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3154 一式陸攻にB−25並の防弾装備があったとしたら、敵戦闘機に食われる率は低減していたのでしょうか?
当然機体重量の増加により速度は低下したはずでしょうが、ワンショットライターといわれた状況より生存率は上がったのでは?
武装は史実のままという状況なんですが。
TBD

  1. 速度の低下だけではなく航続距離も低下して、史実ほど多くの作戦には投入出来なかったような気が・・・。
    プリンス・オブ・ウェールズ、レパルスも沈められなかったと思います。
    未明2

  2. 搭載量(搭載弾量や燃料など)の内訳を防弾に関する重量に回すのだとしたら、速度は関係ないのではないでしょうか。
    むしろ、主翼下面外装の防弾ゴムが不要になる分、確実に速くなるはずです。
    実際、G4M2に対するM3はそうした方向で進んでいますし。


  3. ゴミレス…かもしれない。防弾能力が向上すれば、一回の出撃単位で見れば生還率は上がったかも知れません。しかし、帰還した機体と搭乗員はすぐ次の出撃に投入されるわけですから…戦争期間を通じて見ると、実は損耗率はそんなに変わらないかも知れません。
    ささき

  4. 戦闘行動調書を読むと「ワンショットライター」であるはずの一式陸攻が、かなりの被弾に耐えて多数帰還していることがわかります。また、南東方面の哨戒線では連日のようにどこかの線で敵哨戒機等との戦闘が発生しています。たとえば七〇二空が昭和18年6月から10月頃にかけて実施した哨戒飛行では、連日のようにカタリナやB24、B25に挑戦して毎回数百発の機銃弾を消費するような戦闘を行い、時には勝利してさえいる上に損害はごく軽微です。
    もちろん大きな作戦で大損害を蒙った実例も数多くありますし、防弾装備の貧弱さがその損害を助長したことは確かで、その対策が急務であると海軍に意識されたのも事実ですが、一式陸攻の代わりにB25が出撃したとしてもやはり大損害を蒙るような戦闘では同じような損害が発生したのではないでしょうか。
    BUN

  5. 例えばです。
    ガ島戦開始直後の17年8月8日から10月いっぱいにかけての三沢空の出撃記録を見てみることにします。
    攻撃・策敵・物資の敵前投下などの出撃回数が計57回、のべ機数455機。
    このうち自爆・未帰還は24機、大破1機、不時着3機。
    といった状況です。
    たしかに、出撃回数の中には、「途中引き返し」と「敵を見ず」が計16回含まれていますが、そのこと自体も含めて、そんなに毎度毎度出ると落とされていたという状況だったわけではないことを示しています。
    攻撃出撃の標準的な一回あたり出撃機数は9機ですが、この期間中にそれをこと欠くような状況は訪れていません。


  6. B25はビルマで米軍以上の弱武装である隼にそれなりに落とされていますし、日本側の対空砲火の犠牲にもなっています。
    ようは戦闘機にフクロにされれば結構おとされてしまうものですし、やはり高射砲相手は弱かったということでしょう。
    B25並の防弾装備があっても喪失機数に対してかわりなはなかったかと思いますが、若干でも帰還機数が上がった可能性があることは否定しません。
    P-kun

  7. >1
     プリンス・オブ・ウェールズとレパルスは、96陸攻の仕事と聞いてい
    ますが。

    零式水観が好き

  8. どこの国でも爆撃機搭乗員というのは怖い思いをするもののようです。
    爆撃機はどうしても敵戦闘機にも高射砲にも「撃たれる」立場に立たされるわけですから。
    編隊を組んで回避運動もままならず(というか編隊から離れればより危ないですが)ただひたすらにまっすぐ飛びながら、襲撃してくる戦闘機が自分の機を狙わないでくれ、高射砲弾が自分の機の近くで炸裂しないでくれと祈るしかない。
    例えば英軍にしろ独軍にしろ、いやさB-29に乗ってくる米陸軍第21爆撃航空群の搭乗員でさえも恐怖に震えながら任務を遂行しているわけです。
    一式ライターというのも九九棺桶というのも自軍搭乗員が自嘲気味につけた名だと聞いていますが、こうしたあだ名はなくとも、ウェリントンでもブレニムでもHe111でもJu88でも、そしてB-25でもB-26でも状況は大差ないでしょう。
    双発爆撃機が十分な機数を用意せずに、敵戦闘機の行動する空域、厳重な対空砲火で防衛されている空域に出張るということは、一式陸攻でなくても恐ろしくリスクに富んだ行動だと。

