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1607 艦砲には、一般的にマズルブレーキが付いていないようですが、これは、どういった理由からでしょうか?
ある

  1. 質問者です。私的には、下記のように勝手に推測しているんですが、間違っているでしょうか?あと、他になにかありますか?ご教示頂けると幸いです。
    1)マズル・ブレーキの効果である反動の軽減が、艦搭載砲にとっては、それほどのメリットがないこと
    2)マズル・ブレーキによって、射撃時のブラストが側後方に広がりますが、
    これが、デメリットになる可能性があること(甲板に剥き出しの対空砲要員に被害が出る?)
    3)マズル・ブレーキが弾道性能の低下の原因になる可能性があること

    ある

  2. 巡洋艦以上の主砲に関して言えば(2)です。

    主砲発砲時の爆炎・爆風というのはそれはもう凄まじく
    十分な対策がなされていないと、クレーン・内火艇・艦載機といった設備を
    破壊してしまいます。
    (長門型の艦橋が七脚楼になったのは、従来の三脚楼では41cm砲の爆風に
    耐えられないと判断されたからです。)
    マズルブレーキの採用はまず無理でしょう。

    また前述のような理由で主砲発砲時には甲板に人はいられません。(退避します)

    高角砲クラスに関しては・・・すいませんわかりません。
    (密集しているから?)
    Ta

  3. ↑追記
    (1)(3)についてもよくわかりません。m(_ _)m
    Ta

  4. 戦車でマズルブレーキがついているのは、反動で車体がずれるのを防ぐためです。艦載砲では、揺れようがなんだろうが関係ないですから、ついていないです。(もともと不安定)
    富士

  5. 大きいというタイガーII型でも70トン、小さいといわれる駆逐艦でも2000トンというあたりも大きく関係してるのではないかと。

    軍艦の場合、反動を受け止める重量がけた違いに大きく、砲塔の容積も大きくとれるのでマズルブレーキで反動を弱めたり、後座量を小さくするメリットがあまりなく、逆に発射ガスの構造物や一斉射撃時の他砲弾への悪影響、砲身重量増加やバランスの悪さによる旋回性の低下などのデメリットの方が大きいのではないでしょうか。(同じ重量増加なら駐退機を強化したほうが良い?)

    OTOメララ76ミリ速射砲は艦砲には珍しくマズルブレーキが付いてますが、こちらはミサイル哨戒艇に搭載できるほどコンパクトですから、システム全体を軽量化するメリットが大きく、76ミリ程度では発射ガスの影響もそれほどではなかった(単装なので他砲の砲弾に干渉することもない)のでしょう。

    SAW

  6. 艦砲でも、近年主流の軽量速射砲には砲口制退器の付いている物が多いですね。
    (N)

  7. 英国の114mmにも付いていましたっけ。
    フォークランドの時には、航空機にはあまり当たらかったようですが。
    SAW

  8. ところで、4番の「車体のずれ」というのは艦砲での「揺れ」と対比されているところを見ると照準が容易になるという意味合いで使われておられるのでしょうか。
    そういう意味合いであれば、アサルトライフルはともかくとして戦車砲の場合は、それほどの影響は出ないような気もいたしますが。
    又、文字通りの「ずれ」という意味であれば、戦車と軍艦のプラットーホームとしての重量差に帰結するような気がするのですが。
    SAW

  9. 補足
    とあるサイトによれば米海軍が戦時中に使用した5インチ38口径砲が重量21トン、現用のMk45・5インチ砲も21トンの重量だそうですから。
    砲自体も戦車なんかに比べると大きな重量を許容されてるような感じですね。
    SAW

  10. 私見−−−−艦砲(一般に大口径砲)にマズルブレーキが付属されていない理由。
          (要塞砲、列車砲 等 比較的大口径砲も含む)

    1.弾丸発射反動力に対抗する、砲身、砲架、砲塔 等の重量が大である。
      それに対し、近年の艦載速射砲は、弾丸初速が向上しているにもかかわらず、砲廻りが非常に軽量になり、
      マズルブレーキが必要になった。
     *総合して、みなさんのレスと同様ですね。後座衝力の処理が大口径砲は楽。

    2.構造的に弾帯にて砲身内定心させている、且つ、弾丸重量大 の大口径砲は、弾丸離軸角が大きく変化し易く、
      マズルブレーキに接触し易い。

      ・弾丸離軸角:砲口離脱時点での、砲身軸延長線とのズレ角。 大げさですが、砲口離脱時の瞬間、
             弾丸の尻が砲口最先端で引っ掛かり、弾丸飛翔方向が、砲身軸延長線からずれる事。

    3.艦載連装砲(2〜4連)にては、マズルブレーキによる横爆風が、隣の時差発射弾丸弾道に悪影響を与える。

    等々 考えてみました。

    軌跡の発動機?誉

  11. みなさん、ご教示ありがとうございました。大変、勉強になりました。

    最近の軽量速射艦砲には、マズルブレーキが付いているものが多いですね。言われるまで、気づきませんでした。また、陸軍砲でも、マズルブレーキがついているのは、米国開発の自走砲M110A2の203mmぐらいまでですね(それ以上の大口径砲でマズルブレーキがついているのは思いつきません、ありますか?)。この砲もA2型になってから、マズルブレーキがつきました。ということで、艦砲が比較的大口径であることも、理由の一つようですね。
    まあ、近年は、これより大きな火砲が造られることがほとんど無いからなのかもしれませんが(笑)。現代の技術なら、大口径砲のマズルブレーキの開発も可能なのかもしれませんが(笑)。
    ある


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