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964 戦艦などの艦砲の命中率に関してです。
961にも関係しますが、艦載砲の散布界の大きさは乗員の訓練とかで変化するん
でしょうか?また、方位盤射撃に比べ砲側各個照準は命中精度が劣りますが、
これはどうしてなんでしょうか?

taka

  1. 記録されている散布界は年度の演習毎に変化しています。ですから固定した数値ではありません。砲測照準が精度に劣るのは測距儀の位置等の問題もさることながら、各部署からの測距データを集約しない為であることも大きいのでは?
    BUN

  2.  年度毎もそうなのですが、年度内でも始め頃と終わり頃を比較した場合、終わり頃の方が良好な成績を残しています。
     で、年度末に異動があり、練度がまた少し落ちるという繰り返しであったようです。

     命中精度に関しては1番で書かれている理由等が大きいですし。当然の事ながら、方位盤を用いて射撃した場合、各砲側で射撃した場合に比べて射弾が収束する傾向にあるようです。
    tackow

  3.  結論としては、散布界の広さは乗員の訓練等で「おおいに」変化します。

     で、我が海軍では過去の平均値等からある程度定量的に散布界を捉えており、演習でその数値に達しない艦の砲術関係者はかなり悲惨な目にあった様です。
    tackow

  4. 20センチ砲10門の愛宕級よりも、青葉級6門の方が命中率が良かった(散布界が小さい、だったかな?)そうで、理由として「あんな狭いところに大勢押し込められたからおかしくなってくる」で、生活環境というか人間の疲労度に問題があったという内容が乗員の戦記記録にありました。
    詳しいことはわかりませんが。
    benben

  5. >4
    そうとも言えるし、そうでないとも言えます

    昭和15年乙種戦闘射撃、巡洋艦の結果から抜粋
    平均距離(100m)/命中速度/命中率/散布界平均
    高尾:243/1.02/5.29/294
    愛宕:216/1.98/9.83/322
    摩耶:219/0.00/0.00/409
    加古:188/1.37/13.9/407
    古鷹:187/0.00/0.00/281

    どっちもドッチじゃないかなぁとか思う
    各艦で多少ばらついてますが、この時参加した重巡13隻中
    命中速度、第一位愛宕、第二位加古、最下位は古鷹&摩耶
    命中率、第一位加古、第二位愛宕、最下位は当然↑の2隻

    ちなみに全13隻の平均は
    平均射撃距離209300m、命中率4.05%、命中速度0.714、平均散布界371

    平均以下の結果を出した皆さん
    摩耶、那智、古鷹、熊野、鈴谷、利根、筑摩
    平均以上の皆さん
    高尾、愛宕、羽黒、加古、三隈、ほとんど平均値だったのが最上

    SUDO

  6.  10門艦の散布界が大きい事は色々な要因が絡んでいるので原因を特定するのは難しいのですが。居住性がほぼ同等の最上型の15,5センチ砲の散布界は非常に小さかったので、少なくとも居住性とは関係がなかったでしょう。

     疲労度ですが、演習にはそれなりの体調で臨んだと考えられるので、影響は無かったと思います。
    tackow

  7. >5
     昭和15年度は10門艦に対する散布界の縮小対策が済んでいるのでその様な結果になったのでしょう。
     対策前の命中率、速度は明らかに6門艦の方が上回っています。(でも、某所には就役直後の史料が無いんですよ、困ったものです)
    tackow

  8. 初めて書き込みます。多分、それは方位版射撃の場合、艦橋に据え付けられた
    測距儀を使用するのに対し、砲側各個射撃の方は砲塔に直に据え付けられた測距儀を使用するので命中力が下がるのでしょう。本来、実戦では艦橋上の測距儀が
    破壊されたりでもしない限り、命中精度が悪いので砲側各個射撃は行ないません。理由としては
    1、各個射撃に使用する砲塔に据え付けられた測距儀は艦橋の測距儀に比べ海面の  揺れに対するジャイロ等が欠落している。
    2、戦艦大和型戦艦を除く日本の戦艦、巡洋艦の砲塔は全てが測距儀を据え付けし
      いる訳では無く、砲塔によっては他の砲塔の測距儀のデータを使用する。
    3、艦橋の上に測距儀を置く理由の一つとして、発砲時の爆炎によって砲塔からの
      直接照準は難しくなるからで、各個射撃の場合もろに各砲塔が爆炎をかぶり
      砲塔に据え付けた側距儀では照準しづらくなる。
    以上の理由だと思います。
    伊達邦彦


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