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1454 ゼロ戦のカウリングってどうして全部黒なんですか?
96艦戦も黒かったので堀越技師の好みだなんて本にありましたが
設計者の好みが軍の正規の規範に定められるなんてことあるのでしょうか?
ROCKS

  1. そうすると九五艦戦等も掘越技師が設計していなけらばならなくなりますが・・・。日本海軍の従来のタウネンドリングの塗粧規定がそのまま延長して使われていただけではないかと思います。そして、その背後にあるのは、多分、油漏れを目立たなくする等の事情なのでしょう。MA増刊『日本海軍水上機』に、零式水偵の塗粧要領がそのまま載っていますが、カウリングについては「内外面」とも上塗り「黒色」としてあります。「内面も」というところに、単なる防眩目的ではない匂いがあります。(その下の欄に「発動機覆・暗緑色」ともあるのが、???


  2. 付記)巷間、メーカーの機体設計主務者を、まるで映画監督か何かのように、その開発の主人公のように擬した思い込みが多々見受けられますが、たいへん疑問です。もし、そう思われる方がおられたら、碇義朗氏の『迎撃戦闘機「雷電」』の一読をお勧めします。メーカーの設計者など、所詮は出入り業者扱いで海軍省は表口から入れてくれない、武官には殴られる・・・なかなかなものがあります。


  3. 便乗質問です。
    以前から思っていたのですが、カウルを黒く塗ったことによる、太陽光によるオーバーヒートの心配はなかったのでしょうか。
    特に南方戦線で使用された時などはどうだったのでしょうか。
    JK

  4. そもそも、栄で言えば、シリンダー温度150〜200度を適正としているくらいなので、大丈夫なのではないでしょうか。写真で見ても、コクピットに日よけカバーをした一式陸攻の隣に駐機した零戦のカウリングには何の日よけもされていない、という具合です。


  5. 片さん、ありがとうございました。
    JK

  6. 付記です。地上運転でも、やはりプロペラの起こす風によって冷却されます。筒温のコントロールは、プロペラピッチの調節で行ったようです。



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