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910 No903の便乗ですみませんが、双発単座機(P-38)は効率が悪そうですが、、、、。実機のエンジンをみたことがありますが
それはでかいです。零戦のエンジンの比ではありません。(でかければ性能がいいとは思いませんが)。見た目の大きさだけで
いえば「コルセア」のエンジンぐらいありました。双発にするとどんなメリットがあるのでしょうか。
イマジン

  1. なんか今日は電話が多い。割り込まれない内に分けて書こう。
    ひとつめ。

    ・生還率が増す。
    100% - 故障・損傷確率 = 生還確率、と単発機は考える事ができます。
    それに対し、双発は片方のエンジンが故障、あるいは被弾損傷しても
    生還可能ですから、
    100% - ( 故障・損傷確率 の 2乗 ) = 生還確率、となります。
    故障・損傷確率は100% を越える事は有りませんから、かならず双発機の方が
    生還率が高くなります。

    SADA

  2. ふたつめ。

    ・搭載量が増す。
    エンジンが機体自重の全てを占める訳でない以上、
    双発にしたからとて機体の重量は2倍に成るとは限りません。
    出力が2倍になり、自重が2倍未満になるのなら、当然搭載量は
    単発の倍以上に増えます。つまり、エンジンを一つ余分に使う
    だけの実入りがある。

    実際、P-51を二つくっつけたP-82は、P-51以上の航続距離を誇る
    長距離戦闘機となったのが、それを証明していると言えます。

    SADA

  3. ↑x2
    たまに両方のエンジンが動いていないとパワー不足になる出来の悪い双発機もいます。
    この場合生還確率は(100%−故障率)の2乗となってかえって生還確率は低下します。

    第2次大戦中の双発単座機にここまでアンダーパワーな機体があったかどうかまでは
    知りませんが軽爆撃機クラスだとイタリア辺りに居たはずです。(^^;
    けい

  4. みっつめ。

    ・速度や加速性能が増す。
    ふたつめから導かれる論理ですが、出力が二倍になり、
    自重や抗力が二倍未満になるのなら、馬力荷重は減り、
    余剰推力が増えます。

    このことだけなら、一撃離脱戦だけでなく、旋回戦闘でも
    有利になると言えます。

    しかし、普通の双発戦闘機では、最も重いブロックである
    エンジンが機軸から外れているため、横転が緩慢です。
    故に双発戦闘機は一撃離脱に徹することが必要と言われています。


    SADA

  5. ただし双発にすると稼働率は下がりますね。P-38 のエンジンは排気タービン付きのアリソン V-1710 しかも左右逆回転という凝ったもので、さすがの米軍でも整備には手を焼いたそうです。部品供給が途絶えがちなニューギニア戦線では稼働率 30% 近くに低迷したこともあるそうです。
    ささき

  6. そうですね。プファイルみたいに、片発でも操縦に気を使う
    必要が無い機体でしたら(モスキートは片肺宙返りできるそうですね)、
    「性能の落ちた単発機」として護衛をつけて運用する事も可能でしょうけど。

    SADA

  7. >5.双発の場合、両方のエンジンを同じ調子に整備しないと飛ばせられないとどっかの本で読みました。
    例え片っぽが最高にご機嫌でも、もう片方がすこし拗ねてたりするともうダメとか。
    それくらいなら両方とも少し調子が悪いくらいで一致してたほうが良いともあったと思います。
    どのあたりまでが許容範囲なのかはよくわかりませんが。
    勝井

  8. それはないでしょう。スロットルは左右独立しているはずですが。

    SADA

  9. >8.
    双発機のエンジン操作系(スロットル・ピッチ・ミクスチャレバー等)は独立していますが、通常では二本づつまとめて操作します。もし左右エンジンに調子に極端な違いがあると常にスロットルを「ずらして」操作せねばなりません。爆撃機や旅客機のように定速直線飛行が基本なら騙し騙し使うこともできるでしょうが、極端な機動中に激しいスロットル操作を伴う戦闘機では左右エンジンのアンバランスは深刻な問題だったのではないかと推測します。
    ささき


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