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377 大和の副砲に戦艦の主砲弾などが直撃するとやっぱり爆沈するのでしょうか?

K.K

  1. 勿論、その危険性は常に存在しますが
    大和の場合は火炎が流れ込まないように対策を後でやってます

    爆沈に至るには
    副砲が破壊されて、装薬に引火して
    その火炎が副砲弾薬庫に行って副砲弾薬庫が誘爆(ここで大破確定)
    更に隣接する主砲弾薬庫が爆発してくれないと難しい

    副砲を貫いて砲塔内の装薬に引火する可能性は高いと思いますが
    その火炎が弾薬庫に到達した例って第二次大戦では少ないですし
    弾薬庫が爆発する前に注水するチャンスもあります

    弾薬庫への直撃だと注水チャンスは少なくなりますが
    この場合は防御が固いので貫かれる可能性は少ないと思います

    大和の場合、他と比べて副砲がアキレス腱なので
    過大にその弱さが指摘されている可能性が高いのではないかと思います

    SUDO

  2. データスペックから見れば、確かにその危険は小さくないものと思います。
    が、まず、少なくとも舷側部の2砲塔では、弾薬全部爆発しても爆沈レベルの損傷には至らないでしょう。問題の主砲塔に隣接した1、4番砲塔ですが、
    そもそもあの副砲塔の極端な薄厚は、旋回などの機動性向上のための軽量化のほか、信管が作動しないほどの軽防御として、砲弾が爆発しないまま突き抜ける効果を副次的に狙ったものです。旋回部のバーベットの方は十分防御されたわけですから、弾薬庫に砲弾が飛び込むには、よほど高角度で撃ち出し、ほぼ真上から直撃するようなコースをたどらねばダメでしょう。よって、大和級が副砲部への命中によって爆沈するには、相当特殊な条件が揃う必要があると結論できます。
    勝井

  3. 日本海軍の重巡の主砲塔が非装甲ゆえに、徹甲弾を盲弾にしてしまうような事があったとしても、それは結果としてそうなったというだけで、そういう効果を狙ったものではなかったのではないでしょうか?
    (N)

  4. じゃあ急降下爆撃は大和級にとって脅威になるということですね。まあグランドスラムぐらいなら主砲塔に落ちてもアウトだと思いますが。
    Alphabeta

  5. はい、急降下爆撃は確かに当たり所、この場合副砲にあたれば
    極めて危険といってよいでしょう。おそらく旧海軍にもその認識はあったと思います。でなければ旋回部に28ミリ厚の隔壁を後に追加した動機がありません。
    この程度の厚さで戦艦級の大口径砲弾に対してどうにかなるわけはありませんから、明らかに爆弾対策です。
    なお、弾丸の貫通を狙ったものではないのでは、というご指摘ですが、
    これは元々巡洋艦の主砲だった名残です。以前別の質問に回答したときも記述しましたが、条約型の1万トン巡洋艦では、全艦にわたって十分な防御をほどこすことはできませんでした。このため、中途半端に装甲をはるよりは、弾薬庫と機関部に重点的に装甲を施し、砲塔は思い切って弾片防御のみとし、敵弾命中の際は炸裂せず貫通を期待したものです(このあたり、巡洋艦の重武装−特に雷装−にこだわりすぎた日本独特の事情がからんできますが)。
    勝井

  6. 私は、浅学の至りかもしれませんが、水平爆撃はともかく、特に急降下爆撃に対しての抗堪性を設計に盛り込んだ戦艦は存在しないと思っておりました。
    BUN

  7. ↑普通の戦艦では、命中率の代償として(低高度で投下するため)
    貫徹力の小さい急降下爆撃に対して、特段の配慮は必要ありません。
    大和級は急降下爆撃で致命傷となりうる弱点を抱えていることが判明したため、
    後に補強を必要としたわけです。
    勝井

  8. 大和の副砲といえば、この「一発爆沈」が強調されていますが、
    確かにその可能性はあるものの、極めて起こりにくいものでしょう。
    実戦において、大和及び武藏はのべ20発以上の爆弾を喰らっていますが、
    ついぞ副砲誘爆はありませんでした。
    中でも大和特攻時には4番副砲近辺に3発が集中してぶつかっていますが、
    結局沈沒につながる致命傷にはなっていません。(横転後に效果はでましたが・・)
    何かの本で、大和は副砲の弱点ゆえに重巡に一発撃沈されることもありえる・・
    と書いてありましたが、そんな可能性は大和が最大射程でぶっぱなして
    初弾命中させるのと同じ様なものではないかと思います。
    確かに「穴」ではあるものの、大和の評価を下げるほどのものではない、と考えます。
    ひもと

  9. 非装甲としても、重装甲を貫通することを意図した高貫通力の徹甲弾による被害を低減し得るということで、損害を受けなくなるわけではありません。逆に中小口径弾により損傷する可能性が生じます。非戦闘区画等を非装甲化するのと違い、主砲砲塔を非装甲化すれば、戦闘力の低下を招く可能性が高くなります。ですから集中防御方式の嚆矢である米海軍でも、機関、弾薬庫同様に主砲塔も装甲しています。日本海軍重巡の主砲塔が非装甲なのは、それ以上、主砲塔に重量を割き得なかった結果であり、徹甲弾の不発を狙ったというのは穿ち過ぎではないかと思います。
    (N)

  10. ↑もちろん、そのとおりで、重量を廻せなかったがゆえの非装甲です。
    けど、徹甲弾の不発を狙ったのも事実です(多分。しかたなくですけど)。
    佐藤和正著『巡洋艦入門』妙高級の項とか、結構あちこちで語られてますよ。
    勝井


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