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1051 IASからTASへの換算方法を教えてくださいませ。
実はIAS自体の定義もあやふやなんですが(汗
p + 1ρv2 =po
ならば
IAS= (po-p)/√ρ
でいいのかなぁ

林檎

  1.  教本見ながら書いてますが…ヒコーキ乗りは理論よりも実践なので、換算表やグラフやフライトコンピュータ(計算尺)の使い方は書いてあっても、理論式は載ってないです(^^;)
     一応教本どおりに書いておくと、まず計器で示されたそのまんまの指示速度を Indicated Air Speed IAS と呼びます。IAS はピトー管が迎角を持ったりすると誤差が出るので、これを補正した値を Calibrated Air Speed CAS と呼びます。IAS->CAS の変換はマニュアルのセクション5にあります。セスナ 152 の場合、フラップ上げ・10度・30度それぞれに対し IAS-CAS の換算表が載っています。
     ピトー管による対気速度の計測は気圧の影響を受けるので、これを補正した値を True Air Speed TAS と呼びます。これの計算はチトややこしいですが、
     まず機体外部の大気密度を高度に変換した Pressure Altitude を求めます。高度計の気圧目盛を標準気圧の値 29.92 に設定して指針を読むわけです。次に外気温計の値を読み、海面 15 度として 1000ft あたり -2 度の補正計算で気温を高度に変換します。こうして求めた値を Density Altitude と呼びます。例えば Pressure Altitude が 10000ft で外気温が -20度 であれば Density Altitude は約 8000ft になります。
     パイロット必携のフライトコンピュータ(回転計算尺)は、Pressure Altitude と外気温を目盛に合わせれば Density Altitude を読み取れるだけでなく、外周の目盛を使って CAS-TAS の変換ができるようになっています。先ほどの条件で CAS が 85kts を指していれば、TAS は 96.5 と読み取れます。なお、Pressure Altitude は CAS->TAS の換算ばかりでなく、巡航速度や燃費をパフォーマンスチャートから読み取るのにも使われます。
     とゆうことで計算式は全然出てきませんでしたが、パイロットはこんな訓練をしてるんだという参考までに(^^;)

    ↓こんなWEBサイトも見つけました。
    http://www.allstar.fiu.edu/aerojava/PSI.htm
    ささき

  2. ありがとうございます。
    やっとシナリオが見えました。

    気圧高度=10000ft/-20度の時
    1000ft(701.1hpa)/-20.0度ならば密度は0.9656
    この数字を標準大気に換算すれば
    約8000ft相当になる。
    換算表が無いと換算できそうも無いですね(汗
    (気圧と温度二つのパラメータが動くので公式が導きだせない)

    そして8000ft とCAS からTASが求まる。
    動圧=0.5ρv^2
    v=√(2*動圧/ρ)
    紹介されたページから 速度計は0〜5000ftで
    校正されていると読めばなんとかなりそうです。

    (鳴呼、今夜も眠れない)

    林檎

  3. 10000ft/−20度(密度0.9656)での動圧P1を求めて
    同じ速度を0〜5000ftで維持した場合の動圧P2に換算すれば
    0〜5000ftではCAS=TAS、からTASが求まる。

    P1=0.5*ρv^2
    P2=0.5*1.225v^2

    vで等号を取って比率を求めると
    P1/ρ=P2/1.225
    P2=P1(1.225/ρ)

    動圧が(1.225/ρ)に比例するならば速度は√(1.225/ρ)
    で換算できる。(と思う、誰かお墨付くださいませ)

    検索しても気象関係、流体工学関係のページばかり、約1週間
    悶々としていましたが、ここで質問してみて良かったです。
    (「0〜5000ftではCAS=TAS」これに気がつかなかった)

    ほんとうにありがとうございました。

    林檎

  4. >動圧が(1.225/ρ)に比例するならば速度は√(1.225/ρ)
    >で換算できる。(と思う、誰かお墨付くださいませ)
    うぅごめんなさい、我々ウチュー人は数学ダメダメなのです〜(ハクション大●王か?)
    それはともかく、
    教本を改めて読み返していて、「圧縮効果によるピトー管の誤差」という項目をみつけました。
    対気速度が音速に近づくと動圧が圧縮効果によって増大し、また摩擦熱によってピトー管が熱を持ち膨張圧でも誤差が出る、と。
    例えば気圧高度 20000ft(6600m) TAS=550Kts(990Km/h)ならば真の対気速度(ややこしい)は 0.93 を掛けた 920Km/h だそうで。
    紫電や飛燕の急降下時に「速度計の針が 1000Km/h を振り切った」というテストパイロットの報告は不思議でも何でもなかったわけですね。

    ささき

  5. なるほど。
    降下して一気に密度の濃い層に突入していくのだから
    通常以上に影響が出たかもしれませんね。
    そのエピソードを読んでワクワクしていた頃は単純に
    「1000km/hか、すげー」で済んでいましたが
    最近は小難しく考える様になってしまって、なかなか大変です(笑

    あと、こんなの見つけました。

    http://www2m.biglobe.ne.jp/~ynabe/unit.htm
    >本当は 高度変化による 密度補正をします
    >しかし 計器速度から計器誤差を引いて その上に等価大気速度にして
    >それに密度比の平方根の逆数を掛けなさいといわれても 目が点になって
    >しまいますので

    密度比、というのが(1.225/ρ)を指すのなら当っているかな
    と思っています。
    それで、等価大気速度、という言葉が「真の対気速度」を指しているのかな、と。
    (イーグルドライバーの言なので圧縮効果がパラメータに入っても当然)

    林檎


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