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3250 最近「戦闘機は定期的に設備の充実した基地に送って重整備を行なう必要がある。
前線基地の簡易整備だけでは稼動不能に陥り・・」
といった記事を読みました。
この「重整備」ってどのようなことをするのですか?
また重整備のスパンはどのくらいですか?

ケンゴ

  1. 零戦時代の話でよろしいでしょうか。
    新品の機体が配備されて180時間から200時間でエンジンの分解整備が行われます。その後は整備間隔が段々と短くなりますが、実戦部隊で飛行時間が200時間に達した機体を使用し続けることは稀です。古くなった機体は戦闘で消耗しなくとも還納されてしまいます。このように当時の戦闘機の寿命はかなり短いものですから戦闘や事故、故障による突発の修理を除けばエンジン換装等の定期整備的な作業を行う事はむしろ少ないのではないかと思います。前線に近い航空廠が行った配備後の機体に関する作業の殆どは事故機や戦闘での損傷機修理のようです。
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  2. 軍用機ではなく旅客機の場合で言えば、定期整備には次の三種類があります。
    A整備 外部及び一部内部状態点検(200〜600飛行時間ごと)
     エンジン、脚、動翼、胴体、翼、操縦室、客室の状態点検及び一部の詳細点検
    C整備 詳細点検(3000〜6000飛行時間、ないし18ヶ月ごと)
     諸系統の機能検査・作動検査、配管・配線・索の状態検査、脚の交換、機体構造点検など
    M整備 詳細検査(4.5〜6年ごと)
     機体内外部構造検査及び腐食除去・防錆措置、諸系統・装備品の検査・交換、主要改修作業、機体外部再塗装など

     ありていに言えば、A整備はせいぜい車の日常点検からオイル交換あたりまでの話で、C整備は車検時の定期点検に近いものがあります。このクラスだと整備の整った工場が必要で、前線基地ではカバーし切れないものもあるわけです。またM整備ともなればメーカーまで戻っての検査となります。
     戦闘機の場合、旅客機より機体に厳しい機動をしますから、もう少しC整備やM整備の間隔が短いと思います。
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  3. 航空自衛隊及び米空軍では、IRAN(補給処整備)と呼ばれるものですね。空自では、メーカーに機体を搬入して行います。部隊では整備/点検が困難な部分(分解した後の修復が困難とか)の整備も行います。しかし、部隊整備レベルの項目もあります。具体的なIRAN搬入間隔については、いちおう防秘と思われるため言えません。

    PRCA


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