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822 魚雷対策として、舷側から離れた位置にネット・板状の遮蔽物を垂らしとけば良かったのに、と思ったんですが、聞いたことがありません。どうしてでしょうか?

桃石

  1. んん、それはほぼ全ての前ド級戦艦とド級戦艦が実施しています。世の中、思いつく知恵は大概実行されたことがあるのです。
    BUN

  2.  太平洋戦争中にも日本海軍が米潜水艦による商船の被害を減少させるため、航走時に
    使用可能な魚雷防御網の研究・実験を行なっていますが、良好な結果を得られなかったため
    中止されていますね。
    大塚好古

  3. そして歴史は繰り返す(笑)ワタクシに唯一、汚点があるとすれば、対艦ミサイル用軟回収防護ネットの研究です。無理やりやらされたんだが、ほんとにま
    あ、基礎見積もりするにも力が抜ける…。
    sorya

  4. 中東戦争か、イラン・イラク戦争か忘れましたが、対艦ミサイルの脅威からタンカーを守るために、海水を汲み上げて船体側面からカーテン状に散水(ウォーターカーテン?)したという記述をどこかで見たような気がするんですが、なにか効果があったんでしょうか?(初期のエグゾセなら欺瞞できるのかな)
    ガンヘッド

  5. 取りあえず、実際に使われた魚雷防御用のネットはここで見て下さい
    http://www.ukans.edu/~kansite/ww_one/naval/nets.htm
    中々凄い事になってるのが判ると思います

    SUDO

  6. 皆さん、レスの数々ありがとうございます。
    前世紀初頭には標準的な装備だったんですね。
    以後、何度となく浮かんではボツになっている...
    では、この防御策が流行らなくなった理由はなんでしょうか?
    イ)魚雷を防ぎきれない。
    ロ)速度低下等のデメリットが大きすぎる。
    ハ)高くつく。
    ニ)模型映えしない...
    桃石

  7. 答え

    ホ)航行中に使えない

    SUDO

  8. ちょっと出しゃばり

    >イ
    塩水に漬けたり、空気にさらしたりで、塗装もろくにできないのですぐに錆びます。故に魚雷が当たったら簡単に破けたなんて話もあります。

    >ロ
    損害などで垂れ下がるとスクリューに絡む恐れがあります。

    >ハ
    タダでは作れません。特に展張用のブームを装甲鈑に取りつけなければならないので厄介です。

    >ホ
    初期のものは全周に巡らせたので、動けませんでした。両舷に船体と平行に垂らしたものは、なんとか低速での航行が可能でしたが、速力を上げると索が切れるか、水面に浮き上がってしまって使い物になりませんでした。

     基本的には仮泊地で使う前提で、根拠地であれば固定された防潜網のほうが便利で有効です。洋上での艦隊戦闘ではまったく使えないのですが、低速型が採用されたのは、敵地での対陸上砲撃作戦なんかで、水雷艇などの奇襲から身を守るためでした。第一次大戦のガリポリ作戦では使われています。
     ジュットランド海戦で(ロ)のような戦訓があったために撤去されています。

    志郎

  9. >6.イも有りかと!!
    今で言う、対戦車HEATに於けるタンデム弾頭の様な、二段がまえの方法が発明されたそうです。 
    ”破網器”と言って環状のカッターが魚雷先端に少量の火薬と一緒に取り付けられ、
    防潜網に衝突した衝撃でこの火薬を発火させ、その力で環状カッターを前方へ突き出し
    防潜網を破る理屈だそうです。 もっとも本格的に実用化する前に、防潜網自体が、
    今回、皆さんが述べられている理由で廃れてしまった為、出番は無かったとの事。

    軌跡の発動機?誉

  10. >9.”防潜網”じゃなかったですね。 ”魚雷防御網”でした。

    軌跡の発動機?誉

  11.  我が海軍では魚雷防御網を止めた理由として、航行時の抵抗の大きさと敵弾
    (至近弾等)での損傷の可能性が大きい事をあげているようです。
    tackow

  12. >11 敵弾(至近弾等)での損傷
     ジュットランドでの戦訓では、舷側装甲に命中した敵弾が、貫通せずに鈑面で爆発した場合、影響が大きかったようです。
     破片によって網を載せている棚などがもぎ取られてしまい、ズルズルと落下したとか。巻いた網に直に当たっても、網の中で爆発でもしない限り、たいしたことにはならないようです。
    志郎

  13. >12
     我が海軍は実に良く戦訓を研究しているので、多分、ジュトランドの戦訓
    を参考にしたのだと思います。
    tackow

  14.  と、ここまで来てなんですが、実は我が海軍が大戦中に防御網を研究していた
    みたいです・・・

    素材:3.2o鋼線7本撚り、これを径400oのリング状に組む。これで、雷速45ノットの魚雷を阻止可能。

    昭和17年から18年にかけて西貢丸にて実験し、それによる速力の低下は以下の通り。

    単船時    防御網曳航時
     9ノット   6.3ノット
    11ノット   7.3ノット
    13ノット   8.9ノット

    なんでも、昭和20年春頃から量産されたみたいですが、詳細は不明です。
    tackow

  15. ↑あれ、実際に作ったんですか(^^;。堀元美先生の本に「テストしたが結果良好に非ずして中止」
    みたいな事が書いてあったように記憶していたんですが…。知って驚く意外な事実ですねぇ。
    大塚好古


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