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Ta152の20mm機関砲は主翼の付け根ら辺にありますが、あれはペラの直径外でしょうか?『戦話・大空のサムライ』で、7.7mmはぺら撃ちしてもぺらに穴が空くだけだけども20mmは炸裂するから吹っ飛ぶというようなことを読みました。完全にないとは言い切れない同調が働かない場合など、どう対処していたのでしょうか? だいすけ |
MG151/20 は電気発火式のため、ピアノ線や油圧管のような機械式ではなく電線によって同調伝達できました。この電気式同調装置の信頼性に自信があったからこそ、あのような機銃配置が可能だったのではないかと私は思っています(初期型 MG17 の同調はどうなっていたのか?は疑問として残っていますが)。
いかに信頼性が高くとも人間の作った機械に 100% という事はあり得ませんが、戦闘力の向上と事故発生のリスクを天秤にかけた上で決定されたものだと思います。すなわち「同調が狂ってペラを吹き飛ばし空中分解したら、それはそれで仕方ない」ということです。無茶苦茶な論理のように思えますが戦争とはそういう物であり、戦闘機とはそういう機種なのではないでしょうか。
ささき
質問者
向上させたいからではないですか?燃料とか、
タイヤとか。
Fw190は燃料タンクを翼に持っていませんので・・・。
SADA
ささき
>零戦とFW190の機銃の位置の違いは同調の技術的な差でしたか。
機銃の動作形式には装填と撃発を同時に行う「オープンボルト」形式と、装填完了後に別動作で撃発を行う「クローズドボルト」形式があります。前者は発射指示のあとボルトが前進し弾倉から重たい弾薬をエッコラセと引き抜いて装填し撃発するので撃発遅延時間(ラグタイム)がコンマ数秒単位でばらつき、高速(2000rpm で三枚ペラなら秒間 100 回)で回転するプロペラとは同期できないのです。
日本海軍の99式、イギリスのイスパノ(アメリカの AN-M2 も)、ドイツの MG-FF はオープンボルト形式なので同調装備は原理的に不可能でした。
一方ドイツの MG151/20、日本陸軍のホ5、ソ連の ShVAK はクローズドボルト式であり同調可能でした。
ソ連の戦闘機 La-7 は空冷カウリング周囲に3挺の ShVAK 20mm を同調装備するという無茶をやっています。発展型 La-9 では 23mmx4 にエスカレートしましたが、さすがに無茶が過ぎたのか La-9 は 16 機のみの生産に終わり La-11 では 23mmx3 に削減されました(これでも充分無茶ですが ^_^;)
なお、オープンボルトとクローズドボルトについては拙作のページを見てみてください。
http://www.epsnet.co.jp/~f4u/crazy/jp/gun/mech.htm
ささき
1.飛燕/五式戦と疾風の後期の型は胴体に20mm機関砲(ホ5)を積んでます。
2.12.7mmや13.2mmでもプロペラは破壊される思うのですが、どうでしょう?特に、すべての陸軍制式単発単座戦闘機が胴体に装備した(型によりますが)ホ103は「マ弾」という炸薬弾を使用できたので、なおさらって気がします。ただ、私には「マ弾」の使用実績に対する知識がありませんので、あくまで「使用できた」のレベルで書いておきます。
もう少し内側につけてプロペラ圏内にしても良さそうなもの>
プロペラ同調装置をつけるということは、それだけ発射速度が低下するということですから、それを嫌ったということもあるのではないでしょうか。これはあくまで推測ですが。
胃袋3分の1
BUN
BUN
質問者
胃袋さんは細かいから>
・・・人のこと言えませんて(笑)
胃袋3分の1
MG151/20 のように電気発火式でない場合、同調伝達のためピアノ線等の機構を用いる必要があります。主翼機銃を同調式にすると伝達機構が長くなり、故障や誤動作の可能性が増大します。Fw190 以外に内翼同調機銃の装備がほとんど見られないのはこれが理由だと思います。
主翼装備機銃による弾道拡散については米軍もそれなりに問題と思っていたようですが、主翼付け根に同調銃を増設するのではなく機体構造そのものを見直す研究を行っていた様子です。
・双発化:P-38, XP-49, XP-50, XP-67
・推進式:XP-52, XP-54, XP-55, XP-56, XP-59
・延長軸:P-39, P-63, XP-75
>9.
