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864 排気タービンの代わりに最近バイクに装備されているラム圧を利用した方法は当時考えられなかったのでしょうか?
kyo

  1. 相対風によるラム圧過給を狙ったのではないか、といわれるものにF型以降のMe109やD型以降のFw190等にみられる「丸くて胴体から離された」過給器空気取入口があります。ただし、これは単に空気抵抗の減少と胴体表面の速度の遅い空気を取り込むことによる効率低下の防止(P-51のラジエターと同じ?)を考慮しただけだとする反論もあります。
    Schump

  2. 堀越技師、奥宮参謀の共著「零戦」の96艦戦の項目には
    「従来は空気取り入れ口での加圧効果を考慮していなかったので、
    公試成績を基にして算出したよりも高性能を出した一因となった」
    と言う趣旨のコメントがあったと思います。

    また、キ44の開発過程では多様な空気導入管を試しています。
    昭和10年代も半ばになるとむしろ常識化していて、特に
    強調しないようになった、と考えています。


    すいません、寝不足なので「零戦」の方は原著に当たっていません。
    明日にでもまた……。

    たかつかさ

  3. 素人考えの便乗質問です。基本的にお行儀が良いジェット戦闘機でも機首空気取り入れ口は機体の姿勢により、空気取り入れが乱れる(?;うまく入ってこない)事があると聞きます。ジェット機に比べるとお行儀の悪い運動をするレシプロ戦闘機の場合ラム圧過給では機体の姿勢と速度で過給効率が激変してしまい実用的でないような気がするんですが。特に急角度で上昇しようとする時無理がきそう。
    SHI

  4. えーと、まず質問者に対する回答から。
    レシプロ機程度の速度で得られるラム圧縮効果は
    そうとう極端なインテークを採用しても20%かそこらでしょう。
    排気タービンの代りにというのは無理と思います。

    で、↑への回答は「つまり、効果が失われてもパワー激減とは
    ならない」ということです。
    また、ラム圧縮効果を高く取ろうとすると必然的に低速時の
    流量が減ります。
    それを考えるとまぁ、「性能推算時の誤差」程度にしか
    効かせていなかったものと思います。

    ぜんぶ憶測とカンです。
    引用したい人は検算してくださいね^^;

    たかつかさ

  5. 中島研究報告「発動機装備による全開高度の変化に就て」(1941/3/10)より抜粋
    「発動機の空気取入口が、飛行機の速度によって動圧を受け全開高度が上昇することである。これに就ては文献もあって、機速と全開高度上昇との関係が明白になっている。又場合によっては空気取入口の空気抵抗が大にして、却って全開高度が低下することも考えられる」
    胃袋3分の1


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