れに当るか明確に判定しづらい場合も多いわけですが（当然、独断専行を行った部隊は「裁量の範囲内ないしやむを得ないとして正当化される行為」と言い張るでしょう）、軍隊内部各組織の所掌権限及び裁量権の範囲、与えられた指示・命令の内容をつぶさに検討すれば、その行為が「独断専行」に当るのか客観的に判定できると思います。 |
| 命令、任務付与の仕方の問題だと思います。 事前に、突発的事態には適宜の処置を実施、という命令があれば部隊が動く根拠になり得ますよね。この場合、どのような処置をとるか、は現場の判断になりますが部隊を動かすこと自体は上級部隊が責任を持つことになります。 少なくとも法治国家であればこういったものが無い限り部隊を動かすことは不可だと思います。 要するに上級部隊は現場レベルの判断で動いても法的責任を問われないよう事前に手当をしておかなければならないし、指揮官は自分の権限を越えた命令は出してはならない、と言うことです。何かあれば指揮官が腹切って済むならいいですが末端の当事者まで責任を問われかねないです。 旧軍はどうか知りませんが法を犯した者は罰せられるべきです。 |
| 広辞苑をあたっていないので申し訳ありませんが、自衛隊においての「独断専行」とは 「与えられた命令に想定されていない事態が生じた際、上官の判断、命令等を待つ暇がない場合に『与えられた権限内において』上官が命令するであろうことを実施する」 ことをいいます。 ＞突発的事態（居留民保護・あるいは自軍の生命等に関わるような事態）に直面 ＞し、尚且つ政府や軍中央から対応への指示を受ける余裕がないときに限り、現 ＞場レベルでの独自行動は認められる。（無論、その行動は無制限ではないし、 ＞事態の沈静、あるいは政府や軍中央の対応指示があり次第、その統制に服す ＞る） おっしゃるように、上記がまさに「独断専行」なわけです。 ですから ＞政府レベルでの命令・統制を無視して、現場レベルにおいて勝手に行動を行う ＞こと、があります。 は「独断専行」ではないのです。それは単に「命令違反」とか「越権行為」、または「暴走」といいます。 |
| アリエフ様、nahki様、７３式様ありがとうございました。 どうも自分の認識の中では、、「独断専行」と「裁量権の範囲内での行為」がごっちゃになってしまい、「独断専行」と一くくりになっていたみたいです。 一応自分のまとめとしては、 まず前提条件として、その軍の行動が、その状況下において、中央レベルで認められた裁量権の範囲内での行為だったのか。 仮にそうでなかった場合、「独断専行」として扱われるというものでよろしかったでしょうか？ |
| > まず前提条件として、その軍の行動が、その状況下において、中央レベルで認められた裁量権の範囲内での行為だったのか。 > 仮にそうでなかった場合、「独断専行」として扱われるというものでよろしかったでしょうか？ ７３式氏が述べられているように、裁量権の範囲内であるかどうかに関わらず、命令を待たずして行動するのが「独断専行」です。 独断専行は裁量権の範囲内であれば普通の行為です。誰でもやってることでしょう。野球選手が状況に応じて守備位置を変えるようなものです。誰かに指示されないで勝手に動く以上、これは独断専行ですが、これは当たり前の行動ですよね？ でも、それで常識的な範囲以上に深く守ったり、極端な前進守備をされたら、それは困るわけで、ここまで行ったら裁量権の逸脱です。また怠慢守備のような、全体の方針に反するような行動も駄目ですね。 つまりは許される独断専行と、許されない独断専行（裁量権逸脱、違法行為等）があるということです。 |
| 理解いたしました。ご回答ありがとうございます。 |