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2819 旧海軍の水偵「紫雲」などに採用されていた「二重反転プロペラ」なるものは、どの様なメリットがあったのでしょうか?メカの複雑化による稼働率の低下や重量増加など考える限りではデメリットしか見あたりません。
シンタ

  1. MSのコンバットフライトシミュレータとかをやってみるとわかると思いますが、
    大出力のレシプロ単発機は強大なトルクとプロペラ後流で離陸滑走時に直進できません。
    飛行中も同様で、スロットルの開閉に応じてトルクが変わるので、操縦も大変です。
    コントラペラ(2重反転ペラ)にすれば、前後でトルクや後流をうち消し合うので、
    大出力のエンジンでも素直な操縦性が得られます。

    また、大出力を通常のペラで利用するには大直径で、翅数の多い物が必要になり、
    結局重量は増大します。
    しかも、大直径のペラを装備すると、離陸滑走のクリアランスを確保するために、
    長い脚と広い脚間を必要として、これも機体設計上大きな問題となります。
    kazz

  2. 便乗質問します。日本では「二重反転プロペラ」の開発機と言えば水偵「紫雲」だけ?と思うのですが何故なのでしょう。水偵になにか適している方式なのでしょうか。
    富士通BIBLO

  3. >2
    水上機は脚で地面に踏ん張ってないからトルク・後流等に過敏だったのではないかと想像します。
    また過去ログにありましたが、二重反転ペラは推進効率で従来型よりも優位だそうですから、極端な速度を狙った紫雲には二重の意味で魅力的だったのではないかと思います。
    SUDO

  4. >2
     強風も開発初期に二重反転プロペラを試験しています(これも紫雲と同じく単フロートに協力な火星エンジン)。陸軍ではキ44が試験的に1機だけ二重反転プロペラ仕様にされたり(小翼面積・単翼幅=横安定とりにくい機体に強力なエンジン)、キ64試作戦闘機が前後のエンジンでそれぞれ逆に回転するプロペラひとつずつを回したり(同直径での吸収馬力増加とプロペラ後流の整流)といった試みがなされています。
    Schump

  5. 誤字。
     ×協力 →○強力
     ×単翼幅→○短翼幅
    Schump

  6. 成る程そういうことなのですね。恐縮であります。
    富士通BIBLO


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