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2977 F−104について質問です。
以前雑誌で空自パイロットの評価として「喰えないかも知れないが喰われる事もない無い機体」と高く評価しているのを読んだ記憶があります。
いったいF−104のどういった飛行特性(及び運用)がそういった
高い評価を生んだのでしょうか?
少なくとも運動性能が高いようには思えませんし本家米空軍では
早々に退役、西ドイツ空軍でも戦闘爆撃機的な運用をして積極的な
防空戦闘に使用しようとしなかったように見えるのですが?
タイ駐在員

  1. 米軍がF104に早々と見切りをつけたのは、あまりにコンパクトゆえ、当時の防空システムに対応したデカイ電子機器を積むスペースがなかったのが大きな理由です。レーダーからの情報を全米ネットワークで処理するSAGEシステムから指示を受け、迎撃戦闘機が発進、地上からの誘導で迎撃する、というのが米本土の防空体制なので、電子装置が積めないと、空戦能力以前に迎撃機として使い物にならないんです。
    アナーキャ

  2. ロック岩崎氏にお話を伺ったとき、「F-104 は小さくて空中で見えにくい」ことを最大の利点として挙げておられました。
    ささき

  3. #防空
     F-104を防空に活用した(している)国といえば、日本、台湾、イタリアがあります。高度12000まで2分あまりでミサイルを持っていけるという点では、その後の世代の戦闘機と比べても遜色がないので、米軍のように高度なデータリンク(F-104のナサール火器管制システムにも地上レーダーとのデータリンク機能は一応あります)を要求しなければ優秀な迎撃機だといっていいでしょう。
     問題は搭載できるミサイルがサイドワインダー2〜4発(他に空対空ロケット弾ポッドも使用)だということです。イタリアのF-104Sはレーダーを強化してスパローを運用していますが、他の国ではそこまで手を入れる前に次の戦闘機(日独ではF-4、台湾では経国やF-16)が導入されてしまい、迎撃機としての命運を断たれました。

    #空戦
     初期のF-15は(少なくとも視界外戦闘に関しては)爆撃機を主な標的としていたので、レーダーのソフトの設定が小さな目標に対応しておらず、日米共同訓練やF-15導入初期の自衛隊内の異機種戦闘訓練ではF-104にアウトレンジ(!)されることも往々にしてあったそうです。
     格闘戦においても、軽量な機体ゆえの機動の立ち上がりの早さや高亜音速〜超音速域での推力重量比の高さ(純ジェットはターボファンよりもインテイクへの押し込み効果による過給が効く)をうまく使えば、F-15の追撃をかわすことはそれほど難しくはなかったそうです。
    Schump


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