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1416 ホーカーテンペストMk2及びホーカーシーフュリーのエンジン冷却方法について質問します。
以前テンペストMk2のセントーラスエンジンがカウルにギチギチに詰まっている点を話題にしたのですが、同様に疑問を感じるのがスピンナーの巨大さです。

http://www.hotel.wineasy.se/ipms/stuff_eng_detail_tempest2.htm

を見るとスピンナーの巨大さもさることながら、カウルとの間の隙間が異常に狭くなってます。

AnsQ.234でF6FやF4Fをスピンナー付きで試作した結果冷却不足のため廃止された話がされていましたが、テンペストMk2やホーカーシーフュリーでは冷却不足とならなかったのでしょうか?
強制冷却ファンも付けずにカウル内にエンジンをギチギチに詰めた上にスピンナーとカウルの間があれだけ狭かったらどう考えても冷却不足となりそうなんですが。

それともセントーラスエンジンそのものに何か特殊な仕掛けでもあったのでしょうか?

エラガバルス

  1. 確かテンペストMk2やシーフュリー、それとFw190の試作型当たりのあのばかでかいスピナーはカウルスピナーですよね。アレの場合、冷却用の空気はスピナーとカウリングの間じゃなくてスピナーの真ん中の穴から取り入れるはずです。というか、カウルスピナーの名前の通り、カウリングがプロペラと一緒に回ってると言うか、スピナーがカウリングの一部になってるとか、そう言うことだったと思います。

    明石耕作

  2. >1
     あーこれこれ。Fw190V1の初期状態はダクテッドスピナだけども、シーフューリーは普通のスピナだし、テンペストのダクテッドスピナ付きは空冷の2じゃなくて液例の5を改造した環状ラジエター装備試作機「NV768」だぞよ。

    で、本題。
     ものの本には「スピナが導風板として働くので実は空気の流入効率自体はスピナなしよりもいい」とか書いてありましたが、イギリス人の自慢話っぽい本なのであまり信じてません。
     おそらくは、オイルクーラーを大容量化して「半油冷」にすることでごまかしていたのだと思われます(中島の「誉」搭載機と同様)。
     そういやエアレースで飛んでいる巨大スピナ付きのシーフューリーやベアキャットは、「本当にエンジンに水をかけて」冷やしてますが、あれはチューンしたエンジンだから限界を超えてるんだろうな…
    Schump

  3. >カウルとの間の隙間が異常に狭くなってます。
    P51の冷却器の処理と同じ理屈かもしれません。
    (Me109、3式戦も同じ)

    >エンジンをギチギチに詰めた上に
    冷却フィンの間を通る空気以外は無駄な空気なので
    ギチギチの方が有利だと思います。

    林檎

  4. >2

    NV768って

    http://user.tninet.se/~ytm843e/tempest.htmのMarksにある

    “ANNULAR RADIATOR TEMPESTS”ですよね。

    笑っちゃいけないですけど、FW190DやTa152Hに比べると。。。。ププッ。
    Mk.2の時に参考にした(というかほとんどパクった)Aと違ってFW190Dは参考にしなかったのでしょうか?
    それとも参考にした結果ああなっているのかな?

    それはさておき「半油冷エンジン」説は非常に説得力がありますね。
    車でいうとポルシェみたいなイメージなのかな?
    あのエンジンもものすごい量のエンジンオイルでエンジンを冷やしているみたいですから。

    エラガバルス

  5.  というか、大排気量の「空冷」エンジンはオイルでの冷却効果にかなり依存し
    ていると思うのですが?
    tackow

  6. >2
    ・・・・・・知ったかぶったことは書くもんじゃありませんね・・・・・・
    以後気をつけます。

    明石耕作

  7. ポルシェのエンジンは200馬力プラス程度でオイル容量は20Lプラス。
    誉は公称2000馬力でオイル容量は70Lプラス。
    僕の私感ではポルシェの方がヤクザなエンジンかなーって思うんですけど、
    どうなのでしょうか??教えてください。
    無頼庵

  8. >7
    自動車だと走行風が得られる保証が無いので
    使用条件次第なのではないかとも思いますが・・・

    ってポルシェって強制冷却ファンついていたな(^^;;

    SUDO

  9. >8
    自動車、特にポルシェのようなレイアウトのものでは
    冷却空気のインレットとアウトレットの距離が充分とれないので、
    静止状態では「排出された温かい空気の一部がまた吸い込まれる」
    ことを考慮しないとなりません。
    ですから一概には言えないと思いますよ。

    >セントーラス
    カウルとシリンダーヘッドの距離を詰めるのは
    (流れの管理ができれば)有効な手段ですが、
    冷却空気を取り入れる面積自体が小さいのはなぜか、
    言い換えるならば「少ない空気で大量の熱を放出できるのは何故か」
    が質問の意図だと思います。

    「レシプロエンジンの熱伝達量の8割は、ストロークの上死点側2割で生じる」
    といわれます(会社によって異なる^^;)
    ですからシリンダーヘッドを最優先で冷やすものですが、
    通常のエンジンではヘッドにバルブとその駆動系があるので
    充分ではありません。
    シリンダーバレルへ熱伝達させ、ここで空気を当てて冷やすことになります。
    ですがセントーラスのヘッドにはプラグしかありませんから、
    ヘッドの冷却面積を大きくし易いはずです。

    問題は、スリーブバルブがちゃんと動くかどうかですが……^^;



    たかつかさ

  10. >「レシプロエンジンの熱伝達量の8割は、ストロークの上死点側2割で生じる」
    >といわれます(会社によって異なる^^;)
    >ですからシリンダーヘッドを最優先で冷やすものですが、
     これはいいことを聞きました。勉強になります。
    そういえばポルシェの水平対抗レーシング・エンジンも、
    全空冷からヘッドだけ水冷、全水冷へと進化しましたね。
     ゴミでした、失礼。
    便利少尉

  11. >10
    あくまでも(シリンダーヘッド冷却の重要さを語るときに使われる)
    目安なので、実際の比率はエンジン毎に異なります。
    また、圧縮比の低いエンジンほどシリンダー側に負荷が移りますので、
    要注意。


    たかつかさ


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