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1468 日米の巡洋艦や戦艦の砲を比較すると、日本の砲の発射速度が半分〜3分の2くらいしかありません。
これでは確実に撃ち負けますが、どうして日本は発射速度を上げようとしなかったのでしょうか?
それとも米国の砲の発射速度を知らなかったのでしょうか?

カーフ

  1. ここでいう発射速度って、「単位時間(たとえば分)あたりの発射弾数」です(^_^;;;
    カーフ

  2. WW2限定で行きます。発射速度というのはおそらくカタログデータをご覧になっての事だと思いますが,
    実戦では照準の問題があってカタログデータどおりの発射速度が出せるわけではなかったようです。
    (勿論超近接戦闘になって撃てばあたる状態になれば別。距離一万でデ・モインとやりあうのは…)
    一応日本海軍の射撃方法もとりあえず初弾発射→観測→遠弾か近弾か判定(初弾挟叉なんて奇跡)→指定された射撃速度で射撃となっているようですが,
    光学観測だけの為着弾→修正,射撃→着弾…とならざるを得ないでしょう。
    大和が距離30000で射撃する場合,計算楽にする為に初速1000m/S、仰角30度とすると着弾までおよそ40秒,
    それから観測して方位盤にデータを入れてもっかい測距儀で測定、発砲となるわけですね。
    がっこなので手元にデータがありませんが一分に一発撃てれば発射速度は十分でしょう。
    レーダーがあって距離が常にフィードバックできれば話は違いますが。

    …突っ込み歓迎です(ボソ)
    ”&”

  3. warships1.comで見る限りでは違いますかね?

    米戦艦で毎分1.5〜2発
    日本戦艦で2発前後ですから、現実問題として同等でしょう
    勿論世代や級によって違いますが、大きな違いというほどではないと思います
    おそらく実戦では有為差にはならないでしょう
    重巡洋艦では
    米重巡、3〜4発/分、日本重巡3〜5発/分
    どっちも実戦では毎分3には届かなかったようですが、つまりは同レベルです

    また、カタログ上の射撃速度は構造上の限界性能です
    毎分何発と書かれると大きな差を持っているようにも見えますが
    8インチで射撃間隔20秒〜30秒、戦艦主砲で30秒前後って事です
    何らかの齟齬で10秒ずれたら、射撃速度は1.5倍遅くなることになります
    そして5秒や10秒のずれは演習でも実戦でもしょっちゅうです
    現実的に両軍の射撃速度はこのクラスでは差が無かったと思われます

    日本側が米艦艇の射撃速度を戦争前にどれほど掴んでいたかは不明ですが
    戦闘詳報等には敵艦の射撃速度を詳細に報告しているものもあり
    現実的な実用射撃速度は概ね理解していたのではないかと想像します

    また、過去ログを参照してもらえればよいとは思いますが
    日本軍はそれほどの速射をするような撃ちかたをあまりしておらず(これは射撃指揮の問題も入ります)
    個人的には、それほど深刻な問題と見ていなかったのではないかと感じられます

    どちらかというと、射撃速度と打撃力の不足を訴えていたのは米軍のほうで
    最終的にデ・モイン級の自動装填8インチ砲に結実しますが、これは大戦には間に合っていません

    またブルックリン級以降に採用された6インチMK16は高い射撃速度を持っており
    これと電探照準による流し込み射撃(観測と修正は甘い)は脅威だったと思われますが
    現実には、それが実戦で絶大な効果を発揮したというわけでもなく
    サヴォのように日本重巡に撃ち負けしていますので(射撃速度以前に精度の問題だと思うけど)
    射撃速度がモノを言ったシチュエイションは殆ど無く(勿論高いほうが良いのは事実です)
    撃ち負けるかどうかは、総合的な射撃威力にかかっており
    射撃速度ははその中においては、それほど極端な重要性は持っていないというのが実情でしょう

    SUDO

  4. アメリカの軍艦は砲塔要員が
    日本の倍とかで発射速度が速くなっている面もあるみたいです。
    ななし

  5. まともな砲身冷却装置が無い状態では、6−8インチ砲が3−5発・分で撃ちつつけられるかどうかも不安ですね。
    Navy

  6. >4
    砲塔要員は第一次大戦直後まで米独が英日のほぼ倍でした。おっしゃる通り弾薬供給速度の促進と、もう一つ防焔操作(ドイツの装薬など厳重に保管されてましたから)やダメコン要員としての要素があったようです。
    あとしつこいようですが仰角固定装填の方が自由装填より機構が複雑な分、最初から必要な人数が多かったのでは?(保守・整備を含めて)
    戦艦乞食

