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3578 米陸軍P38ライトニング戦闘機の評価なのですが、米軍の公式な最終評価(?)はどのようなものでしょうか? 例えば、左右逆回転エンジンにしたことひとつとっても、左右偏らない旋回性能が得られたと好評価と、反対に実用上やってはいけない馬鹿げたことだと悪評価があり、評価が両極端におもえるのですが。
黒太子

  1. 好評価は確かイギリス?航空評論家の著作で「双胴の悪魔ロッキード戦闘機」で悪評価は「アメリカ戦闘機写真集?(出版社等失念、評論・解説は日本人)」で述べられていたのが印象的でした。
    黒太子

  2.  高速、重武装、良好な運動性、大航続力を持ち、兵器としては成功作といえるでしょう。左右プロペラがクリティカルな方に回転する設計は確かに「やってはいけない事」ですが、片発停止からスピンに入ったという事故はあまり聞かず、むしろ片発を失っても生還できた事が高く評価されているようです。

     同機の欠点は急降下時に亜音速に達して操縦桿が動かなくなること(後期型ではダイブ・リカバリー・フラップを付けて改修)、液冷エンジンと排気タービン2基を使うため製造コストが高く(ライトパターソン空軍博物館の数字では $115,000, P-51 が $54,000, B-17 が $276,000, B-25 が $96,000)、稼働率が低い(太平洋戦線では P-40 や F4F が 90% 以上だったのに対し 40% 未満だったという数字がある)ことだったようです。
    ささき

  3. 参考:ライトパターソン博物館のページ
    http://www.wpafb.af.mil/museum/air_power/ap3.htm
    ささき

  4. ここ(Warbirds)の伝言板の670に搭乗員の評価が書かれてます。
    http://www.warbirds.jp/BBS/den/petit.cgi

    kazz

  5. 「軍による公式な最終評価」が存在するのか見当もつきませんが、
    とりあえずアメリカ三軍を通じてのトップエース、ボング(40)、
    同じくナンバー2エースのマクガイア(38)、
    共に乗機はライトニングだった、というだけでも
    充分評価に値する機体だと思います。
    アナーキャ

  6. お答えになっていただいた皆様本当に感謝いたします。第2次大戦では速度・強武装による一撃離脱が空戦の主流と述べている文献がほとんどでありながらP38(特に日本)の評価が不当に低すぎるような気がします。「最初は簡単に格闘戦にまきこまれ落とされた」等々、これまた簡単に述べられているだけでどこの部隊で何時のことなのか日本の出版物ではさっぱりです。Warbirdsの伝言板は失礼ながら見てなかったのでこれほど興味深いことが書かれているとは知りませんでした。
    黒太子

  7. ・・・それにしても伝言板の670を読ませていただきましたが、P38は「低空・低速」の戦闘に強いとは、あの排気タービンはちゃんと働いているのだろうか?(笑)
    黒太子

  8.  横レスご容赦。
     >1 「悪評価は「アメリカ戦闘機写真集?(出版社等失念、評論・解説は日本人)」で述べられていたのが印象的でした」

     私の記憶では、その本は雑誌「丸」の出版社である潮書房から出ていた第二次大戦のアメリカ戦闘機写真集だと思います。双胴形式のP-38は「単に奇をてらっただけの駄作機」と評されていました。またF6Fも「駄作機」と酷評されていました。高い評価を得ていたのはP-51くらいのものでした。「そんな駄作機ばかり飛ばしていた国はきっと戦争に負けたんだろうな」とひねくれた感想を持ってしまいました。

    ハムサンド

  9. >8 
    そうですねその本だったかと思います。私自身誤解されないよう前もって言いますが、「零戦」は非常に好きな戦闘機なのですが、この本の解説者は「零戦」を別格に扱い、持ち上げているのにはちょっと「?」でした。
    黒太子


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