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934 英海軍、「インヴィンシブル」級V/STOL空母は実際のところ英海軍自身、諸外国ではどのような評価がなされているのでしょうか?
ガンヘッド

  1. 「見栄」とか「ないよりまし」という意見がきそうな(汗)。
    自分の考えとして、本当は正規空母造りたかったが国内での不要論、財政難から仕方なくV/STOL空母にしたが、いざ実戦となると意外に役にたった。というところでしょうか?(結論としてないよりましか)
    ガンヘッド

  2. とにもかくにもフォークランド紛争という実戦でのプルーフが済んでいること、
    そしてインヴィンシブル同様のV/STOL空母が各国でその後相次いで建造されたこと、など、
    非常に肯定的な評価が与えられているものと思います。

    紛争前の英海軍では本級のうち1隻はオーストラリアに売却予定だったのですが、
    紛争後この話は帳消しになり、追加建造さえ行われているのですから、
    ロイヤルネイビーにとっても重宝な艦と評価された証左といえませんか?

    ただ、紛争前にどういう評価だったか、については僕は知りません。
    勝井

  3. >2
    結構良い評価されてるんですね。
    私も艦隊防空、上陸支援を主任務と考えるなら十分な能力だと思います。正規空母と較べる事自体が間違いですね。
    でもイギリスは未だ正規空母造りたがってるようですが(次期空母案の一つのユーロファイター2000搭載5万t級中型空母)、きっとボツになると思います(もうなったのかな?)。

    ところで、軽空母でよく問題とされているAEW機(ヘリは別として)の欠如ですが、現在西側で唯一の固定翼AEW機、E-2Cの離着艦には何m位飛行甲板が必要なんでしょうか?
    ガンヘッド

  4.  勝井山…、インヴィンシブルが紛争後売却予定が取りやめられたのは事実だけど、
    あとの認識は間違っていると思いますよ…。アークロイヤルの起工は1978年、イタリアの
    ガリバルディが起工されたのは1981年でいずれも紛争前の起工。スペインの空母は
    紛争前からAV-8Aの母艦として運用されていた空母の代艦なのでこれも紛争とは関係なし。
    唯一計画が紛争後のVSTOL空母はタイ海軍のあれだけど、あれは見栄のために建造された
    ようなものでしょう。決してフォークランドの結果から各国がVSTOL空母の建造を目論んだ
    わけでは御座いませぬよ。

     あと売却を取りやめたのは空母任務に使う場合あのクラス1隻だけでは役に立たない、
    という戦訓があり、有効な戦力として活用するには常時2隻体制を維持する必要がある、
    という認識ががあったためだというのも事実。英海軍の正直な感想としては「本来の計画で
    あるCVS(H)としては充分な能力を持つが、支援空母として使うには役不足」というところだと
    思いますよ。実際近年NATO艦隊と共同で紛争地域で哨戒任務に就いた際、あの程度の航空機
    搭載能力では役に立たないから代艦がそれなりの搭載機数を持つ4万トン強の大型艦とされた
    訳だし。
    大塚好古

  5. フォークランド紛争のとき、もしイギリスがカタパルト装備の通常型空母を廃止していなかったら、アルゼンチンはフォークランド侵攻を企てなかっただろうという説がありましたが。
    アリエフ

  6.  基本的に英国海軍が固定翼機を運用可能な空母を全廃したのは国防政策上の転換が理由なのでしょうが、英国海軍が航空母艦に対して弱気になっていたのも大きいのではないかと考えます。
    tackow

  7. >↑
    他国とイギリスとではNATO、多国籍軍参加時に求められる任務が違うので、V/STOL空母では役不足になってきたという事でしょうか?

    それからJSF・STOVL型の開発費の投資を了承した英軍は、未だSTOVL型にするか、CTOL(空母搭載型)にするか迷っているそうですが、英軍にとってどちらがいいのでしょうか?
    ガンヘッド

  8.  CVA−01が沈没した後、航空機運用能力があるフネの建造計画が立ち上がったのは「ハリアー」が海のものとも山のものとも判らなかった頃ですから、「仕方なく」V/STOLキャリアーを建造した訳ではありません。「使えればラッキー」程度の期待しか無かったのでは?現に、インビンシブル型にハリアーの搭載が決まった時点でもその搭載機数は5機程度でしたから、経空脅威が小さい戦場での防空用途程度の役割だったのでしょう。
     その意味からすればフォークランドでの活躍は「望外」だったとも言えるし、逆に正規空母へのノスタルジーが生まれたとしてもなんの不思議では無いでしょう。将来型空母はインビンシブル型の「後継」として見ると判りずらいのですが、CVA−01の再来と考えると良いのではないかと思えます。インビンシブル型というのは英空母の系譜の中では異端児ではないでしょうか?

