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413 WWII中のアメリカ空母なんかは、搭載機数の中に飛行甲板に露天繁止する機数も含んでいたそうですが、全体の搭載機数に占める割合などは決まっていたのでしょうか?また、それは現在の空母などでも同様のルールで行われているのでしょうか?よろしくお願いします。
Takky

  1. この問題はこのサイトからリンクしてる「艦船のページ」
    http://avse.bpe.agr.hokudai.ac.jp/~kohta/
    を読むと良く判ります。
    眼からウロコぽろぽろでした。
    「搭載機数」というスペックはまったく無意味だという事がわかります。
    これからは格納庫床面積と天井高さで比較しましょう。
    どんべ

  2. ニミッツなど、搭載定数は一昔前に比べて減少してますね。
    (確か86→78機だったと思うけど…)
    搭載定数は、搭載機の機種更新で簡単に変わってしまう好例だと思います。
    当然、露天繋止の割合も簡単に(場合によってはオペレーション毎に)変わるでしょう。

    露天繋止は機体の補充がいくらでも利くアメリカならではの特権です。
    大戦期の開放型格納庫も同様の理由でアメリカしか実用できなかったわけで、
    よく日英の閉鎖式格納庫を批判する記述が見られますが、この点無視しまくっていて、少々ムカつくものがあったりします。
    勝井

  3. 開放型格納庫の是非に関しては日本の空母設計者もその利点を認めていたと言う話しも聞いたことがあります.
    構造上の簡便性と被害局限において利点があったということです.
    #なにぶん昔のことなので情報元がはっきりしません.詳しい情報を持っている人の補足を待ちたいと思います.
    主に天候の良い中部太平洋を想定戦域にしていた日本海軍にとっては開放型格納庫はそれほど悪い選択ではなかったのではないでしょうか.

    DIG

  4. 実用一点張りのグラマン鉄工所製品だからこそ、華奢な日本機と違って
    潮っ気にも耐えられた、というのもあったのかも。

    具体的に潮気がどの程度機体にダメージを与えるのか、
    誰かご教示願えますか?
    勝井

  5. >3.
    確かに作戦海域は太平洋ですが、本格的な修理施設を備えた
    根拠地が台風銀座の日本付近にしかないことを考えると
    やはり、対荒天性の問題から、帝国海軍の開放型格納庫採用は無理だと思います。

    第4艦隊事件は演習中に台風と遭遇していますし、
    翔鶴も公試中に台風にぶつかっていますから。


  6. でもね、真珠湾に向かう第一機動艦隊
    あの荒天なのに飛行甲板に置いてるんですよね・・・

    確かに、武装して甲板に待機って指示は出てるんだが

    SUDO

  7. >荒天なのに飛行甲板に置いてるんですよね・・・

    確かにおっしゃる通りですね…
    そこで


    5.の『対荒天性』という言葉を『飛行甲板の暴風雨への耐性』に訂正します。


    空母の場合、飛行甲板を壊されるとアウトですから。

    第4艦隊事件の竜嬢も飛行甲板が破損していますし、
    エセックス級でも風速40メートル以上の風で飛行甲板が歪み、
    エレベータの昇降が出来なくなっています。


  8. 海水の塩分がどれだけ機体に影響を与えるか具体例は指し示せませんが、朝鮮戦争の際に護衛空母で
    緊急輸送された第4迎撃戦闘飛行隊のF-86Aがサンディエゴから日本(佐世保か?)までの二週間における
    航海で腐食を生じ、板付における組立時に機体の腐食チェック/パーツの交換を行う必要が生じたため
    予定より数日展開が遅れた、という例があり、海水の塩分による腐食はかなりの問題を機体に生じさせる
    事を指し示しています。実際洋上哨戒から帰って来た機体は付着した塩分を落とすため基地の
    真水シャワーで洗浄されるのが常ですから、かなりの影響があるものと見てよいのではないでしょうか。
    大塚好古

  9. 空母の搭載定数は、空母の物理的なサイズで決まって来るハード面と艦載機の
    編成によって決定されるソフト面の影響とに分けて考える必要があるのではな
    いでしょうか?
    現代の米大型空母の搭載定数等は後者によって支配されている部分が大きいと
    思いますが。我が海軍の場合にはタンスを愛用する几帳面な?国民性からか、
    きっちりと格納したい。とする思想が強かったのではないでしょうか?
    とはいえ、ケースバイケースで我が海軍でも露天駐機させたり、米大型空母で
    もVAを一個下ろしたり、という運用を行っているようですが。

    ↑の例なのですが、F86は無塗装でしょうか??だとすればその影響も大きいの
    では?(外していたらすんません)
    takukou

  10. →4.
    かなり以前,NHKの番組でF-14のリベット部に塩分により発生した腐食・亀裂が映っていました。補修で対応できるようですが,現用グラマンでも確実に悪影響はあるようです。出典を忘れましたが,利根級重巡に露天繋止された水上機も,長期の航海では稼働性に自信がなかったという整備員の話があったようです。プレジャーボートでもガソリンエンジンは塩水をかぶるとよく点火系統にトラブルを起こすそうですので(電気系のないディーゼルは強い),エンジンの電気系統への悪影響は大きそうに思えます。
    isi

  11. つまり、露天繋止による戦力低下を折り込み済みの搭載定数ってわけですな。
    なんかそれぐらいならある程度機数減らして全機格納して運用してもさして変わらない気がします(近海での戦闘ならともかく)。
    その辺どうだったのでしょうか?な〜んとなく無駄の多い運用に思えますが。
    勝井

  12. 便乗質問ですいません。日本の場合ですが、水偵は基本的に露天繋止されてますが、腐食とかに対して特別な処理とかはされてたんでしょうか?
    taka

  13. ↑9 当時の空軍機ですから銀ムクであったことは確かです。このときは緊急展開のため通常海上輸送時に行う
    完全な防蝕対策を行わなかったため、上記のような状態になったとされています。余談ながら、この状況を見て
    米空軍は戦闘機を空中給油で移動させることを研究するようになったとする説があります。
    大塚好古

  14. みなさん、わかりやすい回答ありがとうございました。
    露天繁止というものは以外と影響が深刻なものなのですね。
    そうすると、カタパルトの存在を抜きにすると、翔鶴級というのは
    非常にバランスのとれた航空母艦だったのですね。
    全く、性能要目だけでは、その鑑の善し悪しは分かりませんね。
    難しいものです。(船に限ったことではありませんが。)
    Takky


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