QQCCMMVVGGTT
106 問105に関連して橘花とMe262の関連についてはどうでしょう。

  1. 秋水はMe163Bをコピーしようとして作った機体ですが、橘花はMe262を参考に独自開発された機体で、外見は似ていますが別物です。橘花のほうが機体サイズが一回り小さく、主翼後退角も浅いです。目的が「特殊攻撃機(と言えば聞こえはいいが、要するに特攻機)」なので、機体もエンジンも(搭乗員さえもT_T)消耗品という前提で、代用素材を多用して短期大量生産できるよう設計されています(ささき)


  2. 兎にも角にも大戦中にジェット飛行に漕ぎつけた国はドイツ・イギリス・日本・アメリカの四ヶ国だけです。そういう意味では日本航空技術の到達点を示す貴重な機体で、関係者の努力には敬服しますが、それが特攻兵器だったという現実はあまりにも悲しく、やり切れない思いです(ささき)


  3. 防空壕に格納できるように主翼を折りたたみにしていますね。もともと特攻機ですが将来的には戦闘爆撃機にもという計画があったらしいです。しかし機体強度がないので再設計が必要だったでしょう。


  4. 具体的計画では最高速度814km/hで30mm砲×2の局地戦闘機型、複座偵察機型、複座練習機型がありました。どちらにしてもネ12では推力不足でネ20以降のネ130、ネ230、ネ330の開発しだいでした。


  5. 下でささきさんもおっしゃってますが、後退翼でなく直線テーパー翼にし、低速での翼端失速を防ぐためガル翼になっているところが橘花の特徴でしょう。また、この機体は所謂体当たり専用機として設計されたとは言い難い面もあるようです。海軍の要求は体当たり攻撃を視野に入れていたのでしょうが、技術者側はそれ専用の機体など作る気はなかったようです。事実、爆弾は投下可能ですし、防弾版も装備し、剣のように降着装置を切り離すような設計にもなっていません。用兵上体当たりに使われたであろう可能性は、他の機体同様高いですが。


  6. ネ10〜ネ12までの遠心式ターボジェットに見切りを付け、BMW003Aを模して改めてネ20の試作を開始したのが20年1月、20年1月末から出図を初めて、3/1に細部出図完了、3/26に1号基の試運転(3ヶ月!!)は、それまでのネ一〇シリーズでの試行錯誤の中でのノウハウもあったとは言え驚愕に値します。



Back