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1319 1316を見て考えたんですが、現在A−10は退役中と聞きます
その後継になる対戦車攻撃機は何でしょうか?やはりF16あたりですか?
ROCK

  1. A10の任務をそのまま引き継ぐような後継機は現れないと思います。もちろん、F16Cなどが必要に応じて空対地ミサイル等による対戦車攻撃を行う可能性はありますが。
    A10が開発されたのは70年代後半、ヨーロッパ正面でソ連等ワルシャワ条約機構軍による奇襲攻撃の脅威が高まり、NATO側に比べ三倍以上の数的優勢を誇る陸上部隊の侵攻を阻止するため、よりスピードが速く、かつ多種類の装備が搭載可能で対戦車ヘリより多様な任務を遂行でき近接支援攻撃機が求められたからでしょう。A10というと最前線の対戦車攻撃用と捉えられがちですが、軽快で低空侵攻作戦ができる特徴を生かして、対空部隊や、後方の補給拠点、司令部への攻撃も念頭に置いています。
    しかし、最早、圧倒的多数の陸上部隊を迎え撃たねばならない状況は無くなってしまい、むしろ、長距離侵攻で精密誘導兵器によるピンポイント攻撃が重要になってきているこの頃、A10のような攻撃機は中途半端でもあります。実際、80年代半ば頃には、A10が敵の対空防衛網に曝される中で攻撃を行うのは難しいのではないか、など欠陥説が言われていた位ですから。
    アリエフ

  2.  後継機は開発されません。
     A−10のような攻撃機は敵戦闘機に対し弱く、味方制空権かでしか活動できません。しかし味方が制空権を確保しているのなら、わざわざ専門機を用意する必要はありません。この矛盾に気がついたアメリカ軍は対地攻撃機と言うコンセプトそのものを放棄しました。湾岸戦争でA−10がそれなりに活躍した後も、アメリカ軍の考え方は変わっていません。
    二式砲戦車

  3. 今の米空軍のコンセプトは「スピード、ステルス、スマート」の3Sです。スピードとステルスを活かして侵入、スマート(精密誘導)兵器でピンポイント撃破し離脱するという考えです。遅く大柄でレーダー波を派手に反射しFCSアップグレード能力に欠けるA−10はことごとくこのコンセプトに反するのです。長時間上空にへばり着いて連続した上空援護をかけてくれる(航続時間も携行武装量もステルス機とは桁違い)A−10は現場の兵隊からは評判がいいらしいのですけどね…。
    ささき

  4. A−10の任務ってアパッチで十分代替可能じゃないですか?
    tomo

  5. >4 兵装の搭載量、速度、生存性はA−10のはうが上だし
    ヘリはやられやすいと思うのですが。

    ROCK

  6. <兵装の搭載量、速度、生存性はA−10の方が上
    ヘリは滑走路が不要なのと、ホバリングにより一定地点で滞空できる特性を生かして山陰に隠れたりしながら、敵部隊が来るといきなり現れて攻撃を仕掛ける、あるいは超低空を山の稜線に沿って飛行するNAP ON THE EARTHという固定翼機には不可能な運動ができます。
    A10が攻撃ヘリを上回るのは、兵器搭載量、装備可能な兵器の多様性、速度、耐弾性などだろうけど、ヘリが地形を活用した隠匿能力に優れていることを考えると、生存性という点では状況によるという所でしょうか。
    ただ、A10がGAU−8で対戦車攻撃を行う場合、どんなに低速で飛ぶとしても新幹線以上の速度は出ているだろう。そして空から攻撃される可能性が高いならば、戦車は互いの間隔を広げて行動するはず。仮にA10が時速360キロでGAU−8を発射、そして戦車が100mの間隔を置いて行動するならば、A10は秒速100mで進むから、1秒間に数十発撃てるGAU−8の弾丸のほとんどは戦車に当たらないことになる。戦車兵に恐怖を与えるには十分だろうが、これって無駄弾が多すぎないか?ヘリの場合、ホバリングしながら狙い撃ちできるのだけど。
    要するに、固定翼の近接支援専用機は、現在では費用対効果の面で優れているとは言えないってことだと思う。
    アリエフ


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