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1459 日本では伊勢級から装備され、前作扶桑級より発射間隔を短縮できた主砲の自由角装填装置。このシステムは、同時期及びそれ以降の戦艦には必須の装備となったのでしょうか?
烈風天駆

  1. 大和の主砲は固定角装填ですし、重巡洋艦でもそうです
    よって標準でも必須でもないと思われます

    SUDO

  2. 自由(俯仰角)装填方式はドレッドノート以前、いわゆる前弩級戦艦カノーパス級最終艦(6番艦)ヴェンジャンスではじめて採用された様式です(12インチ35口径マーク[連装式砲塔砲架BV)。これにより英国式近代砲塔は完成の域に達し、以後第一次大戦のジュットランド海戦でその欠陥が露呈されるまでイギリス艦艇の主用方式として採用され続けます。実際には主力艦では巡洋戦艦フッドまで使用され、次の計画艦G3級巡洋戦艦、N3級戦艦で固定装填方式を採用(共にワシントン海軍軍縮条約でキャンセル)、完成艦では戦艦ネルソンから固定装填方式を採用。条約明け新戦艦キングジョージV、未成戦艦ライオン級が固定式を採用しましたが、英国最後の戦艦ヴァンガードでは第一次大戦中に造られた旧式砲塔を採用したため(急速建造とコストダウンのため)自由装填式を採用せざる負えませんでした。
    戦艦乞食

  3. 日本の場合、日清戦争以降英国に主力艦建造を発注していたので当然英国に準じます。
    前弩級戦艦富士級、敷島級が固定式、三笠が微妙なところでわかりません。香取級以降が自由装填、以後超弩級巡洋戦艦金剛級まで採用。そしてこれが一番の謎なのですが次の超弩級戦艦扶桑級のみ固定装填。固定装填式は当時第二帝政ドイツ、米国などで採用されており、自由装填と比較しての特徴は
    1.構造が複雑。従って大きく重くなる。
    2.構造上、自由装填式より防炎対策が施し易く防御上有利。
    3.自由装填式より装填間隔が短い。従って時間当たりの弾丸発射速度がはやい。
    以上です。英国式技術に基づいていた日本海軍がいかなる理由と経路で、扶桑級に固定装填式を採用したかは残念ながら明らかではありません。おそらくドイツや米国の噂を聞いて実験的に採用したと思われますが、その構造が両国と同じだったのか、もしくは敷島級の改良型なのかそれも判明しません。どちらにせよ日本海軍は固定装填式にメリットを見出せなかったらしく、次の伊勢級以降、八八八艦隊計画艦、金剛代艦に至るまで自由装填式を採用し続けます。
    しかし米英に大幅に遅れながらもジュットランドの戦訓に気付き、重巡洋艦等に固定装填式を採用し、次期主力艦建造にそなえノウハウを蓄積します。そして条約明け、新戦艦大和においてようやく固定装填式が主力艦に採用されたのです。しかし時すでに遅し、戦艦の時代は終わりを告げようとしていました。
    余談ですが大改装後の金剛級から長門級は扶桑級も含め全艦、自由装填式を採用しました。スペースとコストの関係で大和級と同様な固定装填式は組み込めなかったのです。
    戦艦乞食

  4. すみません、12インチ・マーク[BVについて。計画年度はあとになりますがヴェンジャンスよりフォーミダブル級の方が先に竣工しています。従って、設計図上での(自由装填)採用はヴェンジャンスが最初ですが、最初に実用化したのはフォーミダブル級のインプラカブルです。訂正させていただきます。
    戦艦乞食

  5. 混乱される書き方をしてしまいました。
    英国ヴェンジャンスより前と日本の敷島級まで採用された固定装填式はそれ以降の自由装填式の前段階でよりシンプルな構造です。
    それに対し第二帝政ドイツ、アメリカそして大和で採用された固定装填式は、全く違うより優れた構造です。
    老婆心ながら付け加えさせていただきます。
    戦艦乞食

  6. >2〜
    つまり・・・
    単純な固定装填

    自由装填

    高度な固定装填

    と変換していったという事なのですね?

