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3181 3178の回答で疑問に思ったのですが、以前の過去ログにパラシュート降下についてあまり高い高度でパラシュートを開いてしまうと気温が低いことや、酸素濃度が薄く非常に危険とありました。(上田氏の著作の中にも高高度開笠する場合酸素ボンベやら防寒着みたいなものを身に着けて降下する絵がかかれていました)
射出座席を使わねばならないほどの状況に陥っている場合悠長に高度を落としている暇などないでしょうから、高高度にて射出座席で脱出した場合パラシュートの開くのを遅らせることができるのでしょうか?(当初は座席に酸素ボンベ等ついていて酸素はそれで補い、温度のほうは耐Gスーツに防寒着の役割もあるのかなとも思いましたが、私の見たことのある映像では脱出したあとパラシュートが開いてしまうと座席はパイロットから即切り離されるものしか見たことがありませんでした)
sdkfz

  1. F16に用いられているACESIIという最新式の射出座席の場合、ドローグ・パラシュートとメイン・パラシュートがついており、高度やスピードに対応して自動的にパラシュートの開き方を調整するようになっています。
    下記のHPに3つのモード(低速度・低高度、中速度・低高度、高速度・高高度)における射出座席の作動が書いてありますが、モード3(高速度・高高度/速度250〜650ノット、高度15000フィート以上)の場合、座席がパイロットから切り離されるとドローグ・パラシュートが開く、高度及び速度が低下してモード2の条件を満たす状態になるまでメイン・パラシュートが開かないよう自動的に調整されている、モード2状態になったところで、0.8〜1.0秒後にメイン・パラシュートが開く・・という按配です。(モード2でも、座席が切り離されたとたんにドローグが開くが、それから0.8〜1.0秒後にメイン・パラシュートが開くようになっている)
    なお、上の各モードの高度、速度の数字は凡その目安と見た方がよいと思います。射出の際の角度も関係してくるし、現在、モード2になったかどうか、機械が判断するのでしょう。
    http://www.avitop.com/interact/ejection.htm

    アリエフ

  2. 自分の知りうる限りでは、最も詳しい射出座席専門サイト。
    http://www.ejectionsite.com
    参考になさって下さい。

    ちなみに手元の資料によると、ACESIIの射出限界高度は15250m、射出限界速度は1203km/hだそうです。
    YF−23A

  3. 射出座席には通常「ドローグ・パラシュート」と「メイン・パラシュート」
    の2種類が組み込まれています。 ドローグ・シュートは、射出後の座席の
    姿勢制御(座席が回転をしている状態でメイン・シュートを展張しても吊索
    が絡まり正常に開傘できない可能性が高い)と速度制御(高速度でメイン・
    シュートを開くと風圧によりメインの薄い生地が裂けてしまう)に使用され
    ます。 質問にある高々度での脱出ですが、安全高度(通常、パラシュート
    の開傘に必要な高度+その国の一番高い山(日本では富士山)の標高)まで
    座席にパイロットが拘束された状態で自由落下(ドローグによる姿勢制御)
    し、座席に組み込まれた高度計が安全高度に達したと判断した時点で自動的
    にメイン・シュートが開傘して搭乗員と座席が分離するというシーケンスに
    なっています。ドローグ・シュートもなく単に搭乗員を機外に射出するだけ
    の簡単な昔の射出座席では、搭乗員が背負ったパラシュートの中に自動開傘
    装置が組み込まれていました。 なお、射出座席(背負い式パラシュートの
    一部も含む)には、小型の酸素ボンベが装着されており射出後はこの酸素を
    使用し呼吸(約10分程度の容量)することになります。
    名無し

  4. 御三方回答ありがとうございます。やはりちゃんと制御されているのですね(名無し氏の「通常、パラシュートの開傘に必要な高度+その国の一番高い山(日本では富士山)の標高」というのは、例えばエベレスト級の山々がある国や、有事でそれらの国に派遣される航空機は8000m〜9000mで開いてしまうのかな?^^;)。回答を頂いたHPが英語のため訳すのに時間がかかりそうですががんばって読んで見たいと思います。




    sdkfz


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