  7.  カタログデータ通りには打てない、というのは以前にも書いた事があるのですが。要は、ハード面を別にすれば、照準やらに時間がかかる、という事でもあります。
     その点、割り切っていた(と思われる)米国海軍の場合には、6インチ砲で毎分4発以上という発射速度を発揮していました。同距離同条件における我が重巡主砲の発射速度は毎分1、5発程度ですから驚くべき速度であり。こと発射速度の観点からだけ見た場合、敵国侮り難し。と言えるでしょう。しかしながら、命中率の点では我が海軍の方に一日の長があったため「確実に撃ち負ける」状況に陥らなかったのは幸いでした。

     ただ、最近思うに、我が海軍ではどうも射撃の精度を追求する余り、射撃速度の最大発揮に関してはおざなりになっていたのではないかな?とも感じています。
    tackow

  8. >7
    私も艦砲設計において、日本軍一発必中主義、米軍(砲撃でも)物量主義だと思っています。
    日本の155mm62口径砲と152.4mm47口径砲、あるいは100mm65口径砲と127mm38口径砲の比較はそれを明確にすると思います。砲自体の性能に傑出した日本と、発射速度・砲俯仰速度・砲塔旋回速度などトータルの対応能力を重視した米国。
    水上砲撃ではともかく、こと対空戦闘に関しては米国式が正解でした。レーダー射撃をもってしても一発必中など望めるべくもなく、ただ弾幕形成と言う物量主義のみが効力を発揮したのです。
    まぁ、やっぱり貧乏人と金持ちの発想(もしくは可能な国力)の違いですよね。ただ水上砲戦には別の法則が働くと思いますが、それは他の皆さんお願いします。
    戦艦乞食

  9. >8 「日本の155mm62口径砲と152.4mm47口径砲、あるいは100mm65口径砲と127mm38口径砲」は誤り
    「155mm62口径砲(日)と152.4mm47口径砲(米)、あるいは100mm65口径対空砲(日)と127mm38口径対空砲(米)」
    が正しい文章です。申し訳ありませんでした。
    それから日本は長砲身砲で砲性能を。米国は短砲身砲でシステムを軽量化させ対応時間の短縮化を図った事を付け加えておきます。
    戦艦乞食

  10. SHS弾の場合砲弾が長くなるのでぶれて命中精度が落ちます。だからそれを補うために発射速度を増しているのではないでせうか?
    モーグリ

  11. >10
    そーですよね、モーグリさん。さらに距離が離れる程に命中界の減少が顕著ですから、SHSはヤバイですよね。そこら辺、レーダーと発射弾数で稼ごうと云う考えもあり?
    SHSといったら現れる大魔神の御出座を祈りましょう、ベントラー、ベントラー・・・
    戦艦乞食

  12.  砲弾長が長くなるとぶれて命中精度が悪くなるのでしょうか?

     我が海軍の徹甲弾も八八式と九一式では随分と砲弾長が違いますが、それに起因する命中精度の差は生じていないと思います。

     また、戦車砲なども砲弾長の増大が見られますが、極端に長くならない限りは命中精度の低下は生じないのでは。

    tackow

  13. >12
    確かにかなり微妙な低下でしかありませんが。関係ありませんが91式はボートテイル採用によるブレの方が問題だったようです。
    戦艦乞食

  14. 砲弾長による影響は、実際問題として無かったと思います

    まあ、初速の低さに起因する影響は大きかったと思いますが
    これは射撃速度よりは弾着観測や修正で吸収すべきもので
    実体として米軍艦艇が行ったような観測無視の急斉射はこれに反しています
    精度が得られるなら射撃速度は大きな武器になりますが
    精度が低いなら乱射しちゃ駄目なんではないかと思いますし
    米軍は自分達の射撃精度が低いとは思ってなかったと感じられます

