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1291 軍用機ではないんですが、組立てキットの超小型自家用ジェット機(確かBD-10)について教えてください。
オーナー組立て(光岡のマイクロカーみたいに)の自家用機で音速超える性能だったと記憶しているんですが・・・。
ガンヘッド

  1. ビーディBD-10(1992年7月8日初飛行)
     全幅6.55m、翼面積9.10sq.m、全長8.79m、
     自重1,020kg、総重量2,014kg
     エンジン:GE CJ610(1,340kg)推奨、他にウィリアムズFJ44、P&W JT12。
     最大速度:マッハ1.4。ただしメーカー保証最大マッハ0.91
     航続距離2,500km

    現在はキットのみの販売。作った人は自分で耐空証明を取りましょう。
    完成品の販売も計画されているけど、FAAの型式証明、まだとれてないらしい…
    Schump

  2. BD-10は、94年及び95年に、いずれもテスト飛行中に、1)垂直尾翼 2)フラップ
    が失われ、コントロールを逸して墜落する事故が発生し、いずれの事故も
    テストパイロットの死亡を伴う事故でした。
    原因は、全金属構造の設計上の強度不足、及び加工上の不備が疑われています。
    いずれにせよ、BD-10の販売会社は破産を申告し、現在キットの販売は行われて
    いません。
    とはいうものの、BD-10の設計者、ジム・ベーテは非常に有能なデザイナーで、
    機体の設計も高い可能性を秘めたものですので、現在エンジンを換装し、
    リファインが行われた機体の開発が、BD-10のデザインを買い取った企業によって
    行われています。(但し、亜音速機となります。)
    もう少し待ちましょう。

    みなと

  3. >2
    逆質問失礼します。私の手許資料では、
    ・キット販売:ビーディ社倒産→ボーテックス=フェニックス社が継続中
    ・完成品販売:別会社設立&事故で型式証明取得遅延
    となっているのですが、ボーテックス=フェニックス社もつぶれてしまったのでしょうか?資料が昨年初頭のものなので、それ以降の経緯がよく分からないのです。
    Schump

  4. ↑ネット上での手許資料のもととなったらしい(日付が近く、スペルミスが同じ)英文資料を発見。…日本語訳がめちゃくちゃだったんですね…会社名と機種名をごっちゃにしてるし、人ひとり勝手に殺してるし。

    それとは別に2のみなとさんの回答と同内容の文書が
    http://www1.drive.net/evird.acgi?pass*31101853!mtd*40!ref*www.landings.com/_landings/ganflyer/oct31-1997/!pg*Rights-To-BD-10-Sold.html
    で読めます。
    Schump

  5. 便乗質問でスミマセン

    それって、折畳み自転車のBD−1と関係あるのですか?
    VK

  6. さすがはSchumpさん、深いですね〜。BD-10を巡る事情は説明するのが面倒で
    触れなかったのですが、もはやご説明するまでもなくご存知のようですね。
    念の為、整理しておきます。

    Bede Jet Corp. (以下BJC)....BD-10の開発、キットの販売元、97年秋に倒産

    Peregrine Flight International(以下PFI)....BJCより、BD-10の民間用の
     販売権を取得し、完成機としての販売を目指し形式認定の取得を狙うも
     2件の死亡事故により、95年以降 計画を中断

    Monitor Jet Corp.(以下MJC)....BJCより、96年にBD-10の軍用バージョンの
     販売権を取得、但し契約不履行により現在の債権者、Vortex Aircraftと
     法廷係争中

    Vortex Aircraft........BJCの主要な出資者が、BJCの破産申告に伴い
     BJCの主要な資産を取得、亜音速での巡航を志向した翼型への変更、
     エンジンの喚装等を施した実用性の高い改良型の完成機としての販売を目指し
     97年に設立

     民用市場販売権:PFIと販売権買戻しの交渉中
     軍用市場販売権:MJCと法廷係争中

    尚、現時点に到るまで、Vortex Aircraft社からの、プロジェクトの進展を伝える
    情報は入手していません。多分、Vortex Aircraft社自身、十分な資金が得られて
    ないんじゃないかなー、と推測しています。

    又、基本設計の段階でBD-10はもっとコンポジット材の比率を高めるべきだった
    のではないか、とも思えます、私見にすぎませんが。
    みなと

  7. 類似品にご注意、な感じですが、
    http://www.avtechgroup.com/
    などというものを発見。来春から試作に入り、2002〜3年の型式証明取得をめざしているようです。
    ただし、完成品・亜音速ですが(浅いダイブで音速を超えるだろうけど)。
    Schump

  8. >5. 折りたたみ自転車のBD-1? どんなものなのでしょう?
    それはともかく、J. R. Bede設計のBD-1という飛行機、確かに存在します。
    このBD-1のデザインはGrumman(そう、そのグラマンです)が買い取り
    2座のトレーナー、Grumman American AA-1 Yankeeを始めとして、
    180馬力4座のグラマン・タイガーまで発展しました。
    米国の飛行場ではよく見かける、ちょっとかわいい飛行機です。


    みなと

  9. Schumpさん、詳しいスペックありがとうございました。魅力的な飛行機なのに色々紆余曲折あるんですね。
    最初見たときは、自家用超音速機?すごい!!横山やすしもビックリ!!(笑)、音速超えた瞬間分解しないのか!?と、胸ふくらませてたもんです。
    ガンヘッド

  10. >5. 折畳み自転車のBD-1は本来は本国ドイツでは「Birdy」と名づけられています。日本では商標の関係上BDという名前になったそうです。Bede社とはつづりも違いますし、偶然の一致でしょう。
    OR


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