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1597 雷電の振動問題とは実際どういった問題だったのでしょうか?
堀越・奥宮氏共著の「零戦」中、山宗氏・松平氏の専門的な記事がありますが、
「雷電」のことを書いた著作やメカニカル各誌では単に振動問題と言うだけで
わかりやすく解説されることがあまり無いようですが。
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  1. 知られざる軍用機開発・下巻に判り易く出ています

    エンジンの振動でプロペラが前後方向に撓るモノだったようです
    プロペラを撓らないような剛性の高いものに変更する事で解決しました
    根本的には発動機側も弄る必要があったようです>米ではそうしてあったようです

    SUDO

  2. 「みつびし航空エンジン物語」に詳しく出ていますが、根本的原因は延長軸と強制冷却ファンを装備したことにより、重心位置がエンジン本体の中心より著しく前方に移動した(二一型と比較して55mm)ことです。ただ、J2M1の一三型では問題になっていないことから、エンジンの回転数を上げたことと、強制冷却ファンに増速機構を組み込んだ事による重量増が大きく影響していると想像されます。
    実際の振動は2種類あり、ひとつは減速比が不適切でエンジン本体の2次振動と共振して発生したようで、減速比を変えることによりぼぼ治まりました(これが二三型甲)。もう一つは、上でSUDOさんが書いておられるとおりのプロペラ剛性不足による振動のようです。


    胃袋3分の1

  3. 「プロペラの剛性強化」は一種の応急対策で、原因では無いんじゃなかったでしたっけ?
    それまであまり認識されてなかった、プロペラ軸の前後方向の振動が起きちゃって、
    羽を団扇のように煽ると...。
    根本的にはエンジン側で対策を取る方が良かったものの、大改造で、
    稼動中の生産ラインに影響が出るから見送ることにして、
    泣く泣くプロペラ効率低下を忍んで翼厚を厚くして剛性を上げて、
    振動を抑えてっていう順番だったと思いますが。
    ハ43は生産立ちあがりの初期だったんでエンジン側対策の図面を作成したものの、
    試作途上で終戦を迎えて実験できずに終わると。
    woodstock


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