QQCCMMVVGGTT
3226 すみません、ちょっとした間の抜けた便乗質問になるかも知れませんが
件のRC135は「リベットジョイント」という名前だと思っていたのですが
「コブラボール」になったのはいつの間にか世代交代したんでしょうか?
赤偽

  1. これも出典は世傑「KC&C-135」からです。
    この任務に最初についたのはJKC-135Aの1機、シリアルNo.59-1491“Nancy Rae”で、1961年からこの任務のテストに入り、1963年10月にRC-135S“Wanda Belle”と改称されましたが、後に愛称のみ“Rivet Ball”と改称されました(時期不詳)。おそらくこのときからICBMモニターの実働任務についたと思われます。
    59-1491“Rivet Ball”は1969年に着陸事故で失われ、この穴を埋めるために2機のC-135BがRC-135Sに改造されることとなり、61-2663“Cobra Ball I”61-2664“Cobra Ball II”となりました(この間ほぼ1年この任務につく機体がいなかったらしい)。
    Cobra BallはRivet Ballとはベース機が違うので、エンジンをはじめ各所に違いがあります。
    このうち61-2664“Cobra Ball II”は1981年にやはり着陸事故で失われ、代替機としてC-135B(シリアル61-2662)が“Cobra Ball III”に改造され、83年末に実働部隊に配備されたそうです。
    ので、現在残っているのは“Cobra Ball I”と同“III”ということになるようです。
    ヒロじー

  2. あら…。出題はリベットボールじゃなくてリベットジョイントですね…(汗)
    三度世傑からですが、“Rivet Joint”のコードネームを持つのはSGINT専門機として作られたRC-135Vのことを指すようです。
    ヒロじー

  3. ああああ、根本的に勘違いをしていた(汗)
    従来55WGでSIGINTミッションを担当していたのは、RC-135V/W“Rivet Joint”です。で、これは現在でも基本的に変わりません。
    しかしながら、55WGは冷戦の終結で行き場を失ったICBM観測機RC-135S/Xを受け入れており、これらの機材もまたV/W型“Rivet Joint”と平行してSIGINTミッションに投入されている模様です(RC-135Xはモスボールされたという非公式情報が93年当時にあったようです)
    よって、現在55WGでは、RC-135S/V/Wが混在して作戦しているわけです。
    おそらくミッションコードはRivet Jointに統一されている可能性は高いと思いますが、上述したようにRC-135Sの“Cobra Ball”はミッションコードであると同時に1機1機の愛称に近いものですから、たまたまCobra Ballと呼ばれただけなのではなかろうか、と推測するのですが…(55WG内で、V/W型と区別するためにCobra Ballのコードネームが使われている可能性もゼロではないと思いますが)
    ヒロじー

  4. みっともないですが更に追記(ごみレスの可能性あり)。
    RC-135V“Rivet Joint”は、RC-135Cから7機とRC-135U“Combat Scent”から改造された1機の、合計8機ですが、V型に改造されなかったU型が2機存在し、それらの機体もやはり55WGに配備されています。
    となると、機体の機材性能の違いから、機体の各型をコードネームで呼び分けていた可能性が高いという推理も成り立つわけで、この立場にたつならRC-135Sも“Cobra Ball”のコードで呼ばれていた可能性は高い、ということになるかな…。
    推測ばかりで申し訳ありません(汗)
    なお、V/W型はほぼ同性能らしいこと、W型にはコードネームの記述がなかったこと、V/W型は同じミッションに投入されているらしい記述があったことから、W型もRivet Jointと呼ばれているであろうと推測し、上の記述中でも特に区別しておりません。あしからず。
    ヒロじー

  5. ものすごくわかりづらくなったので整理します。
    93年以降、55WGで活動するRC-135のコードネームは、以下の2つの可能性が考えられます。

    1.RC-135S/U/V,WはそれぞれCobra Ball/Combat Scent/Rivet Jointのコードネームで呼ばれ、SIGINTミッションでも同時並行的に使用されている。
    2.Rivet JointあるいはCobra Ballあるいはそれ以外のいずれかに統一/変更された。

    ただし世傑にはコードネームの統一/変更に関する記述は一切なかったりするので(従って3でコードネーム統一云々と書いたのは、私の思い込みによる根拠のない発言でした。この点お詫び申し上げます)、状況からして1.であろうと思うのですが確証がありません。この点を裏付ける(あるいは間違いであることを証明する)情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、どうかフォローをお願いいたします。
    ヒロじー

  6. 先の書き込みのあと、今日買ってきた航空ファンにこの当たりの情報が綺麗にまとめられていたことに愕然としつつ…訂正してみます。
    まずRC-135S“Cobra Ball”ですが、やはり弾道弾観測能力を残していた、というより現在でも弾道弾観測が一番の任務で、SIGINTで収集するのもミサイル誘導信号がメインであり、そのほか光学機器を用いる再突入弾頭の観測、及び発射地点、突入ポイントの判定、飛翔中のコース修正の観測も可能な能力を備えており、RC-135Xからの改造機(62-4128)も含めた3機が55WG/45RSに配備されています。
    RC-135U“Combat Sent”は“ELINT”を主任務とし(従ってSIGINTは主任務ではない)、科学的、技術的電波情報を収集する機体であり、RC-135Sと共同行動を取ることも多いとのこと。現在2機が55WG/38RSに配備。
    RC-135V/W“Rivet Joint”はSIGINTを主任務とし、戦時平時を問わず常時情報収集ミッションを遂行。現在V型8機、W型10機が55WG/38RSに配備され、その中から常に1〜2機が嘉手納の82RS、イギリスのRAFミルデンホールの95RSに派遣され、それぞれ極東とヨーロッパ地域におけるSIGINTミッションに当たっている、そうです。

    結論から言えば、コブラボールはリベットジョイントの代替わりしたものではなく、それぞれ別の任務に投入されている別々の機種(及び任務)を指しているもののようです。
    ヒロじー

  7. え〜と、ご存知だと思いますが、例のFASのサイトからでしたら
    リベット・ジョイント:
    http://www.fas.org/irp/program/collect/rivet_joint.htm
    コブラ・ボール:
    http://www.fas.org/irp/program/collect/cobra_ball.htm
    に、かなり詳しくのっております。

    また、By Any Means Necessary: America's Secret Air War in the Cold War
     William E. Burrows (著):
    http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0374117470/250-3843146-4891430
    という本に、いろいろとホンマかいなと思うぐらいに、今までのミッションが紹介されております。ご参考になれば幸いです。
    豪腕少年タイフーン

  8. 自分はアメリカのこの手の任務の期待としてはセントリーと
    ジョイントスターとリベットジョイントしか知りませんでした・・・。

    リベットジョイントとコブラボールの任務差を考えると、今回の件で
    アメリカが北朝鮮の弾道弾に対して非常に大きな危機感を感じてる
    ことの証明でもあるわけですね。

    便乗質問だったのに非常に詳細な解説をどうも有難うございました。
    赤偽


Back