ループ（以下、前進・プラスＧのループを想定します）を行うには、
　（１）向心力＝進行方向に垂直（ループ中心方向）な力を得る
　（２）円周に沿うように機体姿勢を変えていく
のふたつの操作が必要です。固定翼機では、操縦桿を引いて機首を上げることで揚力増加と姿勢変化を一体的に行います（これらに伴う空気抵抗の増を補正し、かつ推力と重力の合計を一定にするためのスロットル操作もありますが）。これがヘリになると、
　（１）…コレクティヴ・ピッチ増加＋パワー増
　（２）…サイクリックピッチを回転面前半で増、後半で減にする
という分離した操作になります。こうした揚力の変化は、ローターヘッドまたはブレード自体の柔軟性によってブレードの上下動として現れますので、ホバリング状態と比べると「若干上向きの円錐になって（コーニング）後ろに傾く」ように見えるはずです。また、パワーや速度の増減はローター反力やローター揚力の左右非対象性を変化させますから、これを補正するためのテイルローターや左右サイクリックピッチの操作も必要です（固定翼機よりも微妙らしいのですが、操縦経験ないので不詳）。

　ここで注意しておくべきは、（２）が後退飛行の操作に他ならないことです。つまり、ループ開始時の前進速度が遅かったり、急激な操作あるいは大きな（長時間の）ループをしようとすると行き足が止まってしまうことがあります。また、機体を傾ける操作に鈍感な機体、すなわちローターヘッド／ブレードが柔軟すぎたり、重心から遠いところに重量が散っている機体でもループは困難です。特に前者（前半部の上げが後半部の下げに直結するシーソーローターで顕著）は、操作によってはローターが機体を叩く可能性すらある問題です。
Schump

↑その前に、宙返りできるヘリコプターってほとんど無いと思いますけど。
一部の戦闘用ヘリが宙返りも可能な機動能力ってＰＲしているくらいで。
kazz

ええと、中味の事さえ考えなければ最近のヘリは宙返りＯＫだったように記憶しているのですけど、どうでしたっけ。

Ｂｏ−１０５なんか民間機ですが（軍用型もあるけど）宙返りＯＫだし、ＭＤ−５００だってＯＫだった様な気がするです、たぶん。
ｏｏｉ

　宙返り可能なヘリコプターです

　シコルスキー S-67 ブラックホーク、MBB Bo105、ヒューズ OH-6、MBB/川崎 BK117、ボーイング AH-64 アパッチ、ウェストランド リンクス、カモフ Ka-50、ユーロコプター タイガー、デネル CSH2 ロイバルク、シコルスキー UH-60、ユーロコプター EC135、川崎 OH-1、ボーイング／シコルスキー RAH-66 コマンチ
セミララ