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73 今日の戦車の主砲が滑腔砲である理由がよくわかりません。高初速で砲身命数が長く、生産が容易といった利点があっても、命中精度がガタ落ちだと思うのですが。

  1. 命数はともかく、初速は数%も変わりません>旋転に伴う摩擦抵抗はそんなモノです。では何故滑腔砲なのかと言うと、昨今の対戦車弾がAPFSDSとHEATだからです/SUDO


  2. でもって、APFSDSもHEATも旋転を構造上嫌います。それぞれの詳しい説明、特に旋転を嫌うワケは・・・誰か頼むわ(笑)、精度の低下は、工作精度と高度なFCSで補えるというコトなのだと思います/SUDO


  3. 武器・装備のQ&A11番にHEATの話題があります。HEATは要するに装甲表面に張り付き外縁から中心部に向かって「爆縮」を起こし、中心部の高圧高熱ガスと融解金属流で装甲を溶かして破るものです。弾頭に旋転がかかっていると遠心力で爆発が散ってしまい、うまく爆縮がかかりません(ささき)


  4. 滑腔砲だとライフルにくらべて、細長い弾(KE弾)が撃てるっていうのが利点なんだけど、その理由の説明も要る?(N)


  5. 有翼弾だからそんなに命中精度は悪くないんじゃいですか。矢みたいなものでしょう?


  6. 有翼弾は横風の影響を受けやすいの射距離が長くなるとライフル弾より命中精度が低下すると一般的に言われていますが、それと貫徹能力やHEAT弾の有効性とのトレードオフですね。(英国は相変わらず120mmライフル砲で頑張ってますが)


  7. 横風の影響は、飛翔時間に比例します。APDSよりも初速が速く、速度低下の少ないAPFSDSなら、同一距離での飛翔時間はかなり短くなるはずです/SUDO


  8. 横風の影響は弾丸の形状にもよるでしょう。その点、風の影響を受けやすい形状に作られてる翼安定弾は、遠距離での命中率で不利な要素がある、と。(N)


  9. 砲弾の口径から横面積は大して変わらないか小さい筈です、重量が大きい場合も有るのだし、それほど極端な形状的影響も無いと思います。恐らく直感的に見たトキの評がそのまま一人歩きしてるのではないかと愚考するのですが・・・・/SUDO


  10. 弾芯の形は違わないけど、翼が付いてるわけでしょ。あれで風の影響を受けるような仕組みになっているのだから、空力的な影響は大きくなるのでは?(N)


  11. 弾芯形状はAPFSDSの方がずっとスリムです、だから翼による横風影響はともかく、側面投影面積はAPFSDSの方が同等か小さい筈なんです、それと前記、目標到達までの飛翔時間の短さを勘案すると、巷で言われるほど横風の影響による違いなんて無いのではないか?と思うのです/SUDO


  12. ↑「翼による横風影響はともかく」って、肝心なところを無視しちゃうのは何故?(N)


  13. うん、だから「翼」以外の影響は減っているって言いたいのです。翼が付くことの悪影響に目が行きがちなので、他の要因も含めて「トータルパッケージ」で見てみたら?と思ったんです/SUDO


  14. ↑「翼」以外の影響が減っているのが問題なんです。APFSDSの弾体の側面投影面積が小さいのは分かりますが、ただ、その中でもっとも空力的に影響力のある安定翼の部分が弾体の重心位置から離れた所(尻尾)についている事が、これが遠距離では横風の影響を受け命中精度が低下する言われる由縁なのでは?


  15. 同じ質量で同じ速度の弾丸なら、直径が小さい方が貫徹力は大となります。従って装甲貫徹力を第一に要求される徹甲弾では弾体をより細長くしたいのですが、ただライフル砲では弾丸をスピンさせて飛翔中の安定を保っていますので、無闇に細長い弾体とすると弾丸が味噌擦り運動を始めてしまい安定して飛翔出来なくなってしまいます。この為、スピン以外の方法で、より細長い弾体の飛翔中の安定を図る手段を考えたのが滑腔砲から発射する「フィン安定弾」です。(これが長所)


  16. フィン安定弾には空気力で気流に対して頭を向ける風見安定効果があるでの貫徹体である弾体を細長くしても大丈夫ですが、ただ下に書いてある通りに横風に流れやすく、命中精度は(特に遠距離では)スピン安定砲弾に劣ると言われるのが一般的だと思いますが。


  17. 確かに、翼以外の抵抗が無いのは問題ですね>考えてなかった(^^;;、でもAPFSDSの実戦運用記録で、命中率が悪かったってハナシ有るんでしょうか?遠距離で云々ってのはAPDSだと残速低下に伴う、未来位置予測の困難さ、弾道の後落による距離測定誤差の許容範囲の縮小と、不安材料も多いですよね、総合的にはどうなんでしょう?誰か知りませんか?/SUDO


  18. ↑フィン安定弾の欠点は「理論的には・・・」って話だと思います、ライフル弾より遠距離での命中精度が使用に耐えない程悪いならら、これ程に普及する筈も無いし、材質の改良(劣化ウラン弾とか)で弾重が昔より重いですから(形状が同じでも軽い矢より重い矢の方が横風の影響は少ない筈)欠点も目立たなくなっているのだと思いますが。(湾岸では戦車砲でかなりの遠距離からイラクの戦車を撃破してますけど、チャレンジャーとM1でどっちが命中率が良かったか知りたいですね)


  19. 滑腔砲が装備されはじめた頃の第、レオパルド2なんかは横風センサーを持ってましたが、今は撤去してしまっています。



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