QQCCMMVVGGTT
3256 小・中型機の前輪サスペンションに関する素朴な疑問です。
アメリカ機はテレスコピック式(正式な言い方は?)が殆どですが、ロシアを含めたヨーロッパ機はリンク式(正式な言い方は?)が殆どのように思えます。
この違いは、どこから来たのでしょうか。
よろしく御願いします。
英里

  1. 軍用機のことは良くわかりませんので、民間の小・中型機のお話でよろしいでしょうか。
    まず、米国にもリンク式(正式にはArticulated Type(関節式)と呼びますが、リンク式でも多分通じるでしょう。)の脚を採用した機体は1930年代末にデザインされたErcoupeを代表として、Beech 23 Sundowner、Rockwell Commander等、幾つも例を挙げることが出来ます。 また第2次大戦時の初等練習機であったRyan PT22は車輪を前側にしたリンク式ですよね。 同様にヨーロッパ製の機体にもテレスコープ式は多く見られますから、特に御指摘にような傾向は感じませんが、この両者の差異及び特徴を挙げるならば、

    構造重量:   テレスコピック式 < リンク式
    部品点数・価格:テレスコピック式 > リンク式
    衝撃吸収能力: テレスコピック式 ≧ リンク式

    その他テレスコピック式の特徴:水平方向にかかる力に抗し、滑らかな作動を得る為には高い剛性(=大径チューブ)とストローク長より十分長いベアリング(内筒・外筒間の上下支持点)間隔が必要……水平方向力が著しい尾輪には向かない

    その他リンク式の特徴:ショックアブゾーバー自体のストローク量はサスペンションストローク(=車軸の上下ストローク)よりも十分小さく取れる為、多層ゴム板のような簡単なものも利用可能。反面、作動に応じトレール(脚取付け中心線〜地面の交点と、車輪設置点の距離)が変化する為、操舵輪においてシミー(Shimmy、特定の速度域に於ける左右振動)が発生し易い.

    等が挙げられます。

    みなと

  2. 訂正します。トレールの説明中、誤)車輪設置点 正)車輪接地点 でした。

    みなと

  3. 言葉が足りず申し訳ありません。
    近年の軍用機に限っての質問です。
    お手数をおかけします。
    質問者
    英里

  4. >2. JaguarやHarrier等の前脚に用いられているようなリンク式を念頭に置かれているわけですね。
    1.に記した双方のサスペンション形式の特徴は、軍用機に使用されるユニットにももちろん共通したものですが、従って水平方向にかかる力に対する許容度を高めようとした場合、リンク式に幾分有利な点があります。 (テレスコピック式でも取付け角の変更や、大径化等で対応は可能ではありますが、結局はコストと性能のバランスの問題になるでしょう。)

    水平方向力が大きい状況とは、異常な着陸姿勢を想定しているか、あるいは転がり抵抗の大きな(半)不整地での運用が視野に入れられている、このような場合が考えられるわけですが、実際にリンク式を採用した機体の開発時の仕様書にこれら条件が盛り込まれる傾向があるのかどうか、これは御自身で御確認ください。

    尚、リンク式の前脚としてJaguarとHarrierを例に挙げましたが、これらの前脚の設計・製作を担当したサブコントラクターはフランスのMessier-Dowty、リンク式の経験も豊富に持っている会社です。こういった企業の得手・不得手といったものも、形式の選択に一役買っていることでしょうね。

    みなと

  5. お手数をおかけしました。ありがとうごうざいます。
    質問者
    英里


Back