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870 「級」と「型」は、どのような基準で使い分けるのでしょう?
satoski

  1. 個人の言語上の美意識に基づいて使えば良し。
    旧軍の文書でも両方の用例があります。
    でも、個人的には日本艦に「級」をつける人間は嫌いです。
    敵国艦船研究家も最近意見が揺らいで来ています。
    BUN

  2. 「級」と「型」って確かに明確な定義はないんですよね。本によっても違うし…。

    無限

  3. 雑誌「世界の艦船」などでは、ロシア(ソ連)、中国等の艦艇について西側の付けたコードネームで型式を表す場合「型」を(クレスタ型、ヴィクター型など)使用。それ以外は「級」と使い分けています。また、元の英語で「type」とかかれてる場合(「Type 23」など)も型。旧海軍や、海上自衛隊の艦艇も「型」としています。
    (N)

  4. やはり級はトン数や主兵装を絡めて使った方が自然な気がします。
    「5500トン級」ならわかるけれど、例えば「陽炎級」と言った場合、それに「夕雲」は含まれるのか?或いは「陽炎級」と「夕雲級」が並立するのか?等、どうも言葉として不自然な気がするんですよ。「級」と「型」は単純にクラスとタイプと訳せないのではないか、と。
    やはり、日本は「千代田形」以来「型」だよなぁ、と思う次第です。
    BUN

  5. 「級」を「クラス」、「型」を「タイプ」の訳だとすると、「級」は単に形式を示す「型」とことなり、それぞれに名誉をともなう階級(?)を示唆することになると考えます。つまり「大和型」を「ヤマト・クラス」と呼んでも失礼に当たらないが、「アイオア・クラス」を「アイオア型」と呼ぶのは、礼を失することになるかと存じます。ちなみに、米国海軍で正式に軍艦の「クラス」が規定されたのは1858年6月12日だそうです:
    http://www.history.navy.mil/faqs/faq63-1.htm
    なお、海上自衛隊のサイトでは、自衛艦の分類は日本語の「型」を英語で「クラス」と訳しています:
    http://www.jda.go.jp/JMSDF/data/equip/index.html
    航空機の分類などは単なる形式だけですので「タイプ」で充分でしょう。BUN様に逆らうようで恐縮ですが、大塚好古様、こんな感じで区別するのはいかがでしょうか?
    少年タイフーン

  6. 異論は当然あるでしょう。元々どちらの用例も存在しますから。
    でもね、級や型より「アイオワ」を「アイオア」と呼ぶのは「アイオワ」が怒るヨ。
    BUN

  7. BUN様。反逆罪で絞首刑でも当然のところ、ご丁寧なご訂正をいただき有り難うございました。何年英語を勉強しても、未だに「W」の発音ができないのが見事に露見いたしたのに、自分自身でもあきれております。ゴメンナサイ!

    ところで、航空機で「級」を使うべきなのはどんな場合でしょうか?「2000馬力級の戦闘機」なんていうのは可ですよね。これと反対に、「超弩級」のかわりの「超弩型」は日本語でも絶対に不可でしょう。

    日本語では原則「型」、これの英訳は通常「クラス」、しか「逆は真ならず」というところでしょうか。
    少年タイフーン

  8. ふうむ。
    特に決まっているわけではないのですね…。
    個人的には「級」のが響きとして好きなんですが、最近自衛艦情報によくふれているせいか、「型」のほうが耳になじむようになって来てます。
    satoski

  9.  少年タイフーン殿の言われる型式で問題ないと思います。因みに私は日本艦は周囲にあわせて
    型表記にしています(時々無意識に級表記しているけど(^^;)。その他の国の艦艇は基本的に
    級にしていますが、Groupを級扱いにして、Classを型扱いした方がしっくりくる感じに
    なる場合もあるので(ヴィクター級、ヴィクターIII型という感じですね)、級・型の表記
    については、こうしないといけないとは言い切る事はできないな、と思っております。

     蛇足ながら、アメリカも古い公刊資料の中でClass/Type表記が混在しています。余り級・型の
    表記で目くじら立てない方が気楽で良いな、と思う今日この頃(笑)

    大塚好古

  10.  昔の話で恐縮ですが <それしかできない。

     一次大戦の頃あたりまでは、駆逐艦あたりで、「型」ではなく、「級」としか表現しようのない形態で建造されているものがあります。
     造船所へは要求性能の提示だけで、詳細設計はまったくあなた任せだったので、武装が同じである以外は、寸法から排水量、主機性能、煙突の数までことごとく異なる艦が、同じ「クラス」として造られていました。

     これには共通した「型」がありませんので、どう考えてもそうは呼べません。イギリスの駆逐艦に顕著です。強いて言うなら、「級」の中に「型」があります。
     二次大戦でも、イギリスのコルベットやアメリカの護衛駆逐艦に、似たような建造様式があったように思いますが。
    志郎

  11.  原子力の分野では、普通の水を「軽水」(重水と区別するため)と呼びますが、
    柳田邦男氏は、こういう、「なんでもないものをわざわざ難しく言う」ことに批判的で、
    「零戦燃ゆ」では、「排気タービン」の代りに「ターボ過給器」、
    「液冷」の代りに「水冷」という言葉を使っています。

     どうしても「級」と呼びたいところ以外は、
    普遍的な言葉である「型」を使った方がいいような気がしますね。

    どんべ

  12. >10
     戦前/戦中の英海軍の場合は確かに同一Class内にサブタイプが発生した場合、
    「Hunt Class Escort Destroyer(TypeII)」という案配の表記をしますね。
    故に志郎さんの言われるClass(級)→Type(型)というのが成り立ちます。
    ただ戦前/戦中と戦後でClassとTypeの扱いが違うという問題もありますが(今だと
    昔のClassの意味でTypeを使い、サブタイプができるとBatch表記しますので。
    因みに今の米式に今の英艦を類別すると「Type 42 Class Guided Missile Destroyer」
    という表記になるのでややこしいことこの上無しです)。

     上と同じような場合米海軍の表記法は異なるという問題もあります。戦前/戦中の
    米海軍は上のような場巧ype→Classという表記をしています。実際に
    「186-347 Type Destroyer(Clemson Class)」や
    「New S Type Submarine(Electric Boat Build S Class)」という表記が戦前/
    戦中の米海軍公刊を含む関連の書類書籍で散見されますが、逆はありませんので。
    (最近使われる事があるグループ表記は戦後の研究家が作った言葉みたいですね)

     てなわけで、Class/Type表記は深く考えるのはやめましょうよ。
    正確に表記すると英米でごちゃごちゃになりますから。
    大塚好古

  13. そう、日本でもド型艦という表記は有り得ますし、何より私達がポストジュットランド「型」という言葉を使っています。5500トン「型」もありますし、型と級に意味の差を見出すことは困難なのです。
    で、ここからは、個人的感想ですが私は現在「元々意味が無い事に、勝手に意味を付与して使用するのは恥ずかしい。」と思っています。一番使われた自然な用語を使えば良いのです。
    BUN

  14. BUNさまや大塚さまのおおせのとおり、英語でもクラスとタイプは適当につかわれているのですね。Warships1に「5つの級にわかれた12隻のスタンダード・タイプの戦艦」:
    http://www.warships1.com/W-Tech/tech-071.htm
    という文章(著者は全く存じ上げませんが)がありました。別に、Class(級)→Type(型)ともかぎっていないようです。知ったがぶりはやめて、5や7など、すべて取り消させていただきます。ご教授、ありがとうございました。
    少年タイフーン


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