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370 日本海軍はレーダーアンテナを花魁の簪だと言って艦船などに取り付けるのを嫌がっていましたが、アメリカやイギリスではその様なことは無かったのでしょうか
A5MIX

  1.  夏は霧が多く冬は昼でも薄暗い北海で作戦することの多い米英の大西洋艦隊にとってレーダーは必需品であり、格好がどうのこうの言っている場合ではなかったと思います。日本海軍もアリューシャン列島などで霧の恐ろしさは知っていたはずなのに、それでもレーダーアンテナを嫌がったのは一つは目視夜戦に過剰な自信を持っていたこと、もう一つはレーダー装置そのものの性能・信頼性が低いことへの当てこすりだったのではないでしょうか。
    ささき

  2. 花魁の簪というと、戦艦からカメラまで測距儀のことを指す場合が多いようです。
    それはさておき、具体的な事例は知りませんが、もし日本海軍の誰が取り付けを嫌がったのか考えると、艦内で発言権が大きく、射撃方位盤付近に指揮系統はともかく、よく解らない機器を増設される砲術長以下科員達ではないか、と。艦容を崩すと言う点では対空火器の増設の方が深刻でしたから、こういうことはおそらく部署間の軋轢が反映しているんだろうな、とレーダー無しで推測してみました。
    BUN

  3.  昭和17年に武蔵に二号一型電探が装備された際、砲術長が「あんなもんを測距儀の上につけやがって」と
    ぶーたくれていたと言う話が大昔の丸に掲載されたことが有りますので、BUNさんの考察は以外とあたって
    いるような気がします。もっとも、同文によると対空警戒テストで好結果を得た結果その砲術長は
    手のひらを返して「電探射撃は精度が高いと聞いているから是非とも実施したい」と電探要員に強要し、
    仕方がないから電探要員は二号一型を水上射撃用に使用可能な様に無断改造する羽目になったとか。
    大塚好古

  4. 最初の伊勢に試験的に装備するときにそのような批判があったそうでですが、
    ミッドウェー海戦で実際の電探の性能を見てから見る目が変わったということを
    読んだことがあります。(書名失念。実家にあるので興味がある人がいたら調べます)
    日本は通信部門が持ってきたので砲術部門からクレームがついたのでしょう。
    アメリカは経緯は知りませんが砲術の権威だったリー将軍が積極的に研究と
    導入を進めたと聞きますから導入がスムーズに進んだのではないでしょうか。
    こういち

  5. せっかく日本(人)が開発した八木アンテナを日本はまったく相手にせず、
    アメリカが目をつけて装備した結果やられてしまったのは皮肉な話ですね。

    Ko

  6.  電探といえば――
     名将などと持てはやされる山口多聞は、日本軍でも有数の電探教徒だった柳本柳作“蒼龍”艦長の主張を聞き入れず、あまり評判のよろしくない南雲忠一が「赤城と加賀に電探をくれ」と主張してます。
     南雲提督が少なくとも部下の主張を聞き入れる度量の広さという点では優れていたということの証明になるのではないでしょうか。
     実際、ミッドウェイでは霧に苦しめられましたし、奇襲を受けて大敗しました。
     レーダーがあれば、と南雲提督や柳本艦長は悔やんだことでしょう。
    FIX


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