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ww2期のレーダー照準射撃についてですが、レーダーで着弾位置とかの 観測はできたんでしょうか?(過去AnsQでは結論がなかったんで。) taka |
- 「米海軍」ということですと条件次第だと思います。好条件下では弾着の確
認(水柱の確認)は可能だったかもしれません。
ただ、弾着が確認出来ても実戦でどの程度活用出来るかは?でしょう。
米海軍のOBなんかは「実戦で活用した」とか言ってますが、Mk13レーダ
ー(Mk8レーダーの後継)のマニュアルとか見る限りでは「どうだろうな~」
といった感じです。
まあ、スリガオ海峡の夜戦では、ソロモンの時よりもかなりの遠距離から当て
てますから、それなりの「レーダー測距射撃」のノウハウが蓄積されており、そ
の一環として「レーダーによる弾着観測」があったとも考えられます。が、米軍
のドクトリンとして、それが必要なのは射撃開始のホンの一時で、あとは弾着観
測もなにもあったもんじゃないでしょうけど・・・
tackow
- 1942年のチャンネルダッシュの際、英軍の沿岸砲台は射撃レーダーで水柱を探知、
それを元に射距離を修正したという記録はありますから、出来ないことは無かった
でしょう。
米海軍の場合Mk8GFCR搭載艦は出来たはず、やったという証言もあります。ただ
実施部隊はとにかく撃ちまくるのを優先していたようなので余り一般化はしていない
のかも。
大塚好古
- それでは、水柱などの観測ができないとして、光学照準に比べての
レーダー照準の利点は何なんでしょうか?
方位盤射撃でも測距自体は正確に出て外れる原因は周囲からの外乱や
標的の移動のためと思ってるんですが。
taka
- レーダー測距射撃が有利な点は、(光学測距に比して)測距が正確であるこ
と、程度問題ですが肉眼で見えない時も射撃出来ること、でしょうか?
ただ、測距が正確でもそれがそのまま射撃の正確さに反映されないのが悩ま
しい所です。
tackow
- ということは風が強かったりして、着弾位置がずれてしまうような状況では
光学照準と同じく砲術長の腕次第というわけですか。
あと標的の進路や速度がつかみやすいとかはあるんでしょうか?
taka
- 風の影響は「当日修正」という部分で概ね織り込み済みです(勿論、完全に
修正は出来ませんが)。というか、光学的に弾着が観測出来る状況ではなにも
レーダーに頼る必要もないでしょう。
レーダーだと命中した場合に確認できないとも思います。
ちなみに、今の海自では当然レーダーを用いて弾着観測してる(場合もある
)のですが、肉眼で観測出来る場合には眼視観測が優先されるみたいです。
最新のレーダーでもムズイみたい>レーダーでの弾着観測
ま、結局は「腕」らしいですけどね(笑)
tackow
- ということは、夜間とかで視界が著しく阻害されない限りレーダー照準が
圧倒的に有利ってことはないわけですね。
taka
- というか、「測距」に関してはレーダーの方がかなり有利。
「弾着の確認」はなんともいえないけども、可能であれば目で見た方が有利で
しょう。ということです。
ただ、この先どうなるかは判りませんけども(CCDとかで画像取り込んで弾
着の分析するとか。けど、誘導砲弾が主流になればそれも?ですよね)
tackow
- 補足:
例えば、水柱が立った位置が、敵艦船の(全長の中で)艦首に近いのか艦尾に
近いのかで修正量が異なるわけです(フネの長さって結構ありますから)。
そこまで、レーダーで確認はできないだろう。ということです。少なくとも、大戦中のレーダーでは難しいと思いますが・・・
tackow
- ありがとうございます。
ところで現在の艦船はレーダー測距が主流なんでしょうか?
それとも戦車みたいにレーザーを使ってるんでしょうか?
taka
- レーダーじゃないんでしょうか?
ところで、レーザー測距ってどの程度の距離まで測距可能なんでしょうね?出力
次第だとは思いますが、MBTクラスのFCレーザー(仮称)だと5㎞位は余裕な
んでしょうか?
tackow
- レーザーの場合、水上艦だと海面上は水蒸気とかで減衰する要素が多いでしょう
から戦車なんかよりは条件が厳しそうですね。どうなんだろ?
tackow
- 英海軍のシー・アーチャー30は記憶に間違いが無ければレーザー測距可能距離20km以上、
IRでの追尾10kmと言うてますよ…。
大塚好古@現在出張中