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2610 10年ほど前に読んだ雑誌(誌名が不明です。多分週刊か隔週刊で、毎回1機種のみをカラーで特集していた)で、バトルオブブリテンの時のBf110について、「高度6000M以上で、爆撃機援護の任務さえ与えられていなければ、スピットファイアにさえ対抗できた」というニュアンスの文章を読んで衝撃を受けた記憶があります。スピットファイアといってもMKIIやMKVかもしれませんが、以後、そのような趣旨のことを読んだり、聞いたりしたことがありません。このことについて、何か知っておられる方はおられませんか?
けーくん

  1. ハヤカワNF文庫から出ている『戦闘機』(著:レン・デイトン)、新潮文庫から出ている『バトル・オブ・ブリテン』(著:リチャード・ハウ&デニス・リチャーズ)にも同様の記述があります。どちらも英国人の記述です。(というか、ドイツ人はBoBの存在そのものを認めたがらない傾向にあるのですが)

    BoBの頃のスピットはMk.Iの後期型がメインだったと思いますが、この頃のハリケーンでは高度2万フィート(約6000メートル)以上では戦闘自体が困難(隼も5000メートルより高い高度では俄然有利になったといわれます)で、スピットファイアもまた性能ががた落ちになったといいます。
    この頃のスピットやハリケーンのエンジンは一段一速過給のマーリン2で、全開高度は1万フィート(約3000メートル)あたりにあります。これは当時の爆撃機の主用攻撃高度(重高射砲と対空機関砲のギャップになる)に合わせたものです。
    対するドイツ戦闘機の主用するDB601Aの全開高度は1万1千5百フィートではありますが、フルカン流体接手(トルコン)を介した一段無段変速過給です。
    この過給器形式の違いが高高度での性能差を拡大します。7500メートルあたりまではDB601Aは900馬力近くを維持できますが、マーリン2では7000メートルで800馬力を割ってしまい、スピットファイアといえども上昇力が酷く低下します。
    2万2千フィートより高い高度では、馬力不足であっぷあっぷしているスピットファイアに対して、馬力を維持しているエンジン2つを持ち、わりと大きい主翼で揚力も持っているBf110は自在に攻撃を仕掛けられる立場にあります。
    浅い角度での(深いと喰いつかれて低空格闘に持ち込まれる)降下/再上昇で一撃離脱を繰り返している限り英軍機には対抗策はなかったとさえ言われます。
    まなかじ

  2. 早速の解答、ありがとうございました。タイトルは知っていても、デイトンの「戦闘機」を読んでいなかったのは浅学でした。早速読みたいと思います。デイトンの著作に関わらず、対戦闘機戦闘におけるBf110がボロクソに評価される理由は、ゲーリングによる爆撃機直援の指令によるものでしょうか?それとも、イギリス人お得意の宣伝による影響でしょうか?
    けーくん

  3. 英戦闘機隊の任務は中低空を飛んでくる爆撃機の撃墜ですし、独戦闘機隊の任務はそれを阻止することです。ゲーリングの「直援」命令がなくとも、Bf110 が有利となる高々度での空戦の機会は少なかったのではないでしょうか。
    ささき


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