QQCCMMVVGGTT
558 大和級の46cm砲と長門級の41cm砲はともに初速が780m/sですが、
なぜ46cm砲の方が射程が長いんでしょう?
空気抵抗は表面積に比例するんで46cm砲の方が抵抗が大きいと思う
んですが。
taka

  1. え〜〜〜〜〜〜〜っと。

    砲弾の表面積は口径の二乗に比例します。
    一方、容積(重量)は口径の三乗に比例します。
    そして、
    運動エネルギーは(スピードが同じなら)質量に比例します。
    で、takaさんが言われるとおり、
    空気抵抗は(スピードが同じなら)表面積に比例します。

    仮に10センチ砲弾と20センチ砲弾が同じスピードで飛んでいたとすると、
    後者は前者に対し、
    ・重量は8倍
    ・エネルギーも8倍
    ・空気抵抗は4倍
    となり、20センチ砲弾の方が遠くまで飛ぶことになります。

    この場合の飛距離の差ですが、どこも気圧が一定ならば
    20センチ砲弾のほうが2倍の距離を飛ぶ、
    という単純計算で良いと思うのですが、ちょっと自信無し。

    余談ですが、北へ行くほど大きい熊が棲んでいるのは、
    この、表面積と容積の関係によるものです。
    (例:マレーグマとホッキョクグマ)
    どんべ

  2. 質量mの物体の運動エネルギーeは、
    e=(mv^2)/2
    です。46cm、41cm両砲弾の内部構造(及び構成材料)が全く相似であると強引に仮定すると、質量比は長さ比の3乗に比例しますから、約1.41倍。初速が同じですから、初期活力(砲口エネルギー)は46cm砲のほうが1.41倍あることになります。
    一方、空気抵抗が表面積に比例するとすれば、表面積比は長さ比の2乗に比例しますから、46cm砲弾の空気抵抗は41cmの約1.26倍になります。
    空気中を飛翔する砲弾は、初期活力を元手に空気抵抗に比例したエネルギーを取り崩しながら飛んでいきますので、上記から、「元手が大きい割に取り崩しが少ない」46cm砲弾の方が長い間エネルギーを失わない=射程が長いことが定性的に理解していただけるかと思います。
    Schump

  3. おお、絶妙の時間差アタック。
    さて、
    >1の熊さん
    老婆心ながら。
    熊さんが飛距離を競うわけではありません。「体内で発生する熱量は体重に比例するが、逃げる熱量は表面積に比例するので、身体が大きくて丸っこいほうが、体温を維持しやすい」ということです。

    Schump

  4. 単純化して考えるなら、初速が同じであれば46cm砲弾の方が運動エネルギーは大です。46cm砲弾は抵抗が増すでしょうがそれを上回る運動エネルギーがあるので40cm
    砲弾よりも遠くに飛ばす事ができると、納得してもいいのではないでしょうか?
    #もっと複雑なファクターもありえるでしょうが。
     仮に単純に40cm砲弾と同じ重さで、大きさだけは46cm砲弾で、それを同じ初速で打ち出せば純粋な40cm砲弾の方が遠くまで届くでしょう。
    bluefish

  5. つまり運動方程式とかで考える場合では、抗力が大きくはなるが
    それ以上に質量(慣性力)が大きくなっているので結果的に
    空気抵抗の影響が減るわけですね。ありがとうございました。
    taka

  6. →1.
    >20センチ砲弾のほうが2倍の距離を飛ぶ、

    同じ前面面積(抗力)当たりの質量が2倍ですから,「減速度」が20cm砲弾は半分になりますね。
    つまり10cm砲弾が空気抵抗で200m/s減速したとき(存速:780 - 200 = 580m/s),20cm砲弾は100m/sしか減速しておらず(存速680m/s)その差が射程距離に影響しますね。
    同じ計算をすると,41cm砲は46cm砲の1.12倍の減速度を持つので,46cm砲弾が475m/sまで減速(-305m/s)したとき41cm砲弾は438m/s(-342 m/s)になっているはずです(単純計算で)。
    isi


Back