QQCCMMVVGGTT
3204 知人が戦車のガスタービンエンジンはあらゆる燃料が使える(燃える液状のものならなんでも)といっていてさらに航空機のターボファンエンジンも機構的にはガスタービンエンジンに類似していて同じようにあらゆる燃料が使えると言っていたのです。
本当なのでしょうか。教えてください
デルタ

  1.  「燃える液状のもの」といっても、ジェット燃料の代わりに重油を入れても燃焼温度や燃焼特性がまったく違うので回らないでしょう。またガソリンやアルコールのように揮発性の高い液体では爆発するかも知れません。灯油や植物油など比較的ジェット燃料に近い特性の液体なら回るだけは回るかも知れませんが、その出力が離陸に足りる保証も、飛び上がってから着陸するまで回り続けてくれる保証もありません。
    ささき

  2. 1機種であらゆる燃料に対応するのは不可能ですが、ある特定の燃料で作動するように設計されたエンジンなら色々あります。

    ・松根油専用エンジン
    ・水素専用エンジン
    ・ヒドラジン専用エンジン
    ・LNG専用エンジン
    ・微粉炭(石炭を粉末化したもの)専用エンジン



    などなど、調べれば他にもあると思います。

    それからターボファンエンジンはガスタービンの1種です。
    単にガスタービンという場合、発電用・船舶用・車両用・航空用の全てのガスタービンのことを指します。
    航空用ガスタービンという場合、ターボジェット・ターボファン・ターボプロップ・ターボシャフト等のことを指します。

    ろく

  3. (記憶モードのためゴミレス)
    B-52はガソリンで飛べるという話を聴いた事があります。
    もっとも、最高速度と飛行高度は制限されかつ飛行直後に
    オーバーホールが必要だそうですが…。
    ”&”

  4.  湾岸戦争時の例を・・・
     湾岸戦争では、陸海空・海兵隊で一気呵成的に短期間で作戦を遂行することが求められていました。そのため補給を迅速に行う必要が生じ、車両・艦船・航空機等の燃料を全て統一することが、事前に行われました。
     燃料はJP−8(灯油系燃料)に統一され、それに伴う調整が行われました。航空機は全てタービンエンジンであり、通常動力の艦船もガスタービンエンジン、M1などの戦車もガスタービン機関であったため、調整は比較的容易でした。しかし、トラックなどはディーゼルエンジンであり、調整に当たっては本国から大量の技術者を現地に送って調整を急がせたようです。
     そして開戦までには全ての車両・艦船・航空機が全てJP−8で運用可能となりました。(ただし、一部のデコイや無人偵察機を除く)

     以上の事実から考えると、ジェットエンジンやガスタービンエンジンは燃料に関しては比較的柔軟であるといえます。
     

    補足:JP-8について
     従来、米空軍はJP-4(ガソリン系)で米海軍はJP-5(灯油系)を使用していました。理由として、米空軍は戦略爆撃機等が高高度飛行を求められたため、沸点の低いガソリン系燃料を使う必要があったこと、米海軍はガソリン系燃料は揮発性が高く、空母上での運用には危険が伴うとして敬遠したことが挙げられます。
     しかし、ベトナム戦争で空軍機の損耗率が海軍機よりはるかに高く、加えて石油危機によってガソリン価格が高騰したため、空軍機も灯油系の新燃料であるJP−8の使用に踏み切りました。
     JP−8はエネルギー密度が大きく、JP-5と比べて3パーセントほど航続距離が伸びたようです。
    YF−23A

  5. え〜と、B−36やP2Vなど、後からつけたジェットエンジンは、ガソリンを使っていました。どのような特別な改造がされたのか調べてもよくわかりませんでした。たぶん、もったいないだけで、問題なかったものと存じます。
    豪腕少年タイフーン

  6. 作動原理と現実に存在するエンジンの使える燃料の制限は全く別物。
    例えば蒸気タービンの場合、原理的には燃やせるものなら何でも使えますが、
    重油用のボイラーではガソリンを入れたら爆発しますし、石炭は燃やしようがありません。

    ガスタービンは、作動原理で考えればレシプロより多燃料を使えますが、現存のエンジンの制限はレシプロより遥かに厳しいです。
    主流の航空転用型は不純物が多く流動性が低い低質燃料が全く駄目。
    現存の艦艇用ガスタービンは、艦船用ディーゼルにとって高級燃料であるA重油すら使えません。

    ガスタービンの燃料の融通が利かないからディーゼル・蒸気タービンがガスタービンに合わせて来たのが過去の歴史。
    艦艇の重油→灯油、車両のディーゼル油→ジェット燃料等。
    必ずガスタービン以外がガスタービンの使用燃料に合わせています
    湾岸戦争の事例は、ディーゼルがジェット燃料に合わせたのですからガスタービン側の調整が少なくて当然。

    ガスタービンが本当に多燃料を使えるなら、艦艇の燃料はC重油、車両の燃料は軽油になってます。
    ジェット燃料に統一されたことがガスタービンの燃料の融通の無さを示している訳。
    AI

  7. 追加。
    ジェットエンジンの低質・多燃料が使用可というのはガソリンエンジンと比較しての話。
    ディーゼル、蒸気タービンと比較したら高級燃料を必要とし、使える種類も限られます。
    AI

  8. そんな高級燃料(?)でしか動かないエンジンでは、燃料資源不足の国にはキツいと想うのですが。
    国力(燃料を輸入すると当然外貨を食う)を考えると、どんな低質燃料でも動くエンジンを配備した方がよいのではないのでしょうか?
    カーフ

  9. 初めて書き込みます。どうぞよろしく。旧日本海軍のジェット機
    橘花が、昭和20年8月7日の初飛行で、松根油を
    混入した燃料を使用したというのは有名です。
    当時の海軍にはまともな燃料がなく、そのため高級燃料を必要としないジェット機の開発が促進されたそうですので、なんでもとはいかなくとも、
    ある程度適応したものなら大丈夫なのではないでしょうか?
    新高校1年生少年


Back