    SUDO

  7. >三笠の装填方式
    富士級まで採用された方式は仰角と旋回角固定ですので一々装填位置まで
    戻さなくてはならなかったようです。
    朝日、敷島が旋回角が自由、仰角が固定式で恐らく三笠も同様だと思われます。

    >スペースとコストの関係で大和級と同様な固定装填式は組み込めなかったのです
    世界の艦船増刊の近代戦艦史では主砲塔が大きくなり過ぎる為に仰角固定装填にしたとあったのですが
    違うのでしょうか?
    他国の戦艦は条約制限もあるので重量増を嫌って固定角装填にしたと思ってたのですが・・・。

    ルージュ

  8. SUDO先生おっしゃる通りです。先生に質問されるなんて恐れ多い!「涙の誓い」「魚雷は大人になってから」謹んで拝読させて頂きました。大いに啓発されました。あぁ、私用でスペース使ってすみません。
    ルージュさん、「近代戦艦史」今調べました。横置きの自由装填式なら確かに過大になります。ただし縦置きなら過大にはなりません。ここは「砲弾の向き」と「装填方式」は分離して考えるべきですね。

    戦艦乞食

  9. うーん、言葉足らず。
    横置き・縦置きというのは弾を弾庫から砲尾へ運ぶまでの過程における弾の向きです。
    改造戦艦の場合、長大な91式徹甲弾の採用でスペースが圧迫され、旧式だがスペース的に楽な自由装填式にされました。もともとの構造が利用できますし。「近代戦艦史」には加賀の装甲厚の誤記などもありますし、100%鵜呑みにしない方が良いかと。
    コロラド級も改装の際、スーパーヘビーシェルに換装できなかったのはスペースの問題だと思います。以上は全て私の憶測ですから正解とは断言できません。どうでしょうか、SUDO先生?
    戦艦乞食

  10. ↑コロラド級の場合、改装予算が出なかったのでSHS対応に出来なかっただけです。
    1930年代初期に
    米艦船局が纏めた改装設計案ではBig5各艦の主砲はSHS対応となる予定でした。
    大塚好古

  11. 条約明け新戦艦ですが、フランスのリシュリュー級(おそらくダンケルクも)が自由装填式です。それでなくても幅をとる4連装砲塔を実用化させるにはこの手しかありません。容積・重量面で有利。防御上不利。
    その点、英国キング・ジョージVは固定装填に(防御上の見地から)固執したあげく両構造のキメラ(合いの子の化け物)になり、さらに4門独立府仰式採用で信頼性ゼロになってしまいました。大戦末期に問題解決などと言われていますが大いに疑問です。
    イタリアのリットリオ級。固定装填ですが構造的には自由装填、おそらく新造時の扶桑と同じ系統と思われます。固定装填のメリットは無いですが自由装填よりさらにシンプルで容積・重量面にメリットがあります。防御上は不利。
    戦艦乞食

  12. うわ、大塚先生まで・・ファンです(節操無い)。私出る幕無いですよ(泣)。
    先生、テネシー級のSHSというとマーク16徹甲弾よりさらに大重量弾の計画があったと考えてよろしいのですね?
    それから私の書いた事、添削お願いします。
    戦艦乞食

  13. すみません、これから仕事で当分帰れません(泣)。
    確かに米戦艦の場合元々、砲弾縦置きですから問題無くSHS導入できそうです。
    それではおあとよろしく。

    戦艦乞食

  14. うわあ、8番でルージュさんにお答えした事撤回します。
    基本的にヴェンジャンスは砲弾横置き、自由装填と、この方法のスタンダードなのですから。
    「世界の艦船」については時々間違いもあるよーという意味ですから誤解無きよう。
    それでは今度こそ失礼します。
    戦艦乞食

  15. ぐあ、凄い事になってる。
    SHSや九一式でちょっと触れられましたが、新世代戦艦の殆どが固定角装填方式を採用しているのは、砲弾の大型化、大重量化への対処という事なのででしょうか?
    それと、第一次世界大戦で露呈した自由角装填方式の問題点とは一体?
    欲張ってしまいました…(謝
    烈風天駆

  16. もう時間無いのですが(泣)
    自由装填式は砲弾と装薬を一セットにして砲尾まで運ぶので、砲弾が重くなってくると装填速度が低下します。そして砲塔中心を、一セットを一度に運ぶための巨大エレベーターが貫いているので砲塔装甲やバーベットを敵弾が貫通した場合、このエレベーター通って敵弾が弾薬庫に直接突入してしまいます。
    固定装填は砲弾と装薬を別ルートで砲尾に運ぶので各エレベーターは小さく細く、危険だが軽い装薬は砲弾が砲尾に着く直前にひきあげれば良いので、自由装填よりずっと安全。各エレベーターの防炎対策やエレベーター前後に防火シャッターを設ければ鬼に金棒です。
    最初からこー書きゃ良かった。それではホントにお達者でー!
    戦艦乞食

