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その昔、事故を起こし炎上しながら進むタンカーを沈めるために護衛艦その他で攻撃したそうですが、どの位の攻撃で撃沈できたんですか? ガンヘッド |
- 1974年、東京湾口で衝突炎上して漂流した「第十雄洋丸(43723総トン)」が航路を塞ぎ、二次災害を起こす可能性が生じたので、自衛隊により撃沈処分されることになりました。
護衛艦の5インチ砲、3インチ砲の射撃や、P-2の対潜爆弾による爆撃など行われましたが果せず、最終的には潜水艦「なるしお」によりMk.37魚雷2本が命中、沈没しました。
(N)
- これってリアルタイムで見てたんですけど、「海上自衛隊はたかがタンカー
を沈めるのに難儀するのか」と一般マスコミに糾弾されていたような記憶が・・・
tackow
- 私の記憶でも、マスコミに叩かれていましたね。私自身もそんなもん一発で吹き飛ぶと思っていたので不思議でした。自衛隊側はタンカーというものは中が細かく仕切ってあるので、なかなか全体に浸水しないのだと弁解していたような気がします。
SHI
- 便乗~
第十雄洋丸の撃沈処分の任に当たった護衛艦の艦名等はわかりますか?
当時の護衛艦といえば『やまぐも』『みねぐも』『たかつき』等の各型が思い浮かびますが、これらの艦はハープーンSSMを装備してなかったですよね(たかつき型の一部は後に装備したそうだが)。
もっとも、4万t級のタンカーがハープーンで簡単に沈むような気がしないんですけど(^^;;;(笑)
そーいや、何年前か忘れましたが、日本近海のどこか(なんちゅうアバウトな(^^;)でタンカー事故があり、この時にも海自の護衛艦が撃沈処分に備えて近海で待機したと聞きます(結局実施されなかったが)。
ブラック・タロン
- 昔(といっても当時ではない)の「丸」に顛末記が載っていたと思うのですが、当該号が特定できません(笑)
護衛艦は5隻、P-2は10機が出動したと言います。
(N)
- この艦船関係の315にも関連した質問があるので、そちらもどうぞ。
(N)
- タンカーが実弾攻撃になかなか沈まなかった、というのを読んで、珊瑚海海戦の戦記に、敵のタンカー(ネオショーでしたっけ)に艦爆隊が次々命中弾を与えているのに火も着かず、沈みもしなかったという記述があったのを思い出しました。昔も今(そんなに最近でもないか)も変わらないなぁという感慨を抱きます。
Sampon
- >タンカーが実弾攻撃になかなか沈まなかった
実戦でタンカーを撃沈させずとも、艦橋を攻撃するなどして行動不能にしてしまえば、それで目的は達成されると思うのですが。マスコミも含め、何でそんなに沈めることにこだわるんだろう。撃沈して海の藻屑とするより、搭乗員の抵抗を押し留め自国にタンカーごと連行すれば石油も得られて一挙両得なんだけど。
アリエフ
- イラン/イラク戦争時でも、イラクがエグゾセでタンカーを攻撃したようですが、1隻も沈んでないようですね。
ガンヘッド
- 当時のマスコミの糾弾として私が覚えているのは、
「?千万円(正確な金額は忘れた)の魚雷を外すとは!」というのがありましたですね。要するに、「止まってる」上に「攻撃してこない」船に対して放った潜水艦の魚雷が外れたことを、かなり怒ってる論調だったような気がします。
ちなみに私も、当時のニュースで、P2Jが爆撃して外しまくってるシーンを今でも覚えています(^^;;;;;
胃袋3分の1
- >アリエフ様
>何でそんなに沈めることに・・・
あ、なるほど。さすがですね、コロンブスの卵だ。状況次第でこれ、軍艦にも適用できるのでは?無理して沈
めなくてもいい、あるいはむしろ沈めない方が望ましい時もあるでしょう。
矮鶏
- ところでなんで砲撃や爆撃で沈めようとするのでしょうか?
船に直接爆薬を仕掛けた方が安上がりで確実だと思うのですが・・?
ってレス返してくれるかな・・
あき
- いつなんどき火を吹くかもしれない可燃物満載の舟に近づいて、波で揺れる舷側を爆薬を担いで登る勇気は、私にはございません。
Navy
- わたしの持っている資料によると、四隻の護衛艦による砲撃、まず、風下から36発の5インチ砲を撃ちこみ、さらに風上から36発を命中させ、P2Jから16発の150キロ爆弾が投下され、続いて12発の127ミリ空対地ロケットを発射。その後、潜水艦『なるしお』からうちだされた四発の魚雷のうち二発が命中しても四万トンのタンカーは沈まず、右に7,8度傾いただけにとどまったと書いてあります。
(本来なら、この時点で沈んでいる予定だったらしい)
そこでさらに護衛艦が20分間、ふたたび5インチ砲をはなって、ようやく沈めたらしいです。
四隻の護衛艦は『はるな』『たかつき』『もちづき』『ゆきかぜ』だそうです。
もちろん攻撃で沈められたのは巡視船による消火でさえ困難な火災が発生しているためもあったでしょうが、船内のタンクにはまだ火のついていないタンクがあり海洋汚染が懸念されたため、それを燃やしてしまうのと、あとは、自衛隊の立場では実戦に近い訓練ができるということもあったようです。
celetaro
- ちなみに読売新聞の記事にのった、それぞれ一発の値段です。
5インチ砲弾 3万7000円
127ミリロケット 3万5000円
対潜爆弾 24万円
魚雷 1700万円
celetaro
- >軍艦にも適用できるのでは?無理して沈めなくてもいい、あるいは・・・
これを見てパッと思いついたのが、弾頭に毒ガス積んだ対艦ミサイル・・・(汗)
ところで水上艦でタンカーと同じ二重船体(船底?)の物ってあるんですか?
ガンヘッド
- 言い訳しとくと(笑) 5.の数字は、丸スペシャルに載っていたものです。
5隻は「護衛艦」ではなく「自衛艦」の数だったのでしょう。出動命令が出たのはP-2、S2Fなど10機で、そのうち実際に攻撃を行ったのは、4機のP-2でした。
また、4.で触れられている最近の事例とは、’96年2月に東シナ海で炎上した「サニー・ブリーズ」が五島列島近海まで漂流してきた時のことだと思います。
(N)
- サンゴ海海戦で米軍タンカーに日本航空魚雷数本と爆弾が命中しても、沈まず何日も漂流していたそうです。原因の一つは海水より軽い油が浮力材の効果を発揮したのでしょう。麦などを積んだ穀物輸送船なども沈みにくいそうです。
ISHI
- えーと、遅くなりましたが・・・。
『丸』誌昭和62年1月号に「自衛隊事件史 第十雄洋丸を撃沈せよ」という記事が掲載されてます。参考までに、どうぞ。
ツカドン