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1713 航空機戦におけるformation について調べています。実は私は魚や鳥の
群れが捕食者に対しどのような行動を取るべきかを調べているのですが、
投稿論文の査読者に航空戦等の戦術との関連を調べろとお達しがでましたので
調べている次第です。インターネットで調べた限りでは、初期の航空戦は
大集団で行なっていたがあまり有効な戦術ではなく、結局2機単位程度
の小数編成でドックファイトがおこなわれるようになったらしいという
知識は得ました。 これらのことに関してまとまった文献や書籍、論文などが
ありましたら教えていただけないでしょうか。

ちなみに魚群については、食われる方は普通大編成(ときには何万匹)食う方は
小編成(単独の場合が多い)というのが一般的のようです。

にしむ

  1. 防御側、被捕食者の立場に立った場合にどうすればよいか、という研究なのでしょうか?

    その場合、空戦に喩えるならば、戦闘機vs戦闘機の戦いという感じではないですね。
    むしろ、戦闘機を捕食者になぞらえて、爆撃機が編隊を組んで身を守る、というあたりに類似性が見られると思います。

    そんなわけで、第二次大戦中の米陸軍航空隊が大編隊を連ね、ドイツに対して昼間の戦略爆撃をかなりの長期間にわたって行ないましたが、その周辺を調べてみると面白いのではないかと思います。
    ドイツ空軍の戦闘機隊の攻撃に対して、米爆撃機がどのようにして編隊の規模や組み方を進化させていったか、また、ドイツ側がいかにしてその編隊を突き崩すべく兵器や戦術を進化させていったか、編隊(群れ)からはぐれた爆撃機はどうなるか、なかなか興味深いものがあると思います。

    まなかじ

  2.  非常に興味のある論文です。完成した論文は、一般人でも閲覧可能なのでしょうか?
     ところで、これは航空戦ではありませんが、第二次世界大戦時における大西洋の船団の陣形について調べてみると面白いかもしれませんよ。
    ツカドン

  3. ホントに面白そうです。

    爆撃機が編隊を組む一因は反撃を有効たらしめるにあるに対して、群れを使う非捕食者は普通反撃手段を持たないこと、航空機や船は数が増すほどに運動の自由が損なわれるのに対して鳥や魚の群れは優れた運動の同時性をもつこと、
    といった「差」と、
    攻撃側が目移りする、マスとして大きいので気後れする、
    といった「共通しそうなこと」と、
    両方ありそうですね。

    優速の敵戦闘機にまとわりつかれ、食われても食われても意地で編隊を維持し続ける「低速の小型爆撃・攻撃機の群れ」が、規模の不足と目的の差以外割と似ているかなあ、という気がします。
    はたの

  4. 坂井三郎氏の著作(『続・大空のサムライ』だったか…)で、零戦に搭乗した坂井氏が、一機のF6Fを捉えて今まさに撃とうとした瞬間、F6Fの僚機が照準内あらわれて、氏は、どちらを撃てばよいのかわからなくなり、二機とも見逃してしまった、という記述がありました。
    ……捕食者から身を守るために、被捕食者は大群で行動し、固体の識別が難しいほど似た外形をもっている――と、動物行動学関連の本で読んだ記憶があります。
    たとえるなら、野球のボールがひとつ飛んできても受け取められるが、二つ同時に飛んできたら、咄嗟に、どちらを受け取ればいいのかわからなくなり、結局、どらも見逃してしまう、という感覚でしょうか。

    という事は、小学校の国語の教科書に載っておるスイミーは、まっさくに喰われるはずですね(^^;;
    穂積

  5. 皆様、ありがとうございます。 そうです、スイミーは食べられるはず
    なのです。捕食者を混乱させる群れの運動はどんなものかを調べています。
    書き直さねばいけませんが、 WEB においてあります。
    http://sacral.c.u-tokyo.ac.jp/~shin/submitted_paper.pdf
    残念ながら英語なんでよみづらいでけど。。。
    爆撃機と船団に関して調べてみます。 ありがとうございました。
    大きさが全然ちがいますが、戦闘機と鳥とでは運動性能がどの程度違うのか
    も考えないと比べられませんね。。。
    にしむ

  6. 回答ではないですが...

    私も、査読される側に回ることもあれば査読する側に回ることもありますの
    で、その視点から考えますと、なんとなく査読者はそれに類する過去の研究
    を実は知っているのではないかなあとも思います。何ら脈絡もなくいきなり
    そういうことを査読者が言い出すかなあと思うと、それはちょっと唐突に過
    ぎる気がするのです。

    学問領域の違いなどもあるので、私の経験と対照するのが間違いなのかも知
    れないのですし、既に質問者の方もその辺りの検討や調査は済んでのことな
    のかも知れませんが、私が査読者だったら、関連する重要な研究があったら
    それとの関係を述べるなり調べるなりするよう査読報告書に書くことあり得
    るかなあと思うのです。もっとも、既存の研究があれば、具体的にそれを示
    して「これを読みなさい」とか言うかもしれないので、あるいはその査読者
    の方は、必ずしも既存の研究を想定しているわけではないのかもしれないで
    すが。
    今泉 淳


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