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804 太平洋戦争時の空母建造計画で私が海軍の上層部なら「艦橋なし、(レーダや通信設備、艦隊指揮は戦艦または旗艦となる空母のみに)対空兵器なし(直援機で防空)、最高速力は28ノットぐらい(空母加賀も低速だし流星や彗星が発艦できるくらいの速力)、装甲はできる限り薄く(1発の魚雷命中で大破または沈没するぐらい)、ただし搭載機数だけは80機以上、建造期間をできる限り短くするため同型艦を大量に生産もちろん省略できるものは省く。」空母を造ろうと考えますがこの考え方はどこが問題なのでしょうか?(実際の太平洋戦争時の空母は私の考えとはまるで違うし、私の考え方は間違っているんですよね。)
素人

  1.  比較的近い考え方の案は存在します。
     ミッドウェー直後に提案された航空本部案の簡易型の空母案がそれです。
     防御は最低限で甲板舷側防御は無し、搭載機は戦闘機24、艦爆兼艦攻24機、艦偵6機。対空兵装は機銃を可能な限り搭載し、高角砲は装備せず。駆逐艦主機により27ノットの速力、飛行甲板長230m。爆弾72発のみを搭載し、魚雷は通常搭載せず。
     このような内容を当時の大西瀧二郎航空本部総務部長は起案しています。
    BUN

  2.  海軍きっての航空派、大西提督此処にありといった空母ですよね・・・しかし、
    これは艦本の「良心」によって否定されてしまったと。
    tackow

  3. 私に近い案があったのですか驚きです。
    「良心」と言われるとそんな危険な艦に兵士を乗艦させるわけにいかないと言う事でしょうか?海軍の上層部は神風特別攻撃隊は認めているんですよね?
    質問者

  4. 特攻を認めた時とは時期・情勢が異なるため、比較はできませんが。

    どっちかというとキワモノな提案に艦本が「こんなヘンテコなの造れるか!」と
    叫んだのではと思えます。
    憶測ですが。
    勝井

  5.  そういうことだと思います。艦本としてはもっとまともな空母を造りたかった
    のでしょう。
    tackow

  6. 非情な事を言いますがカミカゼ攻撃なら死ぬのはその搭乗員だけで済みます。しかし上のような空母の場合飛行機の整備士、その艦を運用するその他大勢の兵員を一瞬で死なす可能性があります。艦の乗組員はそれぞれがその分野のスペシャリストでその養成には金と時間がかかります。ハガキ一枚で何人でも補充できる歩兵じゃないのです。ましては戦時中ではそのようなスペシャリストの損失を抑えたいというのが本音でしょう。こうしたことを踏まえると一発轟沈の可能性のある大型空母よりもある程度のダメージに耐えられる中型空母を建造するというのが常識というものでしょう。
    Alphabeta

  7. そうでしょうか。マクロ的に見ると、ミッドウェー後は海軍航空隊が母艦航空隊主体から陸上空軍へと変貌していった為に航空本部案の空母は採用されなかったと見ることも可能なのではないでしょうか。
    BUN

  8. 6番、一発轟沈の可能性の高いのは爆弾庫のみの軽防御の航空本部案ではありませんか?しかも、この提案の前文にある用法からすると、この母艦の乗員が海戦後に生き残れる可能性は従来型空母に比べて実に少ないように思います。
    BUN

  9.  でも、この空母はミッドウェイの戦訓から、被弾→誘爆を極限しようとした形
    跡もあるんですが・・・

     ただ、新設計の空母よりは既存の雲竜型の方がなにかと良かったのかもしれま
    せんね。
    tackow

  10. 勉強になりました。
    質問者

  11. 福井静夫氏の「造艦技術の全貌」を読むと

    19年にいたり、絶望的な戦況を挽回せんと、15000トン、30ノット、8万馬力、30機(内半数は露天搭載)
    エレベーター1基、格納庫1段、コンクリート舷側装甲、対空防御は機銃のみ、という簡易空母を10ヶ月で完成させようという
    案があったが、細部設計までいたらなかった。

    という記載があります。この時期、建造上のネックは機関製造能力なので、上の8万馬力は中途半端で陽炎型主機を
    1〜1.5組のつもりだったのでしょうか?
    Navy

  12. ありがとうございます。
    質問者

  13.  ”しまね丸”が一番近いのは?
    ペンギン


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