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3035 こんにちは
ソ連のレシプロ機はよく脚をソリに替えていますが、あれは飛行中は出しっぱなしですか?(なぜか手持ちの資料にソリ脚で飛行中の写真が無いんです)
それから同じような兵器を作ってはぶつけ合っていた独ソ戦で、なぜドイツ機はソリ脚を採用しなかったのでしょうか?
ケンゴ

  1. ゴミですが、独逸と同時にソ連と相対していたフィンランド軍が戦闘機フォッカーD−21を採用するときの理由に「固定脚だから橇がつけられる」というのがありました。てえことは収納できないものだと思うんですが・・・どうなんでしょ? あ、あと昔の飛行機(上野の科学博物館にあるモ式6型のようなの)は自転車みたいなほっそい車輪と平行に棒切れのような橇のような部品がついていますがこれって何のためについているんですか? あ、追加質問になってしまった(汗
    紅葉饅頭

  2. #ソ連機の橇
     引込み式のものもあります。手持ちの資料ではI-16、Yak-1、LaGG-3、Pe-2に引込み式のものが確認できました。しかし、大戦後半の機体には見られません。おそらく、以下の理由で廃れたものと思われます。
     ・機体下面やナセルに橇を収めるための凹みや穴を設けるのが面倒
     ・橇を機体に沿わせて収納するための関節機構が複雑かつ繊細で、信頼性に問題
      があるうえ、大型・高着陸速度の機体では耐えられない
     ・特にロシアの場合、ロードローラーか何かで踏み固めてしまえば雪面でもコン
      クリート並みに平滑かつ硬くなるので、工兵に頑張ってもらえばいい

    #ドイツ
     第一次大戦中に「雪面でも車輪でいける」という結論に達していたようです。G級やR級の爆撃機では実験すらされていないようです。

    #「固定脚だから」
     引込み式橇をやろうとすると、上記の機体側改造とか関節の問題があって手におえなかったのでしょう。また、特に内側・外側引込み式の脚は滑走中の横滑りに弱い(どちらかの脚が不意にたたまれてしまう)ので、滑ることが前提の橇には向かないのかもしれません。

    #黎明期の橇
     滑走時に機体が前のめりになるのを止めるためです。
    Schump

  3. ドイツのロケット戦闘機Me163Bは胴体下面にオレオ緩衝装置つきのスキッド(着陸橇)をつけてます。離陸時は着脱式の主車輪(ドリー)を用い、離陸したらこのドリー機体から離れてしまう(そのまま地上を滑走する)もの。そして着陸時にはスキッドを下げて飛行場に着陸するという方式でした。こうしたスキッド式は雪面だけでなく草地の飛行場でも用いられたような。
    Me163Bは機体が小型だし内部の燃料搭載量をできるだけ確保したいので、この方式を用いたと思います。しかし、この離着陸方式は不便なので、改良型のMe163Dでは通常の降着装置(引きこみ式主脚)となっています。
    アリエフ

  4. >3 ごめん、質問の趣旨間違えてた。Me163はレシプロ機じゃなかった。
    アリエフ

  5. >ドイツ機の橇
    Schumpさんが既に回答されていますが、ドイツ空軍は雪面を滑走路として使用するノウハウを豊富に持っていました。
    ドイツ空軍はロシアの寒気には苦労しましたが、雪と氷に関してはそれほど苦労はしていません。
    たとえば、最適圧雪密度や圧雪要領などがドイツらしく詳細に規定されており、飛行場整備に関してはかなりの自信を持っていて、実際にも困ったことはなかったようです。
    これらは基本的にはスキーのゲレンデ整備に近いものがあり、ドイツ人にとっては意外と馴染み深い技術分野なわけです。
    専用の圧雪用具も準備されており、凍結はさせずに十分な硬さを持った雪面を作るために針付きのローラーを使用するものです。

    このため、ドイツ空軍機の場合、開発時点で雪橇の使用は考慮しなくてよいことになっています。
    雪橇使用が前提ならば、Bf109など逆立ちしても合格しようもないのではないかと思いますし、Hs129とかFw189なんかもかなり危ないんじゃないかと(笑

    ただ、全く橇を使わなかったかというとそうではなく、春先になって雪が解け始まったときの大型機の過荷重での離陸には橇を使います。
    飛行場の雪が弛んでいると、滑走中に車輪がめり込んでしまって大事故になるからです。
    この場合でも、車輪に下駄を履かせるかたちでの使い捨ての橇になります。
    固定はしていないので、橇は地上に残ります。
    これがまたどこまでも滑っていくので回収がたいへんだったようです。

    また、不整地での離着陸の多いFi156シュトルヒは冬季には橇の装着が標準でした。
    まなかじ

  6. ありがとうございました、初期の飛行機ってつんのめるものだったんですね。
    紅葉饅頭

  7. >6. 初期の飛行機でなくとも、尾輪式には何時でもつんのめる危険性があります。「ぬかるみに脚を取られて逆トンボ」って戦記によく出てきますよね。戦闘機では主脚を斜めに引き出し、なるべく重心前方に主輪を置いて安定性を増大する工夫が見られます(彩雲や Fw190 では特に顕著です)。
    ささき

  8. みなさま解答ありがとうございます。
    こんなにきっちりと謎の答えが出てくるなんて驚きです!
    ケンゴ

  9. >7 彩雲の主脚が前方に張り出しているのは別の理由ではなかったでしょうか。重心よりも離れすぎると、尾部がなかなか浮かずに離陸距離が伸びることになりかねません。
    オンブー


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