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1376 基本的な質問で恐縮ですが、プロペラピッチについてご教授ください。
可変ピッチプロペラでは、離陸時・上昇時・下降時・水平時に、それぞれ角度を変えて最も効率のよい状態にしているとききます。
それぞれ、とれぐらいの角度なのでしょうか?
穂積

  1.  機速とプロペラの円周方向の速度(これはエンジンの出力・燃費と回転数の関係によって決まる)を合成した「プロペラ翼面の受ける気流の」速度ベクトル(つまりプロペラ回転面に対してねじるように入っていくベクトル)に対して、翼としてのブレード断面が最適の揚抗比(巡航など)または最大の揚力係数(離着陸時など)を取るような迎え角を取るようにする、のが理想です。
     しかし、工学的には、エンジンの回転数を、最高出力か最高燃費を得られる回転数にブレードの空気抵抗を負荷にすることで釣り合わせる仕組みになっています。

     よって、プロペラピッチ角の変更範囲は「エンジンの種類」「プロペラの種類」「機体の設計速度域・運用法による設計の違い」等に依存するものであり、いちがいにはいえません。
    Schump

  2.  「可変ピッチプロペラ」と「恒速プロペラ」は同じものではないのです。
     狭義の「可変ピッチ」プロペラの場合、パイロットが「高・低」二段などの切り替えで離陸時や巡航など飛行条件に合わせたピッチ角を直接選択します。
     一方「恒速プロペラ」の場合、パイロットがピッチ・レバーを動かすと回転数が変化します。恒速プロペラには調速器(ガバナー)が装備されており、指定された回転数に合わせてプロペラピッチが自動的に変更されるのです。ですから恒速プロペラを使っている場合、パイロットが目にする計器は回転計とブースト計だけで、具体的なピッチ角は意識していません。
    ささき


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