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1307 ある3式戦闘機のパイロットの方の戦記に書いてあったのですが・・・
『機付整備員の人と相談して、自分機体の燃料タンクだか桁だか機銃だかを外して軽くして、自機の性能をアップさせた』との記述がありました。
どこをどう変えたかは失念してしまいましたが、いわゆるカスタム機という物に関する記述は初めて見たので、興味が沸いての質問です。

現地改造の機体は結構ある・・・という話もありますが、実際のトコロどのくらいまで改造してしまう物なのでしょうか?
謎の印度人

  1. それは戦記のような体裁のフィクションである某書ではないでしょうか。
    現実には改造は禁止されており、勝手に変更できるものではありません。現地部隊の指揮官の命令によって隼の翼端を切り落とした記録があると言われていますが、これも中央からの叱責を受けたとされています。搭乗員レベルでのカスタム等は論外だったことでしょう。
    BUN

  2.  ここにプロの航空エンジニアによる技術的分析があります。
    http://www2s.biglobe.ne.jp/~futureAF/museum/meiki/UntoldAC.html
    便利少尉

  3. 某書では、翼の取り付け位置を変えたり、機銃を換装したり、エンジンのボアアップまでしてるのだけれど、所属部隊が司偵隊の番号なので、すぐにフィクションと分かります。
    昔、高荷画伯のコラムで読んだのですが、南方の前線でチハ車に
    増加装甲を取り付けようとしたところ、「不当改造に当たる」と上官に差し止められたとか。で、しょうがなく取り外し可能な基台をネジ付け、それに増加装甲を取り付けざるを得なかった、というはなし。車検前には違法改造箇所は元に戻しておきましょう、って感じ。推して知るべし。



  4. 碇義朗氏「新司偵」光人社から「虎」部隊こと44戦隊において百式司偵に施された現地改修点について抜粋すると

    ・アンテナ支柱折損対策として支柱を切り詰め短縮。空電能力の低下は垂直尾翼から右主翼端へ空電線を延長して補った。
    ・軽量化のため旋回機銃、方向探知器、自動操縦装置を降ろした。
    ・司偵隊には酸欠事故が多かった為、酸素ボンベの量を規定の 3.3 リッター×12 本から倍以上に増やした。
    ・航続距離延長のため偵察席後部に 200 リットルの燃料タンクを増設した。
    ・使用上不具合があるため、写真撮影窓を前後逆に取り付けた。

     またラバウルの斜銃やドイツのシュレゲ・ムジークの発端は現地改造機です。恐らく現地司令官の承認だけを得て改造していたと思います。
     私が知っている他の例としては、ミッドウェイで全滅した第八雷撃隊のデバステイターが「無断改造」の連装旋回銃を載せていました。

     しかし兵器は原則として官給品の公有物ですから、搭乗者の好みにで幾らでも改造していい物ではありません。ましてエンジン不調がちな飛燕は稼働率が低く、好調な機体を共有して運用していたと聞きます。
     アンテナを切るとか防弾鋼板を降ろすくらいはやっていたかも知れませんが、搭乗員の体重に合わせて主翼桁を動かしたり、搭乗者の趣味で兵装を積み替えたりすることはまず有り得ないと思います。
    ささき

  5. 未確認で恐縮ですが、例の台南空の零戦のアンテナ柱を切り落とした件も、フィリピン戦の戦訓に根拠を置いて部隊規模で行ったことに処理されたのではないか、と思っています。
    ラバウル等で、廃機から再生機を作り出したのも、既に除籍された飛行機を利用して員数外のものを作り出したものなので、不当行為とは見なされていないはずです。ですから、上野科博の複座零戦などは「構わない」わけです。


  6. 廃機の再生は19年後半より各航空廠で組織的に実施された活動だと思います。ラバウルでの再生機もそうした中の一機なのではないでしょうか。
    BUN

  7. ↑↑二式陸偵への斜銃の搭載は現地改造などではなく、空技廠飛行実験部長を説得し、航空本部の担当官を説得し、風洞実験を行ったのちに行われています。秩序だった話のようです。


  8. しまった、フランカーにかまけているうちにBUNさんにあいだにはいられてしまった。↑はささきさんへのものです。



  9. 様々なご回答有難う御座いました。
    確かに『月光の斜め銃』とかは現地改造、ただし通常は現地改造は禁止という話は私も色々な文献から聞き知っておりました。
    ただ、例の文献で改造機の記述があり『え!? そんな事していいの!?』という疑念がふつふつと沸いてきたモノですから・・・
    結局のトコロ、『現地改造はないぞ!!』という事でしょうか・・・
    いや、現地改造のカスタム機なんて、なんとなくロマンがあってイイなぁ・・・等と考えてしまったもので。
    (私、機体のスペック関係にはいまいち弱いのです。どうしても、その機体の誕生、戦闘の経緯やらドラマ性?に目が行ってしまうもので・・・)
    謎の印度人

  10. BUNさんのおっしゃる 某書って、「秘め○る空戦」(一応伏せ字入りで・・)のことですか?
    この本の中に改造のくだりがあってスゲェと思ってたのですが。フィクションだったのか〜。
    チャッピー

  11. ↑↑言葉足らずですみません。斜銃の搭載は横須賀の空技廠で行われています。ラバウルで現地改造したものについても、内地から送られて来たキットを使ったものですので、厳密な意味での現地改造と言えるかどうか。


  12. 私が書いた本って、まさにそれです。チャッピーさんのおっしゃる『秘めたる〜』です。
    うぅむ・・・本当に作り話だとしたらなんかショック。
    知らなきゃ良かったかも・・・
    謎の印度人

  13. スイマセン!!
    『私が書いた〜』じゃなくて『私が読んだ〜』の間違いです!!
    戦記ものなんて書けませんって!!
    ゴメンナサイ!!
    謎の印度人

  14. >結局のトコロ、『現地改造はないぞ!!』という事でしょうか・・・
    や、現地改造の例はいろいろあります。ただ、あの本のように大規模な改造を現地で、しかも中隊長の口頭承認だけで行うという事はまず考えられない、という事です。
    戦闘機は搭乗員の私有物ではありません。国家の保有物であり、しかも非常に高価なものです。「いやぁF15を俺好みに改造しようとしたんだけど、失敗して一機オシャカにしちまったよ」という事が許されると思いますか?(^_^;)

    ささき

  15. あえて立場を秘させていただきますが、自分があの本を読んだあと、たまたま隣の机に座っていた飛行機やら平気の大好きな某監督に読ませたところ、「なんだ、俺の『○想ノートとかわらねえじゃねえか」と宣っておられました。「俺だって、こんな空想、日常茶飯にやっている!」
    魔法使いの弟子

  16. ↑平気じゃなくて、兵器。
    魔法使いの弟子

  17. ばれてるって・・・。
    BUN

  18. 悪役一号主役?の映画化見たいっす(爆)!!
    ガンヘッド

  19. ああ、Me109Gをちんぽ呼ばわりした方ですね。
    私、彼の友人を名乗るスケベ大魔王に口説かれたことがあります。
    Schump

  20. 謎の印度人さん、ショックですなぁ〜〜〜!!
    チャッピー


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