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1089 SADAさん、1082にお答えいただきまして有難うございました。続けての質問で恐縮ですが、ダイブブレーキって
どんなものですか。教えてください。
オタク

  1. 急降下爆撃をする際に機速がつきすぎるのを抑えるものです。

    ・・・急降下爆撃についても書いておいた方がよさそうですね。
     急降下爆撃とは、米海軍によって開拓された、精密爆撃の一手法です。

     爆撃とは元々ピンポイントのような精度を有しておらず、多数を
    投弾して一発当たればよい、といった性格の物でした。しかし、
    それでは艦船のような「回避移動する点目標」に対しては
    「まったく当たらない」事になります。

     この対策として、目標上空で急角度で降下し、回避に対しても
    追随して照準しつづけ、標的目前で投弾し、機体を引き起こして避退、
    といった爆撃方法が編み出されました。これが急降下爆撃です。

     複葉時代は機体が軽い上に抵抗が大きく、急降下をしてもそれほど
    速度がつかなかったのですが、時代が単葉へと移っていくにつれ、
    急降下をすると、エンジンをアイドル状態にまで絞ってもそれでも
    速度がつきすぎ、操縦不能、あるいは空中分解するほどにまで
    なったのです。

     これを抑えるためにダイブブレーキが有ります。

    SADA

  2. 急降下爆撃は見越し照準技術の発達と関係があるのだと思いますよ。
    大きな回避への追従は無理でしょう。
    またダイブブレーキは空中分解を防止する為のものでは無いと思います。
    やはり照準維持に関係のある装備だと思うのですが。
    BUN

  3. F8Cとか、SBCなんかの写真を見る限りではダイブブレーキが
    無いように見えます。照準操作に必須とは思えないのですが。

    確かに、降下速度が速くなると照準しにくくなるとは思いますが。

    SADA

  4. 機体強度を超す領域に突入しない為の安全装置
    人力で引き起こせない領域に突入しない為の安全装置
    プロペラでブレーキをかけるのは無理だから
    etc

    で、急降下爆撃の場合ですが、一番の目的は恐らく
    急降下爆撃時に一定の諸元を得る為ではないでしょうか。
    (投下時の降下角度、投下高度、その時の速度)
    降下角度、投下高度はともかく、投下時の速度をいつも
    一定の範囲に収めるのは大変だったと思います。

    そこで、ダイブブレーキで推力(=重力)=抗力のバランス
    する速度を落とす。そうすれば、それ以上は速度は上がらない
    ので何度やってもだいたい同じ速度を得られると思います。
    あるいは一定速度の領域を増やす為、の方が正しい
    かもしれません。何時までも加速しつづけてしまうと
    照準操作(修正)が難しくなると思います。

    林檎

  5. 追加です。
    投下後の引き起こしを考えれば、エンジン全開を維持
    しないとなりません。
    エンジンを絞って速度調整、は不利です。
    ダイブブレーキは急降下時のエンジン全開の維持にも役にたちます。

    林檎

  6. スロットルをアイドル状態にまで落とす、というのは、
    ここの過去ログ、及びhttp://www.aerodevice.net/ar/kakoi/dive.htm
    から拾ってきましたが、なにか間違ってますでしょうか?

     引き起こしとは言いますが、対空砲火を避けるために
    高度を上げず、0高度でそのまま避退するはずで、機体の
    残存エネルギーを使うだけで十分なはずですが。

    これだけ減速する工夫をしても、時速は500km近くに達するのです。

    SADA

  7. もう答えが出ているのではありませんか。
    500km/hでは空中分解を避けた速度域ではありません。
    降下中の加速による機体の浮き上がりが照準を妨げることが
    ダイブブレーキを使う第一の理由でしょう。
    降下中の加速に対して大分ブレーキになる、と。

    BUN

  8. >降下中の加速による機体の浮き上がりが照準を妨げることが
    >ダイブブレーキを使う第一の理由でしょう。

    了解です。でも、今度はF8C、およびSBCにダイブブレーキが見つからない理由が
    わからなくなっちゃったんですが・・・・。

    ・・・浮き上がりを押さえる必要性は認識していたが、ダイブブレーキという
    発想そのものにまでいたらなかった・・・とか・・・?

    SADA

  9. 5の
    >投下後の引き起こしを考えれば

    引き起こし後を考えれば、に訂正します。


    >降下中の加速による機体の浮き上がりが照準を妨げる
    自分もそう思います。
    爆弾投下時の爆撃諸元(フライトパターン)を修正
    可能範囲(浮き上がりが一番問題と思う)に収めるのが
    一番の目的だと思います。
    恐らくダイブブレーキを用いた場合には、終速が(=浮き上がり)
    一定範囲におさまるのでは?

    99戦爆では、予め想定した爆弾投下時の爆撃諸元に
    合わせて照準器をセットし、実際の爆撃時の修正は
    急降下時にリアルタイムでパイロット(人間コンピュータ)
    が修正量を計算(勘じゃない!)していたみたいです。

    あとはダイブブレーキで機首下げモーメント、とも
    考えましたが、99戦爆では逆にモーメント変化の
    無い様に装備した、となってました(汗

    林檎

  10. >予め想定した爆弾投下時の爆撃諸元に合わせて照準器をセット・・・・・
     投下するときの速度、高度は弾着位置を大きく左右します。直前での修正はほんと大変でしょうね。でも風の影響はどうやって修正したんでしょうか?鉄の塊だからほとんど関係ないんでしょうね。
    ダンガ−j

  11. 投下高度が低いからほとんど風の影響は無いと思います。

    高い高度からの水平爆撃の場合、それなりに影響はあったようです。
    SADA

  12. 5で「全開」とほざいてしまいましたが
    6のSADAさんの指摘で考えを改めました。
    急降下といっても存速はたかだか500km/hなので
    やっぱり逃げる時のパイロットの気持ちを想うと
    できる事なら全開で、と思ったのですが(汗

    アイドル状態(スロットルでのコントロールを放棄)
    迄パワーを落とす事が一般的かかどうかは少々疑問です。
    ピッチの関係で過回転を防止する為にはやむなし
    なのかなぁ。
    機体によって事情は変わってくるのでしょうが・・・。

    99艦爆の場合、風向、風力の修正は波を見て計算
    したそうです。
    この辺りの事情は海上と陸上では違いますね。
    どこまで降下できるか、要求される精度は、なんて
    考えるともっと難しそうです。
    あるいは細かく修正を計算したのは日本だけ、なのかな。
    だからよく当った?

    林檎


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