  17. ↑12 おお、この質問には確答ができません^^;。

     因みに本によってはMk16AP(1500pds)をSHSとする書もあるんですが、Battleships等では
    「あれはSHSではないわボケ」と書いてありますし、砲塔内の改修なんぞやってる暇が
    無さそうなテネシー様が損傷復旧後の大改装の序でにMk11を搭載してMk16APを積んでますし、
    他の戦艦の例を見ても大規模な改装無しでMk16APを運用できるのも明白なので、わざわざ
    テネシーの改装について新型砲弾対応と書く必要がありません(爆)。

     恐らく米海軍の14inMk11の後に整備される可能性があったノースカロライナ用の
    14in砲はより重量のある砲弾を使う予定だった、と言う話もありますのでそれと同じものを
    積むつもりだったのでは無いかと思いますが、具体的な内容はわかりません(恐らく
    KGVの砲弾と同程度か、それよりやや重い砲弾を使うつもりだったのだろうとは思いますが…)
    大塚好古

  18. >戦艦乞食さん
    うわ、有難うございます(^^;;
    近代戦艦史も古い本ですし最近では参考資料としか使ってません(笑)
    改めてQE級の主砲塔とビスマルク級の主砲塔の図面を見比べて大体判りました。
    確かにビスマルクの主砲塔の方がスペース食ってますね。
    詳細なご説明有難う御座いました。


    ルージュ

  19. >17
    米軍の従来型徹甲弾は、概ね砲口径(インチ)の三乗/1.25(ポンド)です
    (16、14、12、8、6インチで)
    これがSHSになると、砲口径(インチ)の三乗/1.15(ポンド)になります
    よって、単純に計算すると
    14インチSHSにした場合は14X14X14/1.15で約1800ポンド(820kg弱)になるでしょうね(^^;;

    ちなみにKGVの14インチ砲は1590ポンド(721kg)
    またビスマルクの38センチ砲は800kg

    SHSってのは恐ろしいものですな(笑)
    SUDO

  20. でもって追加ね

    米軍の14インチの当初のAPは1400ポンドでした
    これは先に上げた口径の三乗/1.25に合致する数字です
    Mk16APの1500ポンドとは
    砲塔の改修をしなくても耐えられる最大サイズだったのでは無いでしょうか

    SUDO

  21. ごめんなさい、エクセルに代入していた数字の大元が間違ってました(三乗根にしてた)
    従来型は口径三乗÷2前後、SHSは÷1.52です
    14インチ1500ポンドは÷1.83であり、KGVのだと÷1.73になります
    軽量に見えるビスマルクの主砲で÷1.9、米軍の従来型よりは重たく
    また、英軍の15インチだと÷1.74で、KGVの砲弾は極端に重たいのではなく
    英軍の従来の流れから見て自然な大きさだったのかもしれません

    蛇足ですが、日本の91式徹甲弾は÷1.85で、米軍の従来型やドイツのよりは重たく、英軍よりは軽かったといえます

    米独のが軽かったのはもしかすると砲塔構造にも原因があるのでしょうかね?
    SUDO

  22. ↑フォローサンクスです。因みに私が「KGVの砲弾と同程度かやや重い」砲弾だろう、と推定したのは
    1920年代の14in砲の試射でKGVのとほぼ同等の重量の砲弾が使われた事からと、他のSHSの例から
    635kgの旧タイプ砲弾の2割強ぐらい重い程度かな、と推測した結果であります(750〜770kg程度。
    何故ベースをMk16APで考えなかったんだろう<俺。Mk16の2割増だとSUDOさんの計算と
    大体同等の数値になるんだよな(爆))。

     恐らくSUDOさんの言う通り、Mk16APの重量は米の14in砲塔が大規模改装無しで耐えうる
    最大の重量だったのでしょうね。
    大塚好古

  23. >余談ですが大改装後の金剛級から長門級は扶桑級も含め全艦、自由装填式を採用しました。スペースとコストの関係で大和級と同様な固定装填式は組み込めなかったのです。