    でもって雑感ですが
    6インチ砲で射撃速度型になったのは「8インチ砲巡洋艦に対抗」したい
    というのが根っこに有るのではないかと思います
    8インチ砲巡洋艦は斉射重量が10t以上になります
    6インチ砲1万トン艦では斉射重量は8割ぐらいになるわけで
    これを補うには射撃速度しかないと考えられます

    また対空砲の場合は
    日本軍も射撃速度重視になっていたと思います
    長10サンチも12.7サンチも米軍の5インチ38口径と大差無い射撃速度を持っています
    米軍の38口径の22発/分は、熟練者・短時間という条件での理論最大値で実用レートは15発で
    実戦では10程度だったし、日本の12.7サンチは射撃間隔の最短は3秒を切ってます、両者の射撃速度はそう変わる物ではなかったのではないでしょうか
    もっとも、半固定式弾薬に体格のよさを考えると米軍の方が有利ではあると考えられますが
    両軍とも対空射撃に対する考え方の根っこは同様のものだったと考えています

    よって、水上戦用のそれとは別個に考えておく必要もあるのではないでしょうか
    SUDO

  15.  アメリカのブルックリン級は6in巡洋艦でも近距離で8in巡洋艦に匹敵する弾量を浴びせ掛ける
    事によって8in巡洋艦に対抗出来る、という思想から整備されています。ただこの思想は一連の
    ソロモンの戦闘によって否定され、米海軍をして高発射速度を持つ8in砲を装備したデ・モイン級を
    整備させる事になります。
    大塚好古

  16. う〜ん、そゆ風にとられちゃいましたか・・・
    確かに89式12.7cm砲も云うほどMk.12・12.7cm砲より発射速度低くないですし、ましてや98式10サンチ砲はさらに向上させてます。
    ただ高角砲がより高い発射速度を目指すのは自明の理ですし、長10サンチの場合減少した一弾当たりの危害半径を補う意味合いが強いのでは無いでしょうか? 長10サンチが危害半径減少のデメリットを負いながら筒径を小さくしたのは、初速増大による最大射高の拡大と共に、砲弾の目標到達時間を短縮し測距時との誤差を無くし命中率を高める事にあったのだと思われます。即ち、一発必中です。でなければ砲身命数を著しく低下させる長砲身採用の意味がありません。内筒交換式にしたとは云え洋上換装は甚だ困難で(って可能なのですか?)一会戦で消耗してしまいそうな長砲身砲は一発当たりの命中率に期待をかけているとしか判断できません。
    翻ってMk.12両用砲の場合(38口径)、前任に当たるMk.12対空砲(25口径)よりは長いですが、Mk.7対艦砲(51口径)より短砲身です。Mk.12にも云える事ですが米海軍が対空砲として短砲身を好む傾向は日本の逆で、ハナから一弾の命中率などあてにしていなくて、兎に角ワイドにできるだけ弾をバラ蒔く必要があると確信しているからではないでしょうか。
    不思議と日本海軍戦闘機と米戦闘機も似た傾向があるような・・・
    戦艦乞食

  17.  単純に「弾を多く打ち込む」といっても、敵航空機との距離と的速を正確に判定しない事には無駄玉をばらまくだけですから・・・例えば、測距儀で目標となる航空機の距離を計測する場合、連続して測距する事は不可能ですから、時間方向に分割して測距しなくてはなりません。当然、一回の測定値で射撃出来る時間には限りがありますし。測距毎に測定されるデータは変化しますから「絶え間なく」敵航空機に射弾を浴びせるのは不可能です。勿論、その限られた時間で射撃速度を最大限に発揮しようとするのは必中主義云々は別として当然ともいえますね。
     
     米国の38口径5インチ砲は砲自体の性能というよりは、レーダー+VT信管とを組み合わせた、優秀な対空兵装(システム)の一環として捉えた方が判りやすいのではないでしょうか?
     そこら辺のシステムとしての完成度と運用能力は、残念ながら、我が国にとって遅れていた部分とも思います。

     我が駆逐艦の主砲たる高角射撃可能な三年式12、7センチ砲は50口径ですが、八九式12、7センチ高角砲は40口径です。これを見る限りでは独り米国が高角砲の砲身長を「短砲身を好む」とも判断出来かねる・・・というかMk12とMk7の関係にも似ているのですが。
     そして、我が海軍が長砲身の10センチ砲を開発したのは航空機の発達を見越しての事でしょうけども。米海軍といえども指をくわえていた訳ではなく。同じ5インチ砲でも54口径へと発展していったのではないでしょうか?
    tackow

