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2276 一般に知られている性能表では掲載されていない(いわゆる「帳簿外装備」とでもいうのでしょうか?)兵装とは、艦種によってどんなものがどれくらい装備されていたのでしょうか?
私の知っている限りでは緒戦期の「赤城」艦橋あたりの7.7mm機銃数丁程度しか知りません。ご教示お願いいたします。
ズブ

  1.  軍隊は一応お役所ですので、臨時に搭載増設したものでも然るべき文書に記してあると考えてよいと思います。
     ただし、そういった文書が市販書籍に紹介されているかどうかはまた別ですし、記載ミスや漏れも無いわけでは有りません。
     まずは「一般的」とは何を指すのかを述べていただけないと何とも言えないのではないでしょうか。
    SUDO

  2. >1

    言葉足らずで申し訳ありません。個人的な解釈として「一般的」とは「書店、及び模型店でごく普通に購読できる書籍。または模型(キット)に同梱の説明書等」といった考えでおりました。
    今、手元にありますもので、空母「赤城(改装後)」に関する要目(機銃兵装のみ)を以下に挙げます。

    ・1/700WLシリーズ「赤城」組立説明書文中より   −−−「25mm連装機銃が14基装備されました。」

    ・MA誌「艦船模型スペシャル1「赤城・加賀」」P35より−−−「25mm連装機銃14基」

    ・光栄 「空母名鑑」P79「赤城」解説より       −−−「25mm連装機銃14基」

    ・グランプリ出版「日本の航空母艦」P22「赤城」解説より−−−「25ミリ連装機銃14基」

    ・・・といったもので、いずれも25mm未満の機銃兵装については触れられていませんので疑問に思った次第です。
    ズブ

  3.  書籍が何処まで兵装を記すかは編集方針次第です。
     例えばMA誌の真珠湾攻撃隊では、各空母の兵装を高角砲までしか記していません。
     大概の書籍では各艦の爆雷投射装置の数等にも触れてませんし、予備魚雷数にも触れていない事が多いですよね。
     学研の「球磨・長良・川内型」に記されている5,500トン型の武装変遷を見れば、あまり多くの書籍に紹介されているとは言い難い数多の変遷がわかると思います。
     この本も、普通に入手できる「一般的な書籍」です。
     一般には、何等かの特定のソースに頼り、そのソースに記載されていないものは端折られることになるといえますし。意外とこういうのは共通する特定のソースが大元になってることが多いのです。
    SUDO

  4. 余談
    ロシア軍艦のなかには、艦橋横に14.5ミリ機関銃を搭載したものが
    ありますが、「世界の艦船」では省略されてたりすることがありますね。
    SAW

  5. >3

    そう言われてみれば主砲、副砲、高角砲までの表記のみで機銃兵装を省略した書籍も多々見かけますね。それに『共通する特定のソースが大元になってることが多い』というのも仰るとおりです(全ての艦艇に関する本が各々独自に一からスペックを調査しているとも思えませんし…)。

    >学研の「球磨・長良・川内型」に記されている5,500トン型の武装変遷を見れば・・・

    「木曽」「阿武隈」「那珂」の変遷ですね。確かに二式哨信儀の装備の事まで掲載されている書籍は希少ですし、当書は普通に見られる「一般的な書籍」ですね。自身の勉強不足でした(^^;。

    なお、質問の発端の件(艦橋部に臨時装備された「赤城」の7.7mm機銃)ですが、よくよく調べてみればは艦攻用の機銃を取り外して装備されたとありました。ようするに『全く別の所から調達したわけではなく、自艦の搭載機から応急的に拝借した』訳で、決してウラの装備ではないという事が分かりました。

    補用機の零戦などの7.7mm銃や20mm砲も艦橋部や舷側に臨時装備した例も他にあるのでしょうか? 格納庫に機体ごとしまっておくよりも機銃だけでも常時使えるようにして睨みをきかせておく方が母体(母艦)も生き残れる率が高いのでは?と思った次第です。
    ズブ

  6. >5
     軍艦は飛行機以外にも、搭載舟艇や陸戦用に火器を搭載している事があります。
     これらが時と場合によっては戦闘に持ち出されることもあったようです。
     ですが常時使えるようにするならば、固定装備として備えるのが常道というものです。
     何しろ火器は扱う人員や、装備する場所、戦闘時の弾薬供給といった解決しなければならない事柄が多々有ります。
     簡単にそこらに機銃を括り付ければ良いとはいきません。
     また戦闘機の固定機銃はそのままでは使えません。艦攻の旋回機銃とは全然構造が違うので無理でしょう
    SUDO

  7.  ルイス機銃はもともと陸戦兵器として開発されたものを、第一次大戦時に航空用に転用したものです。陸戦型は銃身にアルミ製の冷却フィンを被せてその回りを導風筒で覆ってありますが、航空用では常に冷たい気流に晒されるため冷却機構は軽量化のため外されています。つまり航空用ルイスを地上で撃つと過熱しやすく、ほんの数点射しただけで銃身に青い焼き色が付いたという話があります。艦攻の旋回銃を対空用に転用するのは決して効率の良い事ではなく、それこそ「無いよりはマシ」程度だったのではないかと思います。
    ささき

  8. 再度の回答ありがとうございます。
    >6

    >戦闘機の固定機銃はそのままでは使えません。艦攻の旋回機銃とは全然構造が違う

    う・・・、そのままでは銃本体に引き金がありませんね。<戦闘機の固定機銃

    >7

    なるほど、「世界の傑作機:九七艦攻」に7.7mm銃を構える機銃員の写真がありますが、陸戦型と異なり太っとい冷却フィンのないスマートな形状です。見た目こそ格好良いですが、陸で使うのとは勝手が違うのですね。勉強になりました。
    ズブ

  9. > 陸で使う航空機銃
     昭和19年頃ビルマのメイクテーラ基地にいた第52飛行場大隊は、撃墜した敵機及び廃機になった味方機から取り外した航空機用機関砲を利用して簡易高射機関砲を作成、滑走路に沿って掘った個人壕に設置していたそうですが、元が地上での冷却を考えていない航空機用機関砲であったため、発砲するとすぐに銃身が過熱してしまったそうです。
     もっとも過熱するまでに敵機を撃墜し、そこから新たな機関砲と弾薬を入手していたそうですが(設置数は最終的に100門に達したそうです)。
    T216


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