    省スペースも重量減も機械的な信頼性も固定装填方式が上のような気がするのですが、、、。
    だいたい日本の戦艦の最大仰角が43度にもなっていて、1トンもある砲弾や200kgもある発射薬を抱えたアームで
    砲尾まで降ろして軸線を合わせてランマーで角度43度の傾斜角で押し込むのは現実的ではないような気がします。
    大和の砲塔では46cm砲弾を押し込むランマーのチェーンが砲室の後ろ一杯スペースを埋めており、
    大和とこそ自由装填を採用するとしたら、その機構を上下させるにはバーペット増大しても難しいと思います。

    かつては砲身のような大重量の物体を上下させることが水圧機構の調整が難しく、仰角0−20度なら砲身は任意の角に据え置き
    それより重量の軽い装填機構を上下させる方が機構上容易だった、ということはないでしょうか?
    Navy

  24. >23
    自由角とは言っても日英共に+20度までですので最大仰角での装填は無理ですね。

    ありゃ??warships1.comを見るとヴァンガードの15incMk1/Nは+5度固定角になってますね
    本当はどちらなのでしょう??
    ルージュ

  25. >23
    うぁ、失礼しました、下三行が画面外に切れてて見てませんでした(汗)

    ルージュ

  26.  15inMkI/Nは固定式装薬/弾丸移送ホイストを使用、と手持ち資料にはありますから、
    固定式の可能性が確かに強いですね。そういや昔見た実写映像でも弾と装薬を別々にに上げて
    いました。

     あとリシリューの場合射撃速度を上げるため自由角装填方式にしてますので、自由角方式
    だからといって一概に射撃速度が低下するとは言えない気がします。
    大塚好古

  27. ただ今、帰艦しました。やはり2大巨頭のご出馬で私の出番なくなりましたね。
    >26
    マークI/Nはクィーンエリザベス級とレナウンが近代改装の際、マークIに手を加えた物の名称ですが、手元の資料には仰角増大と防御強化としかでておらず、断面図を見ても、基本構造が大幅に変更されたとは思えません。見る限りでは自由装填式の弱点モロ抱えたままです。またフッドのマークIIもほぼ同様です。
    ヴァンガードのマークI/N RP-2もマークI/Nに準じるとなっております。
    ただ大塚先生が過去映像で御覧になられている以上、ヴァンガードのもののみ大幅に変更された可能性もあるのでしょう。ただ、そうするとドンガラと砲身のみ利用ではカレイジャスとグロリアスの亡霊に祟られる気が・・冗談はさておきそんな七面倒な事するより、KGV用に設計されていた15インチ・キャリバー45マークIIを製造した方がよっぽどいいような。
    それからヴァンガードが固定装填の場合、リットリオ方式つまり新造時の扶桑と同様のタイプとした可能性がありますね。
    リシュリューの発射速度ですが、日本でも扶桑以降固定しきが長らく採用されなかった理由の一つに「発射速度が遅いから」といわれました。自由装填式と基本的に一緒なのに撃つ度、砲身を装填角度にもどしてたらそりゃ遅くなります。と同じ事では?
    戦艦乞食

  28. >19
    実は私も自分で仮想艦を妄想する時、その式で考えていました。SUDO先生と御揃いなんて、ヒデキ感激!(いや、ヒデキなんて名前ではありませんが<おばか)。
    という事はやっぱりヴァンガードはSHSではありませんよねぇ。具体的な数字を「涙の誓い(ヴァンガード編)」で出されなかったのはヴァンガードへの愛ゆえにと私は思っておりますが・・私もヴァンガード愛してますし。
    戦艦乞食

  29. >27他

     リシリューの砲塔は全角度での装填を可能としつつ射撃速度向上のため特殊な形態のラマーを
    採用する等の工夫をしてる様なので、ああ書いた次第なのです(。・_・。)ノ。

     あとヴァンガードは元々日本の35000トン型戦艦に対抗出来る艦として計画された事もあって、
    15inSHSの採用を前提として砲塔を再設計しています。ただこの15inSHSの計画自体が大戦勃発に
    伴って潰れたのか、ヴァンガードは就役中これを搭載した事はありません。
    大塚好古

  30. >29
    大塚しぇんしぇ〜(泣)。リシュリューにそんな秘密があったとは・・・
    すみません。15”Cal45MarkIIも6crh徹甲弾使用になっておりました。
    ヴァンガードの基本計画はライオン級に比べそげな凄いものだったとは思えないのですが。ただ建造中の戦訓を考慮した改設計、不評だった両用砲の自動装填化、役立たずのポムポム砲からボフォースへの変更などにより、構想段階から大きく変貌した大戦艦になってしまったのでは?(勝手な妄想です)
    ただ、そこまで(砲の内部構造)変えるなら砲室とバーベットの並はずれた弱装甲はなぜ手をつけなかったのですか?
    戦艦乞食