     あと、E2Cの運用に必要な飛行甲板長ですが、「シャルル・ド・ゴール」のアングルドデッキ分程度あれば運用可能なのではないでしょうか?
     ただ、E2Cに過度の期待を寄せるのも考え物だと思うのですけど?想定される戦場にもよりますが、E2C+ハリアーでどれだけ有効な艦隊防空が可能なのでしょうか?
    tackow

  9. 確かに空母建造のパイオニア、英海軍から見れば軽空母は異端ですね。例え軽空母でも空母がなくなるよりはマシとの考えなのでしょうが。

    >ただ、E2Cに過度の期待を寄せるのも考え物だと思うのですけど?
    E2Cに過度の期待はしていませんです。フォークランドでも言われたように、AEWはないよりもあった方が良いとの考えですし、シーキングでは心もとないので、E-2Cにだからこだわっていたんです。(英海軍も艦載の固定翼AEWには興味深々ですし)

    >想定される戦場にもよりますが、E2C+ハリアーでどれだけ有効な艦隊防空が可能なのでしょうか
    艦載機の選択肢がハリアーしかなく、艦隊防空しなければいけない場合(例えばフォークランド紛争などの>経空脅威が小さい戦場での防空用途程度の役割)、シーキングAEWより、E-2Cの方がハリアーの能力を生かせると思います。はじめから正規空母と軽空母とを較べてはいません。(それから、前回も申しましたが将来型空母はE-2C運用のみを考慮して大型化を図ろうとしているとも考えていませんので、結論からいうとtackowさんの意見が正しいと思います。)

    それにしても、将来空母構想では英海軍は3案出していましたが、本命というか希望は、CTOL機(ユーロファイター2000)搭載の中型空母(仏空母より少し大きいくらい)なんでしょうね。現在英海軍に求められる要求に対して、既存の軽空母では明らかに役不足となってきてますから。
    しかしながら、いつもの予算難でJSF/STOVL型軽空母(インヴィンシブルより少し大きい位)かJSF/CTOL(アレスティングランディング)型中型空母(仏空母と同程度)に絞られてきてますね。
    自分としては否定的なのですが、V-22AEW実用化と財政難が重なれば次期型も軽空母になる可能性がなきにしもアラズ。(まあ将来型空母も20年後のお話なのでどうなるかはわかりませんね。)
    ガンヘッド

  10.  E2Cは米国の空母機動部隊を有効に防衛するための兵器システムの一環として捉えるべき航空機で、確かに「無いよりはマシ」でしょうけれど、果たして、大いなる期待を抱いて軽空母に積むべき機体なのでしょうか?それの如きはヘリコプターを改造したAEW機で充分だと思うのですが?
     なにせ双発機ですから格納庫内で場所を喰いますし、機体やら電子機器の整備を行う場所も新たに儲けなくてはなりませんよ。

     JSFに関しては、英軍が空爆第一波の尖兵等の目的に空母搭載航空機を用いるつもりがあり、その能力を空母に求めているのならば、結論は見えていると思います。

     でも、JSFのSTOVL型というのはどうなんですか?なんか、30年先もハリアーの改良型を使っている気がするのですが?まぁ、米海兵隊と中小国海軍用途には充分ではないかと思いますが。

    tackow

  11. シーキングAEWとE-2Cとでは性能差が歴然としていますし、艦載機のより有効的な活用を考えれば、各国ともE-2Cは欲しいでしょう。英海軍の将来型空母想像図でもしっかり乗ってますし、仏新型の中型空母でもE-2Cかさばるのに、艦載機の数減らしてでも乗っけたいようですし。

    ガンヘッド

  12. もちろん、2万tクラスの軽空母ではE-2Cの運用は不可能、仏「シャルル・ドゴール」級でも苦しいでしょうが(笑)。
    そういえば仏にもレーダー搭載観測ヘリがありましたね(性能的にはシーキング並)。
    もうすぐ出る(出た?)EH-101AEWも気になりますが(笑)、日本だったらSH-60J改に増槽2本つけて、レーダーはAPARとか。哨戒高度はE-2C並には出来ないですが哨戒時間/距離位なら切迫出来るかも?

    >JSF・STOVL型
    同一要求の基に開発されている筈なのに、CTOLならX-35、STOVLならX-32って性格が明確に分かれてますね。
    あ、そうか、CTOL機重視の米英主導JSFはX-35に決まると、大方の予想では言われてますが、ボーイングX-32は負けたとしても敗者復活の可能性があるのでは?
    米英以外のハリアーユーザーもJSFに注目してますが、いざ自国に導入となると、怪しい軸駆動リフトファン搭載のX-35STOVL型より、ハリアー直系リフトジェット搭載のX-32のほうが安心できると考えれば、もしJSFで負けても他国に販売できる可能性がありますね(そうか?)。だからボーイングは負けた時の生産分担保証を断ったのかも(笑)。
    ガンヘッド


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