  18. う〜ん、みんながイジメルよぉ(泣)。
    自分でもちょっとつらいなぁと思いつつ言い訳してるんで察して下さい(笑)
    ただ皆さん、長10サンチ砲の開発時期など考慮して頂かないと。アメリカの場合かなり早い時期に「弾幕」の概念ができていたのに、日本の場合太平洋戦争開戦後しばらくたってからだと思うのですけど。この場合の「弾幕」は敵機撃墜を目的とするのでは無く、各艦、各対空砲、各機銃の担当エリアをあらかじめ決めておき天空上に文字通り弾丸の幕を形成、敵機の侵入・攻撃意図を挫くというアレです。こういう戦術は貧乏国日本にとっては想定したくないもったいないお化けがでる状況です。
    この時代の航空機の発達は驚異的です。その比較的初期段階で、明らかに長10サンチは「狙い撃ち」もしくはそれに近い事ができるものと仮装敵機を想定していると思うのですが・・・
    米国12.7mmCal54Mark.16ですがこれって対空版SHSでしょうか? 弾丸が重くなったのに発射速度はMark.12並に要求され、現場では不評を買いあまり普及しませんでした。これの場合はMark.12の対水上能力の欠陥を是正する意味合いの方が強かったのと、VT信管のおかげで柄にも無く「狙い撃ち」に色目を使ったのではないでしょうか?また本命の152.4mmCal47Mark.16両用砲は明らかに短砲身ですし。
    こんなとこでいかがですか?許してね・・・
    戦艦乞食

  19. >16 またポカしました。
    アメリカの12.7mm25口径砲はMark.10です。
    皆さんごめんなさい、アイアンボトムサウンドに身投げしてきます・・・
    戦艦乞食

  20. >18.19 うおお、連続コンボポカ(激泣)
    12.7mmじゃなくて127mmもしくは12.7cmですぅ(泣)
    スカパフローで自沈してきます・・・
    戦艦乞食

  21.  全然本題と関係ない気がするごみレスです。

     5in/54口径Mk16は1944年中期以降において米海軍が唯一期待した5in以上の対空砲です。
    1944年末期の時点において、5in/38口径砲は対空砲として能力不足、6in/47口径DPは対空・対水上
    戦闘能力共々性能的に中途半端と認識されており、実際6in/47口径DPを搭載するはずだった
    ウースター級後期建造艦は5in/54口径Mk16(Mk42砲架)を搭載する事が決定していました。

     5in/54口径Mk16搭載艦が増えなかった理由は、搭載が予定されていた大型戦闘艦がいずれも
    日の目を見なかった事と、大戦当時の駆逐艦の船体に搭載するには大型であった事が影響しています。
     戦後になってこれを搭載しても良いような大型駆逐艦が計画・就役し始めた頃には既により高性能で
    ある5in/54口径Mk18(Mk42)が実用化されていた事も影響しているでしょうね。

    大塚好古

  22. >21
    6”/47DP・Mk16 47.6kg  853 mps 射程21,473m 射高23,881m 12発/分 
            俯仰14.8度/秒 旋回25度/秒 連装砲塔208.5トン
    5”/54AA・Mk16 31.384kg 808 mps 射程23,691m 射高23,691m 15発/分 
            俯仰15度/秒  旋回30度/秒 単装砲塔33トン
    重量で5”/54AA連装砲塔のデータがなかったものでご勘弁。それでもこれだけ性能が接近していて重量が3倍もあったら誰も6”/47DPは選びませんね。
    >18 また本命の152.4mmCal47Mark.16両用砲
    ここは私の明らかな間違い。大塚先生御指摘ありがとうございました。
    すみません、ツーロンで自沈してきます・・・
    戦艦乞食

  23. >22
    6”/47DP・Mk16 最大射程23,881m 最大射高14,630m
    5”/54AA・Mk16 最大射程23,691m 最大射高15,728m
    が正しいデータですぅ(爆涙)
    皆さん信じて!ネタじゃないんです、私がアホなだけです!
    モンテビデオ沖で自沈してきます・・・
    戦艦乞食


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