  31. >27
    ヴァンガード主砲形式は「15”Cal42MarkI/N RP12」の間違いでした。
    確かに固定式装填に改造されています。ただ以前の自由装填式の場合、高仰角装填時に装填した砲弾が砲尾から抜け落ちる!と言う危険性があったため、+5度のみでしか装填できないように機能を制限させたというのが真相のようです。

    戦艦乞食

  32. >30 砲室とバーベットの並はずれた弱装甲はなぜ手をつけなかったのですか?
    前楯と天蓋が強化されています。フッドと比較して前楯13インチ(フッド15インチ)、天蓋6インチ(フッド5インチ)、バーベット13インチ(フッド12インチ)はフッドよりはマシです。が、ビスマルク(360mm、130mm、340mm)と大差無く、KGVより1インチ減った舷側装甲と合わせてあまりビスを笑えないような・・・
    すみません、本題と関係無いですね。
    戦艦乞食

  33.  ヴァンガードの元計画はKGVの防御をベースにした船体にライオンの機関を乗せるというもので、
    実際防御方式はKGVにならったものです(KGVとヴァンガードの装甲厚は舷側部分を除きほぼ同等)。

     ただスエズ運河の通過制限(水深34ft)から満載時の喫水を減らす必要が生じたため、1941年初頭に
    幅を増大し舷側装甲を減らす、という措置が取られた結果としてああいった形になっています。
    もっとも、その後の水中弾防御力の向上/副砲の防御力強化/近接対空機器の増大によって排水量が
    増大した結果、満載時の喫水は35ftまで達してしまうのではありますが(笑)。
    大塚好古

  34. >33
    なるほど!スエズの件は知りませんでした。何で舷側装甲が劣るのか、4砲塔になった結果などと勝手に納得していたので・・・有難う御座いました。
    わがままついでにもうひとつ! SHSに関して、米国からの技術供与があったのか、英国自身の研究で同じ結論に達したのかも、御教授頂ければ幸いです。
    戦艦乞食

  35.  これも明確な事はわかりませんが、1920年代にアメリカが行った12in/14in砲弾による
    各種射撃試験の結果はイギリスに渡したようです。そのデータをベースにしてイギリスが独自に
    自国用の砲弾を発達させたと捉えれば良いのでは無いかと思います。

    大塚好古

  36. >35
    大塚先生、スレ違いの質問に答えて頂き有難う御座いました。
    さて、過去スレで昭和2年に艦政本部第一部が作成した金剛代艦計画時の我国の多連装砲試案(14インチ・16インチの2・3・4連砲塔)のデータを元に、日本の砲塔は重くないとおっしゃる方がいらっしゃいました。しかし今まで書いてきた通り、そのデータは自由装填式砲塔なので軽くて当たり前なのです。この当時の日本海軍は米独式固定装填の利点に気付いてませんでしたから。
    戦艦乞食

  37. 最後におわびを一つ。
    今までドイツとアメリカの固定装填をあたかも同じ形式のように書いてきましたが、実は別物です。話す上で無用な混乱を避けるためと私自身これらの明確な違いと有用性を説明できないからです。ですからこれから書く事はあくまで私見です。
    図面を見る限り、アメリカ式の方がより優れた物のように思われます。ドイツ式の場合、自由装填式の弱点を一部抱え込んだ煮え切らなさが見受けられます。
    そして少なくともワイオミングの時点でほぼ雛型ができており、この点におけるアメリカの先進性は恐るべき物があります。なぜ彼の国が世界に先駆けてここに到達していたのかわかりません。世界中の笑い者になりながら「2階建て砲塔」なんてものを前弩級戦艦時代から造っていた試行錯誤の過程で見出したのでしょうか?
    戦艦乞食

  38. >36
    あ、それたぶん私です(笑)
    設計思想と世代が異なる結果だったんですね、なる程と納得しました

    SUDO

  39. >38
    ぐわ、とんでもない失礼をば・・・
    ですから超甲巡の砲塔重量と長門のそれが一緒だからとて、攻撃力は上がっても弱点増やす結果になりますから、「41cm砲にした方が良い」等というのは素人考えなのです。

    戦艦乞食


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