陸軍と海軍では機銃の開発・生産がほぼ完全に別系統でした。同じビッカース系 7.7mm である89式(陸軍)と97式(海軍)ですら弾薬に互換性がないのです。
陸軍ホ 103 に対し海軍版ブローニングである三式 13.2mm(零戦五二型乙、丙などに搭載)については国本氏の解説が詳しいですが、陸軍と違い炸裂弾は使わなかったようです。
http://www.platon.co.jp/~vought/kunimoto/3siki13mm.html
ただ、これが同調装備への配慮なのかどうかはわかりません。私はたぶん無関係だろうと思っていますが。
>あと、素人考えとしてはぺら撃ちの時に徹甲弾なら穴がどんなに大きくても空くだけで、炸裂弾はぺらの羽根が一枚なくなるということで、致命傷になる、と解釈しているのですが。
うーん、具体的な影響については実際に撃ってでもみない限り確かなことはわかりませんね。同調機銃には常にプロペラ射貫の危険が存在し、大口径ほど影響が深刻になるであろう、ということは言えますけど。
ささき
BUN
1.以前、佐貫亦男さんだかが、「金属製のプロペラはどんなことがあっても曲がるだけで折れない。折れているのを見たら、それは木製プロペラだ」というようなことを書かれていたのを思い出しました。たしかに、胴体着陸の衝撃でも金属プロペラは折れていない写真ばかりです。ですから、炸薬弾で撃っても折れないかもしれません。
2.では、徹甲弾で穴が開いたとした場合、そのプロペラは当然の事ながら強度的に弱くなりますので、そのまま回転させていたら、そのうち「ちぎれる」のではないかと思いました。まあ、プロペラの強度がどっち方向に強いのかもわかっていないんで、もちろん想像ですが。
以上ですが、あくまで妄想です(^o^)。
胃袋3分の1
元々の質問は「Ta152」でしたよね。ということは一部の試作機を除いて木製プロペラですから、炸薬弾で撃ったら折れるんじゃないでしょうか?(^^;;;;;
胃袋3分の1
プロペラ羽根が展示してあり、「空戦により撃墜された雷電の遺品」と説明
されていました。やっぱプロペラに.50キャリバー以上の弾があたるのは致命的では?
Navy
BUN
胃袋3分の1 氏の読まれた物とは別の本と思いますが やはり ”佐貫亦男”著1985年
”マン・アンド・マシン”に以下の記載が有ります。 「 」の文。
>5.MG-FF はオープンボルト〜に関連文章。及び 炸薬弾の効果、関連文章。
「MG−FFはフリューゲルフェスト、主翼固定の意味で同調は出来ない。〜また、この砲は、
可動式(旋回銃座の意)としても使用できる。ところが〜〜「「英国の戦闘」」で
エリコン機関砲による戦果は期待ほどでなかった。其の原因は炸裂が早すぎ、敵機の機体に
命中してすぐに作動する信管は不適当であった。そこで瞬発信管の代わりに遅発信管を使い
爆発力が強く多量のガスを発生する炸薬を使ってようやく効果を発揮した。
瞬発信管では金属の尾翼などへ命中弾を与えても、やや大きい穴が開くにすぎない。
遅発信管によって命中弾を与えると、1メートルぐらいの破口が開くから、必殺の1発となる。
この弾丸(M型)を使い、砲も改良した型をMG−FF/Mと呼び、以後全部がこれとなった。」
>1.MG151/20 は電気発火式のため、〜この電気式同調装置〜
>6.プロペラ同調装置をつけるということは、それだけ発射速度が低下する〜
に関連文章。
「MG151/20は同調可能であったけれども、そのときは発射速度毎分695〜785発を
約200発以下に下げる必要があった。この同調と装弾および発射は全自動の電気式であった。
〜MG151/20の試験は第二次世界大戦前の1938年すでに行われている。
〜1940年から終戦の1945年まで総数39500門が生産され、そのうち
19000門(48%)が1944年に作られた。これはドイツ人の焦りと努力の
象徴であった。(連合国4発爆撃機の跳梁に対抗の意)」
又、20mmクラスの大口径弾の威力は下記、HPの写真が参考になるんでは−−
湾岸戦争時のA10攻撃機の主翼、被弾状況です。詳細な説明はされておりませんが、
イラク軍の当時の対空火力の現状より、シルカ等の23mm弾(HEI弾?)が
1〜2発命中したぐらいでは? と考えられます。
http://www.a-10.org/photos/Image1.jpg
又、現用のAH64アパッチにおいてはコックピット廻りや主要部分に1/2in以上の厚さの
ジュラルミン装甲を使用している様ですが、その対弾性は23mm弾(HEI弾)
命中でも20分間の飛行。12.7mmクラスなら30分間以上の飛行を考慮している様です。
(メインローターの対弾性だったかも!)
以上の事から、大口径弾(弾種は問わず。自機が搭載している、徹甲弾、炸薬弾、
焼夷弾、曳航弾、
のどれが当たるかは神のみぞ知る。)が当たった場合、
その当時の、むくのアルミのペラは被弾しても持ちますでしょうか? ちょっと厳しいんでは!!
奇跡の発動機?誉
ちなみに曳光弾とは: 弾丸内に曳光剤を挿入し、空中飛行中光を発し、弾丸の飛行軌跡
すなわち弾道を明示する物。併せて焼夷の効果も期待し得る。
曳光距離は概ね1000米附近であるが、2色曳光を使用した物もある。
これは例えば600米迄緑色、それより1200米迄は赤色曳光とせる。
以上 昭和18年ごろの弾道学の文献より。
自分でコメントしながら、佐貫亦男氏の文中、んんん!!!と思うところ有り。
>.「遅発信管によって命中弾を与えると、1メートルぐらいの破口が開くから、
必殺の1発となる。」−−−−−−>ちよっと大げさでは!!
>.「MG151/20はは同調可能であったけれども〜発射速度毎分695〜785発を
約200発以下に下げる必要があった。」−−−−−>という事は、3〜4発/秒、
本当か? これが本当なら実戦(4発重爆相手)では使い物にならないんじゃ
ないでしょうか!!。
*ユンカースプロペラの技術導入の為、1944年頃までベルリンに滞在しておられた佐貫氏
ですから、かなり信用出来る事。とは思いますが−−−。
軌跡の発動機?誉
BUN
BUN