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3584 お世話になります。
95年6月、羽田発函館行の全日空機がハイジャックされた事件に関連してお伺いしたいことがあります。

このとき報道をみていたら、自衛隊機(F-1)がエスコートしていたようなのですが、この目的はなんだったのでしょうか?

不測の事態(パイロット負傷、装置の破損等、)の場合に誘導するためでは?と想像したのですが、国内のハイジャックに於いて、他にこのような事例はあったのでしょうか。
また、この場合自衛隊機を発進させるための、行政、法令上の根拠はどのようなものになるのでしょうか?
さと

  1. 法的根拠としては、防衛庁設置法第5条第18号の(防衛庁の)所掌事務の遂行に必要な調査研究に基づく出動だと思われます。ただ、自衛隊機が単にエスコートして飛ぶだけならこの規定で対応できるのだが、もし万が一、ハイジャックされた旅客機に実力行使して強硬着陸させるとなったら自衛隊法に基づく治安出動(同法第78条に基づく内閣総理大臣の命令によるもの、もしくは同第81条に基づく都道府県知事からの要請を受けた内閣総理大臣の命令によるもの)を発動するしかない。
    で、最近、有事関連3法案が成立したが、ハイジャックもいわゆる有事と密接に関連するので、この辺の法的根拠の扱いが変化しているのかもしれない。上の説明はあくまでも95年当時のものとして捉えて下さい。
    アリエフ

  2. (補足)有事法制後の変化
     いわゆる事態対処法に基づく措置(他の2法の改正部分もこれを円滑化するためのもの、と考えてよい)は、閣議決定(+国会承認)される対処基本方針に基づいて発動されるため、平時における法的根拠の扱いは従来と変わりありません(むしろ政治的には「武力攻撃(予想)事態でもないのに余計なことをするな」と警察が自衛隊の行動を排除しにかかる口実になる?)。
     しかし、武力攻撃(予想)事態においてハイジャックが起こった場合(侵攻してきた/予定している国が後方撹乱を狙った工作の一環として行う可能性はある)の対処について対処基本方針(に基づく防衛庁の任務)の一環としてハイジャック機の監視〜実力行使が定められていればそれを根拠に自衛隊が出動することもあるでしょう。

    …以上、お仕事で有事法制に関わった立場から。
    Schump

  3. 1970年に起こった「よど号」乗っ取り事件でも、自衛隊機が緊急発進しています。乗っ取り発生から福岡に向かう時と「よど号」が福岡から北朝鮮に向かって飛び立った時の2度発進しています。
    わいわいぎつね


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