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1793 第二次世界大戦時の日本の空母についての質問です。
日本の空母に装備された高角砲は加賀(と伊吹)を除いては実際に両舷射撃が出来なかったと聞きます。アメリカの空母だとしばしば艦橋の前後に高角砲が配置されているのが目に付き、敵機が片舷から進入してきた場合、効率よく砲火を浴びせられるように思い、それに比べ日本空母の配置法は非常に非効率なもののように写真を見るたびに感じます。戦艦等の船体の流用や条約下の制限といった状況の中でトップヘビー化を極力避けるため、といった理由なら分からなくもないのですが、条約後の無制限に設計できた空母までがスポンソンを低く置き、片舷射撃に徹している理由が分かりません。なにか日本海軍の射撃法・理論等に特殊なものが有ったのでしょうか、もしくはそうせざるをえない制約が日本空母の構造にあったのでしょうか。ご存じの方よろしくお願いします。
うけ

  1. 艦橋構造物をデカくしたくなかったんじゃないかと。
    これらの構造は飛行機にとっては気流を乱す邪魔者でしかないです。
    勝井

  2.  龍驤も出来ますし、大鳳以降の空母は全て両舷射撃できますよ(確か雲龍型は、このために
    高角砲部分の飛行甲板を飛龍より大きく切り欠いたはず)。

     …記憶モードなので、詳しい方突っ込み御願いします。
    大塚好古

  3. >2.
    まあ一定以下の仰角ではできませんけどね、さすがに。
    勝井

  4. 大塚さんが仰られたように、スポンソン配置でも反対舷側射撃は可能です。
    高角砲の任務特性から考えても超低空を突っ込んでくる雷撃機相手で無い限りは問題無い程度の仰角を取る事が可能です。
    また米空母の艦橋前後の配置は水上戦闘を意識したレキシントン級の8インチ主砲配置を踏襲したもので、本来広く使うべき飛行甲板を砲に使ってしまう時点で古い考え方であり非効率的です。
    勿論、同じ大きさの空母に対空火力を付与しようとしたら、舷側以外に甲板も使うのは理に叶っていますが、その分主要機能である飛行甲板の面積は縮小するのです。

    そして、米国でも大きくない空母や、戦後の空母では甲板に高角砲は装備していません。
    敢えて言うなら、エセックス級等の高角砲配置は非効率的だったのです。

    SUDO

  5.  隼鷹・飛鷹でも両舷射撃はできたはずです
     CV-2 Lexington 級やCV-9 Essex 級の艦橋前後の高角砲配置ですが あれは 発砲時の爆風が甲板上の駐機に良くない として 次のCVB-41 Midway 級は舷側配置になりました
    セミララ

  6.  エセックス型よりも前に就役した翔鶴型ですら限定的ながら反対舷への射撃が可能ですから「我が海軍が反対舷への射撃を考慮していない」とはいえないでしょう。指摘のあった飛鷹型などは、射撃指揮装置の装備位置からして反対舷への射撃を考慮していると思います。

     但し、改装空母などにはトップヘビーを嫌ってか(?)反対舷への射撃が事実上不可能なものもありますね。
    tackow

  7. 回答をいただき、どうも有り難うございました。
    しばらく前から疑問であり続けた事が、やっと氷解しました。
    空母の構造としては、極単に超低空侵入の飛来機以外への両舷射撃を日本海軍はしっかりと考慮の中に入れており、スポンソン配置でもその効力
    は発揮できていた、ということですね。私は単純に飛行甲板よりも下に高角砲の装備位置があることから、日本空母の多くは「片舷射撃」に徹しているのではという疑問を持っていたのですが、高角砲の仰角の特性、飛行甲板の切り裂き、等の構造から、両舷射撃の可能性も加味した設計が日本空母もしっかりと施されていたということに気付きました。

    どうもありがとうございました。
    うけ


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