    機体の防弾性能もさることながら、爆撃機部隊の帰還率を高めるには、まず大量投入が先決であり、次に敵邀撃機の牽制(戦闘機の護衛をつける、敵の飛行場を別働隊が先制奇襲する、別働隊が陽動作戦を行う、戦闘機を先行させて制空する等々)を行うことが正攻法と言えます。
    目標の手前で敵戦闘機にたかられてしまった場合、双発爆撃機の小規模編隊の場合はそれで即任務失敗ということになりかねません。
    それでは機体そのものは行って帰ってきても、任務自体は失敗であり、単に燃料を浪費し、敵戦闘機に撃たれて機体を破損し、搭乗員を死傷させただけで終わってしまいます。
    大編隊を投入すればこそ、敵戦闘機にたかられても爆撃任務を完遂できるのであり、また結果的に帰ってくる機体を多くすることもできるのです。

    >7
    一式陸攻装備の鹿屋空がトドメを刺しています
    それまでの元山空と美幌空の攻撃での命中弾はウェールズに魚雷2本(元山空石原中隊)レパルスに25番1発(美幌空白井中隊)
    これに対し、鹿屋空はウェールズに魚雷4本、レパルスに魚雷5〜6本を命中させてますね。
    特にレパルスは鹿屋空がいなければシンガポールまで悠々と帰りつけていたでしょうね。
    また、美幌空武田中隊がウェールズに50番1発を命中させてますが、これは鹿屋空雷撃隊が魚雷4本を叩き込んだ後です。
    まなかじ

  9.  一式陸攻一一型は艦隊決戦で敵戦艦と刺し違える飛行機で、それゆえに何をおいても航続距離、という機体であったと理解しています。それを別の用途に使ったとき良い機体であったかどうかをもって、機体の評価をするのは酷であろう、と思います。

    マイソフ

  10. >一式陸攻一一型は艦隊決戦で敵戦艦と刺し違える飛行機

    一式陸攻撃の開発時のコンセプトは脆弱で火を吹きやすく被害の大きい九六陸攻に代わる重防御高速攻撃機なんです。
    結果的にインテグラルタンクを装備した特異な機体となっていますが、最初からそのような機体を作るつもりで計画したのはなく、検討の末、ああした形へと向かったのです。
    BUN

  11. >7
     なるほど、96陸攻はプリンス・オブ・ウェールズの足を止めただけですか。まだ、損害もなく、船足の早い時に
    2発魚雷を当てるだけでも大変でしょうけど、あのサイズに魚雷2本ではちょっとつらいですね。
    ありがとうございました。


    零式水観が好き

  12. >11

    ★元山空攻撃隊:96式陸攻-26機
     雷装(91式改1航空魚雷)2隊17機
     爆装(50番通常1発)1隊9機

    ★美幌空攻撃隊:96式陸攻-33機
     雷装(91式改1航空魚雷)1隊8機
     爆装(50番通常1発)2隊17機
     爆装(25番通常2発)1隊8機

    ★鹿屋空攻撃隊は一式陸攻-26機
     雷装(91式改2航空魚雷)3隊26機

     ウェールズに最初に当てたときは、元山空が、レパルス込みで左右挟撃をしかけ2分で全弾投下して回避余地無く攻撃した結果で、また元山・美幌の爆撃隊の攻撃とリンクした事が攻撃成功の原因でしょう。
     一撃でレパルスを仕留めた鹿屋空の攻撃ですが、前後左右から立て続けに20機で襲って4本以上を命中させて撃沈しました。
     ちなみに鹿屋空のウェールズ雷撃は6機で4発命中ですから、まあどうしようもなかったんでしょうね(最初の命中が痛い)
     という事で、この海戦での命中魚雷の多くは、多方向からの同時集中攻撃で回避を封じる事で発生しており、また損傷艦を逃がさないために追撃戦力を持っている事が大事であると、まあそういう風に見てよいと思います。

     #7でまなかじさんが述べられたように、最終的は数なんですな。

    SUDO


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