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3236 空対空ミサイルで核弾頭や巡航ミサイルを迎撃することは可能なのでしょうか?確かAIM-7Pはシースキーマーで飛んでくる対艦ミサイルを迎撃できたと思うのですが・・・
コンバット・シャドー

  1.  ほんとを言いますと、もっと複雑な要素が絡みますのでこんな単純な回答じゃないんですが、大雑把な所だけ。

    1.核弾頭迎撃の場合
     ICBMやSLBM、IRBM等戦術弾道ミサイルの核弾頭の迎撃と言う事になりますと、終末段階とかの辺りではものすごい加速になりますし、迎撃も困難です、しかし上昇段階のミサイルごと核弾頭を始末するとなると状況次第では可能です、あんまり手間食うと加速してしまって対応は出来なくなりますが。

    2.巡航ミサイルの場合
     基本的には航空機と一緒なので迎撃は可能です、ただし、ものによっては高速で飛行するものもありますのでその場合は迎撃が困難になります。

     どちらの場合でも迎撃網や迎撃機の能力やミサイルの誘導方法、位置等の要素が絡んでくる事をお忘れなく、発見出来なければ迎撃は出来ませんし、ミサイルを発射可能な位置に占位出来なければこれまた迎撃は出来ません。
    ooi

  2. F14に搭載されるAIM54フェニックスは、高度15mをシースキミングするソ連の巡航ミサイルを攻撃する能力を持ってます。アメリカのALCM等より大型のミサイルだが。
    で、攻撃するとしてもこのミサイルだけではなく、早期警戒機E2Cとデータリンクして作動するF14のレーダー等火器管制装置(FCS)の能力があって可能となっているわけで。
    アリエフ

  3. > ICBMやSLBM、IRBM等戦術弾道ミサイルの核弾頭の迎撃と言う事になりますと、終末段階とかの辺りではものすごい加速になりますし

    加速は、自由落下なので単に1Gと思われ。
    速度はものすごいでしょう。

    合衆国の戦略防衛構想では、弾道弾の上昇中、弾道飛行中、再突入後のすべての段階で阻止攻撃を行うことになっています。

    そのなかで空対空ミサイルは、対衛星ミサイルの形で弾道飛翔体を軌道上で迎撃するものが構想されています。
    役に立つかどうかは、米国議会でも激しく疑問視されています。

    上昇中であれば、ooi氏のおっしゃるとおり初期ならたいていの空対空ミサイルで撃破出来ますが、戦略ミサイルが上昇中という絶好の機会に付近を飛行しているのは困難と思われ。

    シースキミング型の巡航ミサイルは、要するに低空飛行する小型航空機ですから、それを迎撃できないのは空対空ミサイルと呼べないでつ。

    もっとも迎撃するのと撃墜するのでは話が違いますが。

    たっきー

  4.  開発当初から巡航ミサイルの迎撃を目標にしているウェポンシステムであるロシアの「MIG-31+AA-9」ですら撃ちもらしは計算のうちに入れており、AA-8小型赤外線誘導AAMや機関砲によるバックアップを備えています。そもそもの目標探知にしてからが強力なルックダウン機能をもつ「ザスロン」レーダーFCSでは不充分だとして赤外線捜索照準システム(気象条件や目標のレーダー反射面積によってはこちらのほうが覆域が広い)を併用したり、複数機のデータリンクによる協同追跡システムを持っていたりします。
     このことや2.のF-14の事例からも「低空飛行する小型航空機」の迎撃がいかに困難であり、AAMの必須条件とは言いがたいことが想像できるかと思われます。

     なお、「戦略ミサイルが上昇中という絶好の機会に付近を飛行して」迎撃を行う機体なら、すでにアメリカで試作機が飛んでいます。ただし、ミサイルは使いませんので、この設問の趣旨からは外れますが。
    Schump

  5. >3
    対衛星ミサイルってASM-135「ASAT」のことですか?
    それだったらとっくに開発中止になってると思うのですが・・・
    もし別物だったらごめんなさい
    カズヤ

  6. カズヤさん
    ヴォートASM135(A)は、1985年に衛星の撃墜試験に成功後、1988年になって採用計画が中止されました。

    ですから、上に書いたとおり現在は「構想」のみです。
    議論の的となっているのは、有用性など技術的問題と、宇宙の平和利用に反していないかと言う政治的問題です。
    なお、ASM-135A自体は開発中止では有りません。(開発は完了し制式化されています)
    調達と、搭載母機であるF15Aの改装が中止されたわけです。

    ただしこのミサイルの性能では、弾道弾の迎撃は困難が伴うと考えられます。
    特定されている軌道に向けて母機を制御し、赤外線誘導でダイレクトヒットにより破壊するものなのです。
    精密な軌道の観測にも困難が伴い、そのうえ射程や母機の上昇力が有限なので「ちょうど良い時に良いところを飛んで」いないと迎撃困難です。
    つまり、あらかじめ軌道がわかっている衛星に対し、時間を合わせて離陸し、上昇し、迎撃するシステムなわけです。

    また、石ころが当たっても壊れる脆弱なスパイ衛星などと違って、大気圏に再突入する弾頭は外殻構造も堅固なので、弾頭威力にも問題があるかもしれません。
    たっきー

  7. たしかに撃墜試験まで終わってるのに開発中止はおかしかったですね。ごめんなさい

    そういえば弾道ミサイルで思い出したんですがパトリオットのPAC3ってあれはなにを中心に考えて開発したんですか?なんかいまさら対空迎撃用のを作るのもどうかと思いますし、弾道ミサイル迎撃にもなんかちょっと役不足な気もするんですが・・・?
